保育園、幼稚園で働く看護師のメリット・デメリット

保育園勤務のメリット

一番大きなメリットとしては、年間通して休みが安定している、夜勤がないことです。多少の残業や勤務時間外の拘束があったとしても、病院で働く看護師よりずっと少ないですし、仕事内容も楽といえます。

子供が好きという看護師が小児科を希望することがありますが、大きい病院になると必ずしも自分の希望の診療科目に配属されるわけではありません。それに比べて、保育園、幼稚園は常に子供がそばにいますし、異動もありません。

子供からみれば、教職員も看護師も同じ先生です。一緒に遊んだり、行事に参加したり、教職員が忙しいときは、代わりに子供たちの対応を任されたりもします。保育士資格や幼稚園教諭免許がなくても、看護師として保育園、幼稚園に勤務すれば「先生」と同様の仕事ができるのです。

その分、給料が病院勤務の看護師より低かったり、看護師としての業務内容とはかけ離れる部分が多いですが、仕事を通じて子供たちの成長を見ることができますし、子供から学ぶことも多いといえます。

保育園勤務のデメリット

保育園で働く場合、業務の中に保護者との連携と対応も含まれてきます。例えば、子供が転んだり、ケンカをしてケガをしてしまった場合、適切な判断と治療をしてもクレームが出ることもあります。それがたとえ擦り傷のような小さなケガだったとしても、処置や対応について保護者が納得するように説明しなければなりません。

また、保育中に熱を出し迎えに来てほしいと保護者に連絡しても、仕事中で忙しいなどの理由で帰宅を拒否されるケースもあります。このような時も、帰宅させる必要性や帰宅後の対処などを理解してもらうように保護者に説明するのも業務のひとつです。こういった保護者との関係に悩む保育、幼稚園ナースも少なくありません。

託児所で働く看護師のメリット・デメリット

託児所勤務のメリット

託児所で働くメリットは、保育園や幼稚園で働く看護師同様、年間の休日が安定していることです。また、企業や病院内の託児所では経営が安定しているので、給料面でも安定しているといえます。24時間対応の託児所で夜勤があれば手当の分だけ給料も高くなります。

最近の託児所では、英会話や情操教育、音楽、体操などの幼児教育に力を入れ、その分野の専門知識があるスタッフを雇い入れている託児所もあります。そのような託児所になると、設備も十分整っていますし、人気もありますので将来的に待遇がよくなる可能性もあります。

託児所勤務のデメリット

託児所には毎日預かる子供もいれば、短時間だけ預かる子供もいますし、年齢の幅も様々です。中には生後数か月の赤ちゃんもいます。預ける理由は様々ですが、どの子も限られた時間を楽しく飽きさせず過ごさせるのが託児所の目的です。

今は待機児童の問題で、無認可の託児所に預けている親も少なくありません。最近ニュースにもなる無認可託児所での乳幼児死亡事故は、託児所=子供を預かるビジネスという発想が最優先されてしまったためです。

志がある人が教育理念を持って立ち上げた託児所もあれば、残念ながら営利目的の託児所があるのも現実です。事故管理や衛生面でも看護師という立場として対応することが求められます。

病児保育で働く看護師のメリット・デメリット

病院型、保育型、単独型の3つのタイプに分かれる病児保育室は、求人の割合として保育型、単独型が多いのが現状です。

夜勤の有無や給与額などの待遇面、看護業務と保育業務の割合や看護師ひとりあたり何名の児童を担当するのかなど、職場によって異なってきます。

病院勤務の看護師と違い、求人数は1~2名のケースがほとんどで、施設数も少なく、夜勤がない場合が多いので、条件がいい病児保育施設はすぐに求人が決まってしまいます。

病院型の場合、業務内容は病棟看護師とあまりかわりありませんが、医師や保育士も勤務しているため仕事量の負担が少なくて済みます。保育型、単独型も勤務時間の融通が利く施設が多いので、子育て中の看護師には働きやすい環境といえます。

保育型、単独型の場合、病院型と同じく求人数は少なめです。比較的病状の軽い子や、軽い障害を持つ子が多いので、看護の面では楽な部分もありますが、保育士の人数が少ない分、本来の業務以外の仕事もこなさなくてはなりません。