役職手当とは

看護師の役職手当とは、看護部長や副看護部長、看護師長、副看護師長、看護主任、副看護主任、チームリーダーなど、職場で役職が与えられた場合に支給される手当です。

しかし、一般的には看護主任以上の役職の場合では手当ではなく年俸によって調整されるケースが多いため、実質的に役職手当を受け取っているのは副看護主任から下の役職という場合が多いです。

例えば、看護師長クラスになると責任が大きくなることから年収が一般の看護師よりも150万~200万円ほどアップし、一般の看護師と同じ基本給に役職手当を加算するとなると月々に支払う手当の額としては高額となってしまうことがあります。そのため、上部の役職に昇進する際には役職手当という形で支給するのではなく、年俸という形で見直されるケースが多くなっています。

また、病院によっては役職手当は看護師の能力に応じて支給されているケースもあり、役職に空きがない状況であっても同期の他の看護師と比べて特に優秀な看護師と認定できる場合には、主任補佐やチームリーダー補佐などと新たな役職を設けて役職手当の支給が行われていたりします。

看護師の役職手当はどちらかと言うと、看護師のモチベーションを高めることを目的として支給されるケースが多いと言えるでしょう。

役職手当はどうしたらもらえるの?

看護師の役職手当の支給条件というのは、病院によっても差はありますがやはりそれなりの働きを認められ、何かしらの役職に就くということが必要です。役職に就ける条件というのも病院によってもさまざまで、経験10年以上からなどと明確な基準が設けられているところもあれば、経験年数に関わらず能力が重視されているところもあります。

役職に就くためには、看護師としての知識や技能のほか、責任感やリーダーシップがあることも求められます。そのため、日々の学習や経験のほか、人間性も重要となるでしょう。

また、役職手当は経験年数の長い転職者が支給されやすいといった傾向もあります。通常、転職者の給料は経験年数等に応じて調整されますが、基本給を他の看護師と同等に抑える変わりに、何らかの役職をつけて役職手当を支給するという病院があります。

これは少しでも人件費を抑えることが目的とされていますが、看護師にとっても高待遇で受け入れられることによってモチベーションを高めやすいといったメリットがあるとされています。

役職手当の相場はいくら?

役職手当の支給額は、病院によっても差はありますが副看護主任の場合でだいたい月15,000~20,000円程度、看護主任の場合で20,000~30,000円程度、看護師長の場合で40,000~50,000円程度というのが相場とされています。

一般の看護師と年収で比較をすると、副看護主任で18万~24万円、看護主任で24万~36万円、看護師長で48万~60万円の差があるということになります。

また、チームリーダーや教育リーダーなどといった細かな役職では、月5,000~10,000円程度の役職手当が付くというのが平均的です。

役職手当の賢い使い方

役職手当は収入がアップするといったメリットがありますが、役職に就くと残業代が支給されなくなることもあるため、実質的な収入が増えるかどうかという点は職場によっても異なると言えます。

また、役職に就くとその分責任や仕事量が増えるため、手当の額が適当かどうかという点についても職場によって異なるでしょう。中には重い責任を負いたくないことから、昇進を辞退するという看護師などもいます。

月に数万円程度支給される役職手当は、忙しい毎日を送る自分へのご褒美のために使うと良いかもしれません。役職が上になればなるほど仕事も多忙となりますが、たまの休みにはエステやリラクゼーションなど疲れた体を休めるために使うとリフレッシュすることができ、仕事へのモチベーションも高まることでしょう。