専門看護師になるまでの道のり

専門看護師となるためには看護師として5年以上働き、そのうち3年以上は専門看護の分野で働いている必要があります。その上で大学院を選んで受験し、2年から3年をかけて学びます。そこではじめて認定審査の受験資格が得られ、認定審査に合格して認定交付登録をすると、専門看護師になることができます。

①大学院を選ぶ

専門看護師になるための教育課程を設けている大学院は北海道に3校、東京都に10校、神奈川県に2校、山梨県に2校、新潟県に3校、愛知県に6校、三重県に2校、大阪府に3校、兵庫県に3校、福岡県に2校、熊本県に2校、それ以外の府県に1校ずつがあります。

ただし専門看護分野によってかなりの偏りもあり、住んでいる都道府県に自分が学びたい専門分野の大学院がないという場合もあります。それでも新たな大学院を設立する計画は次々に持ち上がっていて、あるいはすでにある大学院で専門看護の分野を増やす動きが見られるといったように、状況は常に動いています。しっかり最新情報を入手して、選択肢を広げる必要があります。

入学金や受講料は私立大学と国公立大学とでかなり異なりますから、そのあたりも検討材料として含める必要があります。学費が高いということで、私立大学ではさまざまなことを学ぶことができるというメリットもあります。また、奨学金制度を設けている大学院も増えてきています。

②受験する

専門看護師の教育課程に関しては、大学院によって定員が異なっているものの、大抵は数名の枠しかありません。大学受験とはまた違った意味で、かなりの狭き門となっています。また目的が明確であることから、競争率がそれほど高くないとしても受験生の意気込みは大変に高くなっています。厳しい試験であり、大まかには博士前期課程と後期課程とに分かれています。

③2~3年学ぶ

大学院へ入学することができれば、基本について学んだ後で必要な単位を取得することになります。大学院によってカリキュラムが異なっているため、入学先によって2年間から3年間にわたって学ぶことになります。

必要な単位を取得して博士課程が修了すると、次は認定審査が待っています。中には難しい勉強や専門看護師としての適性に疑問を感じてしまうといった理由から、大学院での勉強を断念してしまう人もいますが、自分の資質を見極めるために必要な期間であるということに間違いはありません。

④認定審査を受験

大学院を修了すると、認定審査の受験資格が得られます。年に1回のペースで行われている認定審査を受けるために、必要な申請書類を郵送かオンラインで提出します。必要書類である看護実績報告書は、書類審査の一環として使用されます。一次の書類審査、二次の看護実績報告書、筆記試験を経て合格であれば、「資格認定制度審査・申請システム」によって発表されます。

⑤認定交付登録

認定審査に合格することができれば認定料として2万円を振り込み、資格認定制度審査・申請システムで認定登録情報を確認して公開情報を登録します。これで、認定交付登録は終了します。

認定審査の基本情報

■主催:日本看護協会

■受験資格
日本における保健師、助産師、看護師免許のどれかを持っていることが必要であり、看護系大学修士課程を修了した上で、専門看護師教育課程基準の所定単位を合計で26単位取得していなければなりません。また、看護師として実務研修を5年以上積んでいて、そのうち3年以上は選択した専門分野の看護の実務研修であることが必要です。雇用形態は常勤でも非常勤でも良く、研修時間を満たしていれば問題はありません。

■審査方法・試験内容

一次審査:書類審査

二次審査:看護実績報告書、筆記試験(論述式)

■日程

○申込期間

  • Web申請・審査料振込・オンライン申請書類提出の場合:2013年7月16日(火)10:00~7月25日(木)15:00
  • 郵送での申請書類提出:2013年7月26日(金)~8月1日(木)消印有効
  • 看護実績報告書の提出:2013年7月16日(火)10:00~9月26日(木)15:00

○試験日:2013年11月1日(金)

○試験の頻度:年1回

■費用:認定料振込認定料:5万円

■会場:〒160-6105 東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー5階