転職時の年齢24歳、女性です。新卒で働き始めてから看護師歴2年目で転職を決意しました。

前職では総合病院の急性期病棟に配属され、3交代制で休日は4週8休、休暇も夏季休暇に加えて、旅行休暇制度といって海外など遠方へ行く際に1週間~10日程度休みがもらえる制度がありました。給与は28万円、ボーナスも4.5か月分と新卒にしては好条件でした。

転職後は介護療養型の病院で医療度の高い病棟へ配属、変則3交代制でしたので午後から出勤の遅勤と夜9時から朝9時までの夜勤という形で働いていました。給与は27万円、賞与は5か月分で、休日は年間で121日でした。

家庭と仕事の両立の難しさ

転職の一番の理由は、仕事と家庭の両立が困難になってしまったことです。働き始めてから2年目で結婚したのですが、前職では残業が毎日、どの勤務帯においても当たり前な風潮があり、日勤で帰宅するのは20~21時が当たり前。

師長は先に帰ることが多かったのですが、「早く帰りなさい」と言い残していくものの、先輩方は一向に帰宅する気配がなく、とても新人の自分が先に帰れるような雰囲気ではありませんでした。

仕事自体もとても忙しい日々で、点滴や検査、患者様の観察や身の回りのお世話まで、1日があっという間でした。患者様も病状に先が見えない方が多かったので、不安を抱える方のお話をゆっくり聞いてあげることもあり、そんな時は看護記録や他の業務が滞ってしまい時間内に業務を終えることができないこともありました。

そんな風に毎日が過ぎ、帰宅すると疲れ切ってしまっていて家事もまったくやる気が起こらず、食事もとらないで眠ってしまうこともありました。

結婚をきっかけに、このまま働き続けたとして、将来的に子どもを授かった場合に家庭と仕事を両立していける自信がなくなりました。

実際、その当時は独身のスタッフばかりで、結婚している方は数名いましたが、育児中の方は一人もいなかったのです。スキルアップするにはとても環境のよい職場でしたが、家庭を第一に考えたときにこのままではいけないと思い、転職することに決めました。

転職活動は友人の力を借りながら

社会人になって初めての転職活動だったので、まずどこへ行けばよいのかまったく知識がありませんでした。その当時はインターネットでの転職活動も主流ではなかったのと、求人情報が集まるハローワークという存在があることすら知りませんでした。

同じ大学を卒業した友人へいろいろと聞いてまわり、みんなそれぞれの職場は大変だし条件もよくないし、といった話ばかり聞かされた中、一人だけ「ゆったり働けるし、結婚や出産を考えるなら託児所もあるからいいと思うよ」と教えてくれた職場がありました。

その友人が働く職場では、高齢者が入院する介護療養型、回復期リハビリテーションを担う大きめの病院でした。そこは自分も学生時代に看護実習で通っていたこともあり、どんな場所であるかはとても覚えていました。

まずは直接病院へ連絡し、看護部長につないでもらいました。病院内の見学と、詳しいお話を聞かせていただけるとのことで、日程を調整して出向きました。

当時の看護部長はとても優しい方で、こちらの病院での詳しい福利厚生から給与、仕事内容にいたるまで、聞きにくいことも包み隠さず親切丁寧に説明していただけたので、不安や疑問に思っていたことも見学へ行き解消されました。

24時間保育を行う託児所が院内に併設されていたので、お子さんを預けて働くママナースもたくさんいると聞きました。将来的に考えると環境面も整っているし、改めて友人の話には相違がないことを確信し、この病院に転職しようと思いました。

転職して良かったと思うこと・悪かったと思うこと

転職してからは、まず身体的にとても楽になったことが一番良かったと思いました。

休憩時間もきちんと取らせてもらえるし、残業がほとんどない職場で、師長が率先して早く帰ろうという姿勢を見せ、日々の業務でも人手の必要なときは手伝ってくれたり、自分のやるべき業務が終わりそうにないスタッフがいれば声をかけたりして、とても親身になって接してくれていたので、職場の雰囲気も良く、帰りやすい環境にありました。

先輩方も皆さんとても気さくで頼りになって、優しい人ばかりだったので一緒に仕事をしていても相談しやすいし、無駄にストレスを感じることなく安心して仕事に集中できたことも良かったことの一つです。

前職でこなしていた緊迫するような処置や検査もなく、業務量ははるかに減り、ゆったりと患者さんに関わることができたのも良かったと思います。

給料面では、基本給は少し下がりましたが、年度末の3月にもボーナスがもらえ、5か月分で利率も高く、トータルすれば前職よりも良い点ばかりでした。

悪かったと思うことは夏季休暇がなく、まとまった休みがとれなかったことです。看護師の人数配備が少な目だったので、休みは希望通りに取りにくかったです。旅行へ行くことが趣味でもあったので長い休みがとれないのは不満でした。

他は、介護福祉士や看護助手と共同で仕事をする際に、自分が新人だからなのか、なかなか依頼を聞き入れてもらえなかったことがとても不快でした。

ほとんどの介護福祉士や看護助手は40代~50代の方ばかりで、決められた規則やルールを無視して自分たちのやりたいように仕事をするような人たちだったので、それがすごく目についたし注意したくても聞き入れてもらえないしで、とても仕事しにくかったです。