CRC(治験コーディネーター)の仕事内容

CRC(治験コーディネーター)の仕事は幅広く、製薬会社が新しく開発した医薬品が承認されるように臨床試験を行い、その治験が円滑に実施されるように準備から治験参加者に対する説明やケア、治験を行う医師や医療現場のサポート、治験依頼者である製薬会社との調整など様々なことを担当します。

CRCは通常、治験が開始されてから終了するまで全てに関わり、一度に2件から3件ほどの治験を担当することになるため責任感はもちろん体力やフットワークの軽さが求めらます。また、治験は1ヶ所で実施されると限らないため、場合によっては全国を飛び回ることもあります。

CRCの仕事内容を流れで具体的にみると、

  1. まず治験依頼者である製薬会社から治験内容に関する説明を受ける
  2. そこで治験実施計画書であるプロトコールについて、しっかり把握する
  3. 治験の概要や検査項目、スケジュール、禁止事項などに関する資料を作成
  4. 治験に関わる医師や看護師、臨床検査技師などの医療従事者に対し説明を行う
  5. 治験に使用する検査キットの受け取り・返品、在庫確認などの管理も随時行う

被験者の抽出

事前準備が整った上で、医師の紹介や医療情報システムなどからその医薬品に関する治験基準に合致している被験者を探すほか、治験ボランティアの募集広告を出す場合もあります。

被験者に対しては細かく丁寧に治験内容を説明し、そこで同意があった人だけが被験者として治験に参加することとなります。通常、被験者はボランティアですが治験内容によっては参加料として謝礼が支払われるケースもあり、どれだけ多くの人が治験へ参加してくれるのかはCRCにとって腕の見せどころです。

また、治験の実施期間中は被験者の経過観察や服薬指導のほか、不安や悩みなどに関する相談へ乗るということも大切な仕事です。

被験者に対して副作用に関する同意書のサインをしてもらっている以上は賠償請求などをされるということも原則としてありませんが、症状が改善されるまでは親身になってサポートすることが求められます。

治験の協力者へのサポート

被験者のみではなく治験を担当する医師のサポートもCRCの重要な役割です。医師が作成する症例報告書に具体的なデータを転記するなど補助的な作業や臨床検査技師や放射線技師、薬剤師、看護師、受付、医事課に至るまで治験をスムーズに実行するべく綿密な調整を行います。

治験は医療機関にとってメリットが少なく面倒になることも多いため、それぞれの担当者にかかる負担が少しでも軽減されるようにCRCはさまざまなサポートを行わなければなりません。忙しい担当者にしっかり仕事をしてもらうことができるよう、コミュニケーションによって人間関係を構築することも治験を成功させるための鍵です。

治験が実施されている最中には、予想外に副作用が強く出るなど好ましくないトラブルが発生することもしばしばあります。そういった有害事象が発生した際に、医師や被験者へ誠意のある対応をすることもCRCの重要な仕事です。ここでしっかりと対応することができなければ、その医療機関からは今後の治験を拒否されてしまうことにもなりかねません。

治験依頼者への対応

そしてもうひとつ、CRCの大事な仕事としては治験依頼者への対応が挙げられます。製薬会社によっては自社で治験を実施している場合もありますが、中規模程度の企業では治験会社へ治験を依頼することが一般的です。

そのため、治験会社に勤務しているCRCには、治験依頼者である製薬会社と治験を実施する医療機関の間に立ってうまく対応するという能力が求められます。担当者とのミーティングに加え、毎日のようにメール対応をするなどのコミュニケーションも仕事の潤滑油となります。