仕事は楽?辛い?

夏場での屋外コンサートなどは、熱中症や脱水症状を訴える人が多くなり、イベントナースの忙しさもかなりのものになります。

勤務時間は、イベントやコンサートの開始、終了時間に沿って設定されますから、個人の希望が通るということは基本的にありません。

イベント会場が屋外であれば、暑さ、寒さに弱い人は要注意です。

夏場での熱中症や脱水症状への処置が特に想定されやすく、それほど難しい仕事内容は要求されませんが、時間的に夜通し行われるような夏フェスであればかなりの長時間勤務になり、暑さや湿気に耐えることができ体力的にも強くなければ辛いかもしれません。

ただ、通常2時間から3時間で終わるような屋内コンサートなどであればそれほど過酷ではなく、仕事としての辛さが特に感じられるということもありません。


向いている人は?向いていない人は?

いずれにしても、体調不良やケガをした人たちが訪れるわけですから、やはり優しく愛想も良く接するナースの方が利用者にとっては望ましく、利用者からも安心されます。

同じ仕事場で働いている医師や薬剤師などとの相談や連絡事項もあり、一緒にアドバイスを考えるような場合もありますから、仕事場では円滑なコミュニケーションを図ることができることも重要です。

また、病院などで培われた実務経験を活かす機会も多いため、実務経験が少ない人は向いていません。

病院やクリニックでは、病棟や病室を歩き、ナースステーションで立って作業するなど立ち仕事が中心ですが、イベントナースは座って仕事をすることが中心であり、座ることが苦手である人には辛く感じられるかもしれません。


イベントナースの求人を選ぶ時に注意すべき点は?

イベント内容が気に入っても、肝心なナースとしての求人ですから、ナースとして救護係がどのような体制になっているのかを事前に把握する必要があります。

救護室を担当するスタッフの人数と体制、医師がいるかどうかなども明確にしておく必要があります。

何万人もの観客が集まる野外コンサートであれば、かなりの救護室要員も配備されますが、一般的なイベントですと看護師が1人だけというケースも少なくなく、自分1人で担当するのかどうかを明確に認識した上で求人を選択する必要があります。

また、対象となるイベントが過去から継続して行われている場合であると、前回の体調不良者などに関する実数や症状、救護体制も把握しておきたいところです。


なかなかイベントナースの求人を探し出せないのですが?

なかなか自分で求人を探しても見つからないという場合は、複数の看護師転職支援サービスなどに利用登録し、具体的に自分が希望する内容を担当者に伝えることで、イベント関係の仕事について具体的に情報を入手することができます


どうしても正社員のイベントナースとして働きたい人はどうしたらいい?

イベントナースはイベントの開催期間に限定されて必要とされる職種ですから、基本的にイベント単位で単発の仕事しかありません。

イベント自体も土日、祭日に行われる場合が多く、本職の休日に合わせてパートやアルバイトとして働く人が多くなっています。

ですから、パート・アルバイトが中心の働き方であり、正社員として働くことができるような職種ではないことを理解しなければなりません。


未経験の看護師でも働けますか?

看護師としての実務経験がない人ですと、いきなりイベントナースとして働くことは困難です。

実際に救護室を訪れる人は、熱中症や脱水症状、過呼吸を起こした人などであり、緊急に点滴や注射を打つようなケースもあります。

重症であれば、救急車を呼んで近隣の病院へ搬送するというような判断も求められます。実務経験によって培われた知識やスキルが必要であり、最低でも3年から5年の看護実務経験が求められます。


夜勤は多い?日勤のみでも働けるの?

イベントナースの勤務時間帯は、イベントの開催時間帯に左右されますから、一概に夜勤や日勤という言い方をすることはできません。

コンサートですと、通常は夕方に開演して午後10時前後に終演しますから、その場合の勤務は夕方から午後11時前後までとなります。

夏フェスなどのように野外コンサートで演奏が夜通し続くような場合は、交代要員として複数のナースが配備されますから、夜勤も日勤もあり得ます。

労働基準法に抵触するほどに過酷な労働条件で働くことはありませんが、長丁場のイベントでは主催者によって対応の格差もあります。