急性期病院を利用する患者さんはまさに緊急事態のさなかにあり、すぐに対処しなければならないという状況にあります。医療的にも検査、処置、手術といった措置について専門性が高く、レベルの高いものが提供されなければなりません。

当然、勤務している看護師に対しても同様に水準の高い知識や技術が必要とされることになります。2014年度の診療報酬改定では一般病棟7対1入院基本料について要件が厳しくなったこともあって、患者さんの在院日数を短く保つためにも急性期病院では体制の強化が求められています。

急性期病院で働く看護師の役割

まさに急性期を対象にしているということが最大の特徴であり、そこから看護師の仕事としても、専門外となるリハビリテーション以降の段階に関するケアがないことが特徴ということになります。

患者さんの呼吸や循環状態が不安定であって多くの点滴ラインやシリンジポンプ、昇圧剤などを使用している場合が多いため、具体的な仕事の割合としては心電図モニターなどのモニタリングや呼吸ケア、創傷処置などの処置について比重が高くなっています。それとともに放射線治療やドレナージの管理、免疫抑制剤や抗不整脈剤などの使用といったことにもかかわります。

他のスタッフとのチームワークが重要な現場

急性期の医療を広く取り扱っている総合病院などでは、さまざまな急性期病棟を設けて分業化しているケースも多くあります。このような場合は診療科別に分化して看護を担当するほか、複数の診療科について同時に担当することもあります。

やはり診療科が複数にわたると疾患もいろいろであり、ケアも複雑なものになります。看護師にも負担がかかることになるものの、しっかりと看護スタッフ間や他職種のスタッフともチームワークをとることのできる体制が整備されています。

急性期医療を提供する上ではチーム医療というかたちで万全の体制がとられていなければならず薬剤師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカーなども専任スタッフとして勤務していることが増えています。

ただ本来であれば専任スタッフとなっていることが理想であるものの、人材が十分に確保されていないことからいくつもの業務を兼務することになっているケースも少なくなく、負担が大きい例もあります。

そのほか急性期医療では職種間による情報の共有も非常に重要であることから、病棟ごとにカンファレンスを行う機会が多いことも特徴的です。医師や看護師だけでなく薬剤師や管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士らも加わって方針が決定されていきます。

救命救急分野のスキルを伸ばせる職場

医療領域としては救命救急分野で配置を希望する人が多く、人気の高い傾向があります。また男性看護師についても積極的な採用活動が進められていて、それぞれ病棟の状況を鑑みた上で看護師の配置が適正なものになるよう調整されています。

やはり看護師の配置が手厚くなっているほどに重症の患者さんもより多く受け入れることができますから、たくさんの患者さんを助けることに仕事のやりがいを感じているといった人は、職場を決める上で看護配置状況にも関心を持つことが重要です。

さらに専門性が高いという仕事柄、専門看護師や認定看護師のニーズが高いことも特徴です。専門看護師は特に、急性期・重症患者看護専門看護師の資格があると大きな強みになります。

認定看護師ですと救急看護認定看護師や手術看護認定看護師、感染管理認定看護師、集中ケア認定看護師などそれぞれの専門分野を十分に活かすことができます。勤務しながら資格の取得を目指したいという看護師に対して研修制度などを用意するほか、自主的に高度で専門的な知識や技術を身につけようと努力する人に資金援助制度を設けるなどしてサポートしている病院が多くあります。

看護師としてはやはり常に気を抜くことができず、大変な仕事であることは間違いありませんが、身につくことも多く学びの場としての達成感も大きなものがあります。充実感もあり、さらなる看護のエキスパートを目指していくことも可能です。