循環器科で働く看護師のメリット

年収アップが見込める診療科

循環器科は、診療科の中でも最も給料が高いとされており、年収に換算すると、他の診療科と比べて100万円以上も差が出るということがあります。これは、残業が多いからということも理由としてあげられますが、残業代を省いた基本給自体も、高く設定されているという場合が多くなっています。

残業が多いということを差し引いても、全体的に収入アップを目指したいのであれば、循環器科への転職はメリットが高いと言えるでしょう。

幅広い知識やスキルを身につけられる

循環器科は高い知識や技術、自己学習が困難な能力を身につけることができるため、スキルアップという面でもメリットが高くなっています。

循環器系の疾患というのは、症状が呼吸や血流などから出るということが多く、先天性の疾患として小児に見られることもあります。

そのため、呼吸器科や小児科などといった、他の診療科と協力しながら治療が行われることも多くなることから、看護師としても患者のケアを通して、幅広い知識を身につけることができます。

また、数値として現れてこない部分に関しては、患者の表情やしぐさなどから、病状を読み取るということが求められることとなります。こういた能力は自己学習から身につくものではなく、実践を積み重ねることによって、身につけることができます。

患者の見た目の状態から病状を予測するといった能力は、将来どの科目へ行っても役立つこととなるため、循環器科を経験することは、スキルアップには最適だと言えるでしょう。とくに心電図を読むことができるスキルというのは、高齢者施設などへ勤務した際にも、役立つこととなります。

循環器科は多忙で、学ばなければならないことが多い科目となるため、体力や吸収力のある若いうちに経験しておくことが望ましいとされています。多忙で難しいことにやりがいを感じることができ、スキルアップを目指したいと考える人には、向いていると言えるでしょう。

循環器科で働く看護師のデメリット

多忙な診療科

循環器内科や循環器外科は共通して、多忙であることや体力が必要とされること、精神的な負担が大きいといった特徴があります。特に規模の大きな総合病院の循環器科では、救急患者への対応も多く、超多忙なのが代表的なデメリットです。

循環器系の疾患は生命に関わることもあるため、迅速で的確な処置というのが求められることとなります。緊急入院や緊急手術が発生するということも頻繁にあるため、常に準備をしておくということが必要となります。

そのため、場合によっては、看護師は休んでいる間もなく、一日中走り回らないといけないこともあります。ナースコールが、常にオンコール状態という病院も少なくありません。また緊急時には残業や休日出勤が発生するということも、肝に銘じておくことが必要となります。

学ぶことが多い

さらに循環器科では、多忙な合間を縫って、学ばなければならないことがたくさんあります。現場で実践を通して学ぶことから、勤務外に自己学習によって学ぶことまでと、初めはプライベートな時間も取れないほどに学習が求められます。

学んだことはすべて自身のスキルとなって自分に帰って来るわけではありますが、プライベートな時間も大切にしたいと考える人にとっては、苦痛となることでしょう。

精神的なストレス

循環器科は、精神的なストレスを感じる人がいるということも、デメリットとしてあげられます。特に救急患者は一刻を争うことが多く、看護師の判断によって、生命が危険に晒されてしまうということも多々あります。

そのため、看護師には常に、患者の生命を扱っているということを自覚し、迅速に行動するということが求められます。緊急性の高い患者を扱う際には、他のスタッフとのコミュニケーションも重要となって来るため、冷静さを保つということも必要となります。

このようにメリット・デメリットはありますが、さまざまな面で高い能力が求められる循環器科は、非常にやりがいの感じられる職場だと言えるでしょう。