転職をした方が良い人

身体的・精神的な疲労

過酷な医療現場において患者さんの生命に向き合うということ自体、心身への多大な負担がかかる重労働です。体力に自信があるという人であっても不調をきたす事例はあり、時に現状のまま働いているよりも転職することがより良いケースはあります。

職場環境の問題

転職の最も大きな理由にもなっていて、近年は男性看護師も増えてきているものの基本的に女性が多い職場です。患者さんへの看護に加えて医師や薬剤師などさまざまな職種のスタッフとチーム医療を提供する中では、ストレスも大きなものになります。

仕事そのものに対してはやりがいを感じていても環境が良くなければ業務の質を下げてしまいかねず、総じて離職率が高い職場ですと上司からの理解がないことや雰囲気の悪さ、パワハラやいじめといったことも往々にしてあります。

人間関係がうまくいかないことで、毎日の勤務もつらいものになってしまいます。

給与が見合っていない

給与が安いといったことも転職理由としては少なからずあり、お金のことばかりを考えているかのようではばかられるという人もいるのですが、仕事にふさわしい給与が支払われることは当然です。

基本給や手当が低水準である、残業がつかないなどといったことでモチベーションも大きく違ってきます。

労働条件に疑問がある

働いてみると法定の労働時間を大きく逸脱している場合や過剰な残業時間がある場合など、入職前に確認した条件と実態が違っているとなると大きな問題です。

待遇についてはそれぞれの職場で決めることが出来るため様々ですが、それが適正なものでないとなれば転職という決断もやむを得ません。

変則的な勤務

夜勤が長期間にわたって連続するなどのシフトは身体を壊してしまう懸念もあります。また、あらかじめ決定されたシフトに合わせて身体のリズムを整えている人も多く、直前の予定変更が多いことで不調に陥ってしまう場合もあります。

キャリアアップに適していない

自分なりに技術や知識を高めたい分野があり、あるいは働いている中で見つけたものの職場がそれに適した環境でないようなこともあります。

この場合は将来へ向かうキャリア設計の一環ということで、ステップアップに向けての転職を考えてなんら問題はありません。

転職するべきではない人

転職が正解なのか?

転職を考える気持ちは、さまざまな理由で職場に満足することができていないということのあらわれでもあります。ただ、別の職場へ勤めることによってそれを解消することができるのかについて考えることも必要です。

それには、自分が不満に思っていることや嫌なことが職場で解決されないものであるのかどうか、いったん多面的に客観的に考えてみてください。一時的な勢いに任せて転職したとしても、後にまた同じような問題が生じてしまう可能性は十分に考えられます。

新人が通る道

入職して働き始めて間もないうちは仕事に慣れず患者さんへの対応もうまくいかず、先輩から厳しい指導を受ける中ではじめての壁にぶつかるものです。

このようなときに仕事をやめたいと思うことは、誰にでも一度や二度あります。

一人前になっていない段階で新たな職場を探しても、転職活動は一般的な場合と比較して難しいものになってしまいます。経験の浅い新人だからこそという不安や不満もあり、同じ状況の新人も同じく悩んでいますし先輩も同じ道を通ってきたことを忘れてはいけません。

場当たり的な行動はNG

ただただ転職したいと思っているだけでは、あまりに無計画すぎます。その後にどうするかまで、しっかりイメージすることが重要です。

身体的な負担を理由としているのであれば夜勤のない職場を選ぶのか、日勤だけの給与で生活は大丈夫なのかといったシミュレーションもしなければなりません。

また、看護師としてさらに勉強したいという動機ならば、目指している姿、そのために必要な経験をすることのできる職場についても考えてみる必要があります。

プライベートの事情

看護師として働く上で職場環境には満足しているものの、結婚や出産、介護などといった個人的な理由から仕事を続けることが難しい場合はあります。このようなときは1人で考えているだけでなく、職場や家族、関係機関などに相談して解決する道を探ることもしましょう。