オペ室で働く看護師のメリット

スキルアップに繋がる

オペ室で看護師として働くうえで最も大きなメリットは、「スキルアップに繋がる」ということです。

手術室はナースの職場の中でも特殊な環境にあり、日々学ぶことが多くあります。患者さん1人の手術を行う場合でも、機器や器具などのセッティングから手術の器械出し、術後の片付けなど様々な知識やスキルを必要とします。

また、患者さんの病気や手術内容によっても必要となる知識やスキルは異なります。その他にも、同じ病気でも執刀医や患者さんによって術式が異なる場合もあるなど、常に学んでいなければ仕事ができない環境にあるということがスキルアップに繋がっています。

自分がスキルアップして成長していることを実感しやすいため、充実感や達成感を味わいやすいというのも手術室ナースの魅力の1つと言えるでしょう。

手当が豊富

その他のメリットとしては、「手当が豊富」ということがあります。オペ室看護師として働くナースにはその手当が支給され、当直の際に緊急オペが入ったり休日にオンコールで緊急オペを行ったりした場合には、その分の手当ても支給されます。

職場によっては、手当が支給されるだけでなく元々基本給が高く設定されているケースもあるなど、給料面では病棟に比べると優遇されている傾向にあります。

さらに、他の看護師と同様にオペの時間が長引いた場合には残業手当も支給されます。そのため手術の多い職場で勤務する看護師の場合は、一般的な看護師に比べると高い給料をもらっているという人も多く見られます。

ただし、オペ室ナースとして働く場合は基本的に夜勤ではなく当直であるため、緊急オペが無ければ手当が支給されることはありません。そのため、職場によっては病棟などで働くナースと比べて年収が下がるケースもあり、大幅な年収アップを狙うことが難しい場合もあります。

勤務時間が比較的安定している

もう1つの大きなメリットとして、「勤務時間が比較的安定している」ということがあります。

一般的に手術の日程は事前に決まっていることがほとんどで、1日に行うことができる手術にも限りがあるため退社時間も安定している傾向にあります。手術が長引いて退社時間が遅くなるということはあっても、病棟で働く看護師のようにシフト制で勤務するということもほとんどありません。

手術室では、立ちっぱなしで集中力も欠かすことができないなど体力的・精神的に大きな負担はありますが、基本的に日勤であることが多いために生活リズムは保ちやすい部署と言えます。

オペ室で働く看護師のデメリット

患者さんと接する機会が少ない

オペ室で働くナースはオペ室内で業務を行う時間が長いために、手術に関連する知識や技術については身に付けやすくなっていますが、その一方で、患者さんと接する機会は非常に少ない環境にあると言えます。

患者さんと話をする機会も少ないため、患者さんと接する中でナースとして働くことのやりがいを感じる人にとっては、デメリットと感じる人もいます。このようなナースは意外と多くいるため、最近では術前の訪問だけでなく術後の訪問を行うことで、患者さんと接する機会を増やしている病院もあります。

オンコールや当直の大変さ

前述した通り、通常業務について比較的勤務時間が安定していますが、オペ室で働くナースにはオンコールや当直がある職場が多く見られます。

特にオンコールがある職場で働く場合には、休日であっても呼び出される可能性がるため、常にオンコールに備えて緊張したり携帯電話を気にしてしまったりする人もいて、休日でもゆっくり休めずにストレスを感じてしまうこともあります。

また、当直の場合は緊急オペがあっても無くても職場で待機する必要があるため、家族との時間を大事にしたい人や休日はしっかり休みたいという人にとってはデメリットとなるでしょう。