給与面の不満から転職を漠然と決意しましたが、行動に移すまでには少し時間がかかりました。

何が何でもその時に辞めないといけない事情はありませんでしたし、そうでなくとも人が足りず、休日も返上で働いているお世話になった方々を差し置いて、自分だけさっさと辞めるのはとても気が引けたのです。

しかし生活は苦しく、病院は拡張を続け、院長の口から出るのは景気のいい補助金話と夢の病院像の話ばかり。

最終的には「辞めてやる!」という勢いより、「もう我慢しなくていいか~」という気持ちでした。

6月のボーナスを貰って辞めたいと思っていたので、師長に伝えたのは少し余裕をもって1月でした。

退職を考えた一番の理由は給与面でしたが、ちょうど、もっとしっかり急性期医療の勉強をしたいと思っていたところだったので、師長にはそちらの理由を主に伝えました。

給与面の話では正直な気持ちが伝えずらい上に、新卒採用だったため他病院との比較ができず、言いくるめられてしまうと思ったからです。

最初の話し合いが勝負だと思っていました。

周囲には何度も繰り返し退職を掛け合っている先輩もいましたが、退職の話を何度も持ち出すのは嫌でしたし、一度見送ることを許してしまってその程度の決意だと思われたら、ますます辞めさせてもらえなくなる、と思ったからです。

「来年6月に辞めたいです。東京で救命救急に携わりたいと思っています。」そう伝えると師長は驚いていましたが、比較的すんなり意見を聞いてくれました。

さらに溜まっていた有給休暇のことも相談すると、退職を希望より半月延期することを条件に、2週間分まとめてもらうことができました。

相当な覚悟で退職を切り出しましたが、思っていたよりはずっと好条件で、円満に退職することができました。

中にはあまり良くない顔をする先輩もいましたが、どうせ去る身ですし、「これは私の人生だ!」と思うと、退職も有給休暇も当然の権利だと自信を持つことができました。

周囲や病院に遠慮していては、一生、満足いく職場環境は手に入りません。何を捨てて、何を取るのか。

自分に自信をもって行動に移すことが大事だと感じました。