内視鏡室で働く看護師のメリット

好条件の勤務形態

看護師が内視鏡室に勤務するメリットには、勤務条件に関するものが多くあります。具体的には「残業が少ないこと」「日勤のみの職場が多いこと」「急患が少ないこと」などです。

看護師の働く職場は、残業や夜勤が多く勤務中は休む間も無いということも多いので、このような職場に比べると働きやすい環境にあると言えます。また、内視鏡検査は予約制であることが多いので急患も少なく、基本的に検査業務は平日の昼間に実施する医療機関がほとんどなので、勤務時間は他の職場のナースに比べると安定しています。

勤務条件が悪くて体調を崩したり、勤務条件に不満を持ったまま勤務することがあまりないと言えるので、内視鏡検査やそれに付随する業務が自分に合っているのであれば、長く勤務しやすいでしょう。

子育てやプライベートの時間も確保しやすいので、育児中のママナースでも働きやすいのも特徴です。

仕事を覚えやすい

勤務条件以外のメリットとしては、「仕事を覚えやすいこと」「キャリアアップ・スキルアップに繋がること」などもあります。内視鏡室ナースの仕事内容は多岐にわたり、準備から検査、機械・器具類の洗浄、片付けまですべてをナースが行う職場も多くあります。

そのため、最初は仕事の手順などを覚えるだけでも苦労しますが、他の職場に比べると時間的な余裕があり、ゆっくりじっくり仕事を覚えることができます。仕事を覚えることに対するプレッシャーなども少ないので、比較的自分のペースで仕事を覚えることができます。

また、内視鏡室での業務は検査業務で病棟などには無いスキルや知識が必要となります。そのため自分の努力次第では検査の腕前を上げることも可能で、さらに専門性を高めようと思った時には内視鏡検査技師の資格取得を目指すこともできます。

内視鏡室で働く看護師のデメリット

一般的な看護スキルを磨きにくいこと

内視鏡検査では専門的な知識やスキルを必要としますが、病棟などで必要となる知識やスキルが活かされる機会は少ない傾向にあります。これは1つのデメリットを言えるかと思います。

このことから、検査室で長期間勤務したら「病棟などに戻れないのではないか」と不安に感じる人もいるかもしれませんが、実際には、内視鏡室の経験がある看護師は病棟でも重宝されることも多々あります。

反対に、病棟や一般外来などから検査室に配属されたり転職したりした時は、そこで必要となる知識・スキルが専門的であることに戸惑う人が多くいます。求められる知識やスキルが専門的である分、初めて内視鏡検査に携わるナースにとっては壁が高いと感じることもあるでしょう。

求人が少ない

内視鏡検査を実施する病院やクリニックなどは増加する傾向にありますが、そこで勤務する看護師の求人はまだそれほど多くないのが現状です。

それに加え、働きやすいため空きが出ることも少なく、募集が行われても競争率が高くなるなど、求人を探すことも難しい場合があります。

まとめ

看護師の仕事には様々なものがあり、病棟のように誰もが経験するようなものから手術室のような専門的で特殊なスキルを必要とするようなものまで幅広くあります。ナースの活躍する職場としてメジャーではありませんが、内視鏡室も専門的で特殊なスキルを必要とする職場の1つです。

そのため、胃腸科や消化器科の専門知識・スキルを身に付けたいと思っているナースや、スキルアップを目指しているナースが多い職場となっています。仕事内容や環境が特殊であるためメリット・デメリットもはっきりしており、向き・不向きも比較的わかりやすいのが特徴です。