看護師の仕事として、注目を集めてきているコールセンター勤務ですが、病院などの医療機関に比べて、まだまだなじみの薄い勤務先といえるのではないでしょうか。勤務先はどういったところなのか、何か必要な資格があるのかなど、疑問を持っているナースもいるでしょう。ここでは、コールセンター看護師になるにはどうしたらよいのか、見ていくことにしましょう。

臨床経験の必要性

まず、勤務先についてです。コールセンター看護師の勤務先は、大きく2つにわけることができます。医薬品や医療器具など「企業の製品やサービスに関する相談」を受け付ける場合と、子どもの病気や高齢者の健康、健康に関する悩みの相談、救急医療機関の紹介など「健康に関する相談」を受け付ける場合です。前者は、製薬会社、医療機器メーカー、食品会社などです。

後者は、地方自治体やその外郭団体、健康保険組合などが代表的です。保険会社が顧客向けのサービスとして行っている場合や、近年では、電話健康相談を事業として展開している民間企業もあります。

両者とも、業務を外部に委託している場合もあり、コールセンター業務を請け負う企業も勤務先となります。いずれも、看護師としての専門知識や経験を必要とし、そうしたことに基づいて、利用者の問い合わせや相談に応じるコールセンターです。

したがってコールセンター看護師の求人では、ある程度の臨床経験を求められる場合が多くなっています。一般に2,3年が多くなっていますが、長いところでは、5年以上の経験が必要な場合もあります。

コールセンターでの仕事は、電話やメールなどでの受け答えだけで、利用者の状態を把握し、適切なアドバイスをしたり、臨機応変な対応を求められたりします。業務上、臨床経験に基づいた、幅広い知識が要求されるためです。

健康相談と一口にいっても、相談の対象者は乳幼児から高齢者と幅広くなっています。また、一般の人だけでなく、ナースをはじめとする医療従事者が、制度などを問い合わせる際に利用する場合もあります。もちろん臨床経験を求めない求人もありますが、学校で得た知識だけで対応するには、自身によるよほどの勉強が必要となるでしょう。

未経験者でもコールセンターで働くことができるか

一方で、看護師の資格や臨床経験を持っていれば、未経験であっても、応募可能な場合が多くなっています。実務を必要としませんので、ブランクも問われないことが、ほとんどです。出産や子育てなどによるブランクからの復帰や、病院などを退職後に、コールセンター看護師になる人もいます。

コールセンター業務を請け負う企業や、健康相談を事業として行っている企業などでは、電話での受け答えの仕方などのビジネスマナーを学ぶことができる研修制度や教育制度が整っているところも多くあります。初めてで不安があるという人は、こうしたところを勤務先として選んでみてもよいかもしれません。

コールセンターの看護師に求められるその他の能力

PCスキル

相談内容をPCに打ち込んで、報告書を作るなどの業務がありますので、簡単なPC操作が必要になります。ワード、エクセルなどのPCスキルはある程度身につけておきたいところです。

コミュニケーション能力

利用者と直接顔を合わせて状態を確認しながらではなく、電話やメールを介してのやりとりだけで、状況を的確に判断し、対応していかなければなりません。

利用者のなかには、焦りなどで状況を上手く伝えることができなかったり、いきなり感情をぶつけてきたりする人もいます。どのような場合でも、利用者の話を聞きながら、適切な対応を行っていく必要があり、コミュニケーション力が求められます。

カウンセリングの知識

カウンセリングの知識も、業務に活かすことができます。コールセンターには、健康上の悩みなどを抱えて電話をかけてくる人もいます。そうした悩みを聞いてもらうだけで、落ち着くことができる利用者もいるからです。

こうした利用者の変化や、感謝の言葉に、看護師の知識や経験を活かすことができたと、やりがいを感じているナースも多くいます。

なかには、勤務を始めてからも、利用者の声に応えるために、幅広い知識を身につけようと、勉強を続けている人もいるほどです。こうした向上心も、求められるでしょう。