コンサート・ライブ会場での看護師の仕事内容

コンサート・ライブ会場の救護室で働くイベントナースの仕事は、コンサートの観客を対象として体調不良の人、ケガをした人の処置をすることです。屋内であれば備え付けの医務室がある一方、屋外であれば仮設テントが救護室となり、夏は暑さと戦いながら体力も消耗される環境での仕事です。

また、子育て中のブランクを補完するといった感覚で仕事をするのであれば、仕事の空白期間も少なくなりますからおすすめです。コンサート会場で勤務するイベントナースは医療と関わらない業界の人とも仕事として関わることができます。人との出会いがそれほど多くない看護師にとっては、貴重な経験にもなります。

常勤のルーティン業務とはまた違った感覚で、普段とは違った経験をしてみたいという人にも適しています。

コンサート・ライブ会場の看護師求人の動向

単発・パート、派遣契約がほとんど

基本的にコンサート・ライブ会場のイベントナースは、常勤ではありません。イベントが開催されない限り仕事はありませんから、ほとんどが単発でのパートや派遣契約による勤務です。

また、求人の募集もイベントの開催時期と関連していて土曜日や日曜日、祝日などに多くなっていますから、本業の休日で働くにも都合が良くなっています。

求人募集はイベントの開催に合わせて募集されることが多くなっているため、探し方としては大きなライブイベントが告知されているようなタイミングで求人情報にも注目しましょう。

コンサート・ライブ会場の看護師は副業程度に

コンサート・ライブ会場におけるイベントナースの仕事は開演から終演までの時間に沿った勤務となりますから、時間としてはに単発かつ短時間です。長くても、夏フェスなどで1日から2日程度の勤務です。

イベントナースの仕事だけで生計を立てるということはできませんから、あくまでも副業としてとらえておいた方が良いでしょう。

実際のコンサート・ライブ会場で働く救護看護師

ドームでのコンサート

会場の規模は様々ですが、単独のアーティストが多くの観客を集める会場としてはドーム球場が挙げられます。

過去にはSMAPやGLAY、KinKi Kids、B’z、Mr.Children、サザンオールスターズ、嵐、EXILE、関ジャニ∞などといったビッグネームが5大ドームツアーを敢行しています。前売りチケットは例外なく完売となり、会場が超満員となるコンサートです。

会場では空調がそれなりに効いているものの、熱狂的なファンが興奮状態となって失神する場合、水分補給を怠って脱水症状になるなどの例があります。

野外フェス

毎年恒例となっている野外フェスティバルとして北海道の石狩湾新港で行われるRISING SUN ROCK FESTIVALやいわみざわ公園のJOIN ALIVE、茨城県の国営ひたち海浜公園で行われるROCK IN JAPAN FESTIVAL、千葉県の幕張メッセで行われるCOUNTDOWN JAPAN、東京都の国立代々木競技場などで行われるa-nation、新潟県の苗場スキー場で行われるFUJI ROCK FESTIVALなどがあります。

特に野外で行われるコンサートは観客が数万人規模にもなるものが多く、体調不良になる人の数も桁違いに多くなります。夏場は熱中症や脱水症などの体調不良者が多く、長丁場のコンサートでさらに症状が悪化するという人も少なくありません。

また、突然の落雷や大雨によってコンサートが中止され、低体温症や過呼吸で救急搬送されといったケースも想定されますからナースとしては落ち着いた対応で応急処置をしなければなりません。主催者側とも協力して、救急車や病院などとの橋渡し役を務める必要もあります。

常に万が一という場合を想定しておくことも、ナースの仕事であることを自覚しておく必要があります。医師がいる場合もありますが、看護師が1人で対応しなければならないというケースがほとんどであり、看護に関する経験とノウハウをしっかり持っていなければ務まる仕事ではありません。