整形外科で働く看護師の基本的な役割

整形外科に勤務している看護師の仕事の特徴は、子供から大人まですべての年齢層が患者さんとなる点です。

子供は遊んでいるうちに大怪我をする危険性があり、高齢者は骨を含めて体全体が脆くなっています。丈夫な大人でも事故に遭えば骨折しますから、どんな年齢の人が患者さんとしてやって来るか分からないのが整形外科の醍醐味と言えるかもしれません。

それでは、整形外科で働く看護師の役割を1つ1つ見ていきましょう。

患者さんの心身のサポート

整形外科看護師の役割の1つに、患者さんの不安を取り除きつつ、治療に専念できるように心身のサポートをすることが挙げられます。

一定の処置が済めば大抵の患者さんは精神的に安定してきますし、治療の成果で回復していくのが分かり、安心していくものですが、怪我をしたばかりの患者さんは不安に思うことも多いため、まずはどういう怪我なのか説明するが医師や看護師の仕事となります。

また、手術前の患者さんもどんな怪我や病気であれ不安を感じている方が多いので、十分な情報を与えて、この手術でどんな変化がもたらせるのか説明し、精神を安定させていく必要が出てきます。

手術後のリハビリ

手術後はまめなケアが更に必要となってきて、リハビリを並行して行うことになります。リハビリに関しては専門の療法士が行い、ナースはそのサポートや患者さんへの知識の伝達が仕事になるのです。

患者さんの気持ちによってリハビリの方向も変わってくるため、整形外科の治療について知識を与えるというのも役割のひとつです。

クリニックの場合はリハビリに関してもかなりナースの役割になることがあります。ナースが患者さんの現状について伝え、サポートすることで患者さんの気持ちが前向きになれば、リハビリはかなり順調に進んでいくことでしょう。

関わり方によっては患者さんの人生にかなりの影響を与えることになり、ナースの役割はますます重要となってきます。患者さんと話し合いながら看護の計画を建てていくのが仕事になり、患者さんの気持ちを理解したい人向けとなってきます。出来れば世間話のように患者さんの容体を理解し、支えてあげられるとよいでしょう。

治療中の不自由さをカバー

治療中の不自由さをカバーし、対処するのも看護師の仕事となります。医師の治療を補助したり、怪我によって上手く動けない患者さんの生活を支援したりと、仕事内容は幅広いものです。

最新の整形外科の治療法によって、それまで回復できなかった患者さんを治せることもあるため、整形外科の看護師は、勉強熱心な人に向いています。整形外科は忙しい診療科であると同時に、仕事のやりがいをより感じやすい診療科と言えるかもしれません。

整形外科の種類による看護師の仕事内容の違い

整形外科看護師の仕事内容は、大雑把にクリニックや外来、専門病院、総合病院の整形外科、スポーツ整形外科の4つに分けられます。

整形外科クリニックや外来での看護師の仕事内容

1つめ、整形外科クリニックや外来での仕事内容は、主に日常生活で起こる疾患の治療、看護で、重篤な患者さんはまず訪れません。

重篤な患者さんが発生した場合、まず総合病院や専門病院へ運び込まれてしまうからです。大抵は、肩こりや腰痛、もしくは骨折や脱臼の治療後のリハビリを担当するのが役割です。

整形外科の専門病院での看護師の仕事内容

2つめ、整形外科の専門病院では、整形外科が担当するすべての疾患の治療、看護を行うのが役割です。

一般的な疾患から珍しい疾患まで担当し、珍しい疾患を重点的に治療することもあります。

総合病院の整形外科での看護師の仕事内容

総合病院の整形外科は、一般的な疾患を担当し、治療、看護を行います。

特に生活習慣病の患者さんが合併症として関節炎を患うケースが多く、内科との連携が強く意識されます。

スポーツ整形外科での看護師の仕事内容

4つめ、スポーツ整形外科は特殊な場所で、スポーツ選手、もしくはスポーツ選手を目指すアマチュアを対象にしています。

スポーツ選手の身体は特殊な鍛え方をしていて、治療の仕方は一般の人と違い、一般人なら完治の範囲でもスポーツが出来ない範囲というのは有り得ます。より専門的な知識を持ち、スポーツの世界に貢献するのが役割となります。