仕事は楽?辛い?

仕事をする中で、楽だと感じることは少ないです。知らないことが多かったり細かな部分にまで気を配ったりして、勤務中は神経をつかうことばかりです。

また、呼吸器疾患を持つ患者さんの多くは、精神的なダメージも大きいので心のケアを必要としており、それにも非常に気を遣います。

肺がんなどの患者さんもいるので痛みや抗がん剤の副作用に苦しむ姿を見ることになったり、懸命に治療を行っても残念な結果になったりすることもあって、正直辛いと感じる場面もあります。


向いている人は?向いていない人は?

呼吸器科に向いている人は、新しい知識やスキルを身に付ける意欲や向上心がある人、メンタルが強い人です。勤務して初めて知ることも多く、治療に使用する機器の使い方から覚えていく必要があります。

また、呼吸器疾患の場合は同じ病気でも人によって現れる症状が異なる傾向にあるので、日々勉強の積み重ねです。呼吸器疾患を持つ患者さんの中には、うまく呼吸ができなかったり薬の副作用や痛みと闘っていたりして苦しむ人も多くいます。

時には患者さんの死に直面することもあるので、メンタル面の強さは必須です。

これらの条件に合わない看護師には、あまり向いていない仕事と言えます。


どんな求人を選ぶべき?

転職の際には給料や年収が気になりますが、呼吸器科の給料は看護師の一般的な給料より少し高いくらいが相場です。

そのため、給料アップを狙って転職を考える際には、給料や年収が一般的な相場より高いかという点に注意すると良いでしょう。

また、もう1つ注目すべき点として、「呼吸器内科」か「呼吸器外科」なのかということがあります。呼吸器内科と外科では仕事内容が若干異なり、場合によっては給料にも影響してきます。


大学病院、総合病院、クリニック、診療所…それぞれの違いは?

大学病院や総合病院の場合は呼吸器内科・外科の両方を備え、手術設備や入院設備を持っているケースがほとんどです。そのため、肺がんの患者さんや治療が難しかったり長い時間を必要としたりする患者さんが多い傾向にあります。

一方、クリニックや診療所では、呼吸器内科として機能しているケースが多く、一般内科と併設されているケースも多く見られます。手術設備や入院設備を持つ職場は少なく、精密検査や高度な治療を必要とする患者さんが受診した際には、大学病院や総合病院などを紹介することが多いです。


もし配属の希望が通らなかったら?

大学病院や総合病院にある呼吸器科への配属を希望しその希望が通らなかった場合は、その病院内の他の診療科で勤務して異動の希望を出し続けるのも良いでしょう。

しかし、実際にはすすんで希望する人はそれほど多くないので、希望を出せばその通り配属される人も多くいます。


どうしても呼吸器科で働きたい人はどうしたらいい?

どうしても呼吸器科で働きたいのであれば、クリニックや診療所などで勤務してみるのも良いでしょう。経験が無い場合には、特におすすめです。

将来的に大学病院や総合病院など規模が大きく設備が整っている職場での勤務を目指すのであれば、クリニックなどで知識・スキル・経験を身に付けておくと大いに役立ちます。クリニックなどではアルバイトやパートでの求人も多いので、比較的勤務しやすいでしょう。


未経験の看護師でも働ける?

未経験の看護師でも働くことができる職場ですが、勉強することが多く精神的な強さも必要となるため、最初のうちはかなり大変ということを覚悟しておいた方が良いです。

しかし、呼吸器科で身に付く知識やスキルは、医療分野だけでなく介護分野でも役立つもので、ここで頑張って働くことで損をすることは無いでしょう。


アルバイトやパート勤務はある?

病院でもクリニックでもアルバイトやパートの求人は多く出されており、介護分野にも見られます。そのため子育てと仕事を両立したいママさんナースでも、比較的働きやすい状況にあります。


夜勤は多い?日勤のみでも働けるの?

入院設備を持つ病院などで正職員として勤務する際は夜勤がありますが、夜勤の回数は職場に勤務する看護師の人数によって異なります。月に5回から9回程度の夜勤がある職場もありますが、夜勤の回数を相談で決めることができる職場も増えてきています。

また、クリニックには日勤のみの求人も多く見られるので、転職の際には希望する勤務条件に合う職場を探しやすいでしょう。