眼科診療の始まりは、問診から、その症状他病状に応じた検査から始まります。

目が見えない、目が見えにくいといった状況はどのような様子でしょうか。自分の目が見えにくくなった時、そして、見えなくなった時、どのような思いとなるでしょうか。

眼科での看護は、日常生活支援や診療の介助、検査業務、そして、安全管理等が挙げられます。患者さんを見えない恐怖から解放し、安心して療養できるよう配慮ある対応が求められます。

また、もし視覚障害の患者さんが訪れた時、看護師として正しい対応はどのような対応なのでしょうか。眼科看護における看護師の必要知識や技術についてまとめてみます。

必要な看護技術・知識

眼科看護の特徴は、視力検査、眼圧測定、視野検査、眼底検査など奥の検査が行われます。この多くは医師が担当し、看護師は介助につくことが多いです。

よって、看護師は、患者さんの適切な検査をサポートしたり、安全に治療や療養が出来る環境を整えることが主の業務となります。

目の見えにくい患者さんへの対応と危険予知・対策技術

眼科にかかる患者さんに対しては、「見える」ことが前提での関わりは危険です。

視力や見え方に異常を感じているから受診している為、「見えないかもしれない」「見えていないかもしれない」との認識が必要です。

よって、見えるか、見えないかの確認と、見えていない時の知らせる方法や、注意を促す説明技術が必要です。

また、見えていない患者さんに対して危険予知の知識を持って、安全に療養できるよう環境調整や危険回避への対策を必要とします。

床に何かがあると、つまづくかもしれない、棚や壁にぶつかるかもしれないといった危険に対する認識を持ち、事故が起こらないよう対策を講じる知識と技術を求められます。

周手術期の看護

白内障や緑内障の手術を行う患者さんが増加しています。若くして近視などの視力障害のある患者さんも、視力回復を期待し、手術をおこなう事があります。

眼科領域は、デリケートでケアに注意が必要な分野です。

そのケアの怠りにより、手術結果を左右されることがある為、看護師の正しいケアと、ケア方法の指導により、医師の指示に基づく正しい管理がなされる知識と技術が必要です。

よって、看護師は、必要な知識を持って正しく管理し、また、そのケアが継続されるよう分かりやすい患者指導を行う技術が求められます。

診察時やケアの際の頭部固定法

診察や検査、処置には、頭を動かしては正しく行えない内容があります。そんな時、看護師は患者さんの頭の動きを固定し、医師の治療が円滑にいくようにサポートします。

患者さんに、頭を固定する事や動かさないよう注意を促し、リラックスしてその時間を我慢して貰うよう依頼します。

そして、頭に手を当て、検査や診察が終わるまで、その状態をキーぴ出来るよう介助する技術が求められます。押さえすぎて痛みや苦痛を感じさせないよう、手の平など、広い部分を用いt優しく包み込むように配慮する技術が必要です。

視力検査の介助

視力検査は、看護師でも行える眼科で一般的な検査です。目の疾患や屈折異常、視力障害や弱視などの判定に行われます。

検査方法は、年齢や理解度、視力の予測される程度などのより医師より指示があります。そのひとつひとつの方法を知り、正しく検査結果が得られるよう介助します。

近見視力表、森実ドットカード法、ETDRSチャート法など、この他にも視力の検査法があり、眼科勤務の看護師には必要な検査技術や知識の一つです。

視力障害の患者さんの誘導法

見えにくい患者さんが安全に移動するための看護技術を要します。こけないように、ぶつからないように看護師は何を注意して誘導していくかを考えなければなりません。

手引き歩行一つをとっても、足腰が頑丈な人の介助と、足腰に不安のある患者さんの歩行介助は異なります。患者さんの信頼的特徴と、視力の状況を充分にアセスメントし、その人に合う誘導法を考える知識と技術が必要です。

まとめ

眼科では、視覚や視野に異常を感じる人や、先天的、後天的に視力を失った患者さんがおとずれる場所です。見えないと言う状況や見えなくなっている状況の人の気持ちになって看護できる力を求められます。

不安や恐怖、これからどうすれば良いかという思いが強くある患者さんに対して、コミュニケーションや説明、安心できるゆったりと柔らかい物腰の対応で、安らぎを感じられる療養を支援できる看護力も求められます。