■20代女性

私は、看護師として初めて配属されたのが呼吸器科で、最初はここでの仕事にそれほど知識も無く、「何となく暗い」というイメージを持っていたのが正直な気持ちです。仕事をしてみて感じたのは、呼吸器疾患に関することや機器の使い方を覚えるだけでも苦労するほど、専門性が高く治療の幅が広いということです。肺炎や喘息といったよく耳にするような病気でも、軽度の患者さんから重篤な患者さんまで様々です。

また、これらの疾患に限らず呼吸器の疾患は同じ病名でも人によって症状が異なるケースが多く、入院している患者さんの健康管理だけでも最初の頃は大変でした。感染症対策についても勉強になることばかりで、勉強することの多い毎日です。

呼吸器疾患を持つ患者さんにとって、感染症にかかることはとても危険であり、反対に治療に当たる医師や看護師が結核などに感染してしまうのも大きな問題です。

そのため業務中は常に気を配り神経質になってしまうこともありますが、患者さんへこまめに声かけをしてコミュニケーションを取り、病気が回復し元気になって退院される姿を見た時はとてもやりがいを感じます。


■30代女性

私は、出産のために前の職場を退職し、仕事に復帰した際に呼吸器科へ配属されました。

仕事に復帰する時は、「子育てもできるような職場で働く」と決めていましたが、病棟での仕事が好きだったので「また病棟で働きたいな」という気持ちもありました。病棟での仕事は夜勤があったりシフトがハードだったりすることも多く、子育てをしながらでは難しいという経験者の声を聞いたことがあったので不安もありました。

しかし、現在は子育てをしながら病棟で勤務することができています。呼吸器科は総合病院や大学病院などに多いため、病棟勤務の求人は比較的探しやすかったのと、そのような病院の中には保育室を完備していることが多いということがあって、私の希望を実現することができています。

実際、職場には私と同じママさんナースが多く勤務していて「子育てしながらでも働きやすい」という声を様々な部署の人から聞きます。私の職場では保育室が病院内にあるので、子供の体調が急変しても小児科で診察してもらうことができたり、休憩時間に子供に会いに行くことができたりするので、いつも近くに子供がいることが励みにもなっています。


■50代 女性
私は、呼吸器科の看護師として働くようになって10年以上経ちますが、「ここで頑張って行こう」と思ったのは自分を磨ける仕事だと思ったからです。他の診療科で勤務していたこともありますが、そこで働く以上に高度な専門知識やスキルを必要とし、患者やその家族へのケア、感染症対策など様々なことに頭を働かせて仕事を行っていると感じています。

看護師になりたての頃は、自分が呼吸器科で働くとは思っていませんでしたが、働いてみると意外と私に向いている仕事でした。また、業務に役立つ資格を取得したこともここで頑張ろうと思ったきっかけの1つです。

呼吸療法認定士の資格を取得した際には、呼吸療法の奥深さや重要さを知ったことでより仕事が楽しく感じられました。当時に比べると最近では呼吸療法の重要さが高まってきており、肺がんや喫煙による疾患を持つ患者さんが増えてきていることもあって、仕事でこの知識やスキルが活きる機会は多くなっています。働きながら資格を取得するのは大変ですが、その分身に付くものは多いので後輩ナースには取得をすすめています。

その他にも、簡単ではありませんが慢性呼吸器疾患看護の認定看護師資格を取得する人もいて、専門知識を身に付けることができます。ここでは、肺がんや治療が難しい患者さんも多くナースでも精神的に辛い場面を経験することも多くあります。

また、様々なことに気を配る必要があるので向き不向きも比較的はっきりする仕事です。しかしその分自分に身に付くスキルや知識も多く、成長を実感できるのはこの職場の魅力です。