養護教諭とは

どんな資格?

養護教諭とは、学校の保健室に常駐して、生徒の健康管理を行ったり、保険に関する指導を行ったりする資格のことです。養護教諭と言うよりは、保健室の先生という呼び方で親しまれており、誰もが一度はお世話になったことのある馴染み深い資格なのです。

当然のことながら、資格を得るに当たってはそれなりの医学、看護学の知識と技術が必要とされます。

認定先

養護教諭の認定先は、教諭と名前がついていることから分かるとおり、教師と同じく文部科学省の管轄となります。資格を取得する過程においても、取得して就職、転職する時にも文部科学省が関わってきます。

資格保有者数

養護教諭の資格保有者数は年々増加していますが、実際に養護教諭として働いている人との差が大きいのが特徴です。

在学中に資格を取得する場合と既卒者が資格を取得する場合とに分かれており、当然後者の方が即戦力として役立ちます。資格保有者のうち3割が卒業見込み、残り7割強が既卒者という割合の高さです。

難易度・合格率

養護教諭の難易度はそれなりに高く、合格率はあまり高くありません。各大学によって変動はあるものの、この事実だけは変えられないのです。

合格率が低い理由は明確で、採用者数が変わらないのにも関わらず、受験者数が年々増加しているからです。採用数自体も低く、資格を取得した後で採用されるかどうかも分かりません。

養護教諭の資格を活かせる職場

養護教諭の資格を活かせる職場は、小中高等学校の保健室です。講師として働きながら資格を取得する人もいて、学校教育の現場で活かせる資格となっています。

養護教諭の将来性

養護教諭は少子化の現代事情を考えると将来性がないように思われがちですが、近年保健室に来る子供の数が急激に増えています。

教室まで登校できない生徒が保健室登校をすることもあり、生徒にとって最後の避難先が保健室となりつつあるからです。そのため、養護教諭の採用率を増やしたり、1校に複数人の養護教諭を配置するなど、重要性が増してきています。

よって、将来性はかなり高く、これから先需要が増していくことが予想できます。ただし、養護教諭として働きたくても中々働けないでいる方がまだまだ多いのも事実です。

養護教諭のお給料事情

養護教諭の給料は、基本的にその学校の教職員と同じです。東京都の公立学校の倍、初任給の相場は約24万円が平均となっています。

全年齢の平均収入は、年収に換算した場合、400万円以上500万円未満となっています。私学の場合はもう少し高く、平均して600万円以上700万円未満と言ったところです。

養護教諭になるには《資格取得方法》

受験資格

養護教諭の受験資格は、1種免許状と2種免許状とで違います。1種免許状の場合、まず教育学部か医学部のある大学に進学し、養護教諭養成課程、もしくは専門科目を履修することで得られます。取得できる大学は、文部科学省の管轄下で分かりますから、調べてみましょう。

2種免許状の場合は、短大の養護教諭養成課程に員学士、同じく所定の単位を取得することで得られます。

審査方法・試験内容

養護教諭の資格自体は、上記のとおり所定の単位を取得することで得られます。その上で実際に養護教諭になるためには、採用試験を受けなくてはなりません。公立の学校の場合は、養護教諭採用試験を受けて、私学の場合はその学校独自の採用試験を受けることになります。

試験は1次試験と2次試験とがあり、1次試験の合格者だけが2次試験を受けられます。

1次試験は、学校保健、学校環境衛生、健康診断、健康観察・健康相談、疾病予防、応急処置、養護教諭の職務、専門知識、学習指導要領などから出題される筆記試験と、面接とで構成されています。2次試験は、面接、手段討議、作文、性格審査、模擬授業などで構成されています。

受験日程

受験日程は各自治体ごとに異なっており、1次試験は、ほとんどが7月中に実施されています。2次試験は、8月下旬から9月にかけて実施されています。

各自治体で教員採用候補者選考試験を実施しているため、勤務したい自治体を選んで応募しましょう。例えば東京都の場合、平成25年7月14日(日)に1次試験、8月24日(土)・25日(日)に2次試験の面接、9月8日(日)に実技が行われました。

費用・会場

会場は各自治体ごとに異なっており、大抵は各自治体の県庁所在地、主要都市で実施されています。東京などの大きな都市の場合は、地方会場で1次試験を実施する場合もあります。

問い合わせ先

問い合わせ先は教育庁人事部選考課選考係となっており、電話やメールでの問い合わせに応じています。