近々、日本では平均年齢100歳という時を迎えそうです。

世界の110歳以上は59人と言われ、現在最高齢と言われる方の年齢は115歳であるそうです。

これまで統計を取り始めて最高齢者は、122歳まで生きた方がいらっしゃるようですが、身近にも100歳を越える高齢者が増えたように思います。

医療機関で勤務していても、100歳近い患者さんは当然の様で、100歳、100数歳という患者さんは稀ではありません。

看護師としても高齢社会を実感し、高齢者ケアに対する認識や工夫をしなければならない現状があります。

では、高齢化社会と医療現場で勤務する看護師について記載します。

寿命の延び

1840年以降、平均寿命は延び、200年前と比較して現在は約二倍まで伸びています。

100歳まで生きることが当然の世の中が訪れようとしています。

厚生労働省では、2010年に4万5000人程度であった100歳以上の人数が、2030年には27万人を越えると予測しています。

人の老化に関する生物学、医学、社会科学、心理学は、「ジェロントロジー(老年学)」と言われ、それらを総合的に捉える「ソーシャル・ジェロントロジー」という学問があります。

日本では、認知症等の高齢者に対する医学の進歩がありますが、高齢者に対する問題点としての「自殺」「介護」「転倒」「生涯活動」に関しては統合されずに扱われています。

定年後、約20年は生きていると言う残された時間の長い高齢者が、有効に活力ある生活が出来るようそれらを統合して、介入できるサポートがあれば、より健康的に、社会的に活動できる高齢者が増えるでしょう。

そうする事で、介護予防、健康寿命の延びが図れ、充実した老後と残された人生を送れるのではないでしょうか。

現在の高齢者

日本の100歳以上の高齢者は約5万人と言われていますが、その9割が寝たきりです。

この現状に悲しさを感じるのは私だけでしょうか。

人が楽しく、自分らしく生きる為の看護的介入、保健や福祉、行政を交えた関わりが出来れば、もっと自分の事を自分で行い、自分らしい与性が遅れるのではないでしょうか。

与えられた命を全うするわけですが、その命をどのようにまっとうできるかが重要ではないでしょうか。

限りある時間、自分の体を護り、生き生きと生きることを人は望んでいます。

高齢者が増え、高齢者が多い日本では、高齢者が弱者にならない社会があれば楽しい人生となると考えられます。

では、高齢者ケアを考える看護師の視点について記載します。

高齢者ケア

健康寿命

日常的に介護を必要としないで、自立した生活をできる生存時間の事です。

WHOでは、日本の健康寿命において、男性72.3歳、女性77.7歳と発表しています。

しかし、徐々に機能低下し、認知症高齢者が増加している現状は否めません。

よって、認知症ケアが高齢者看護で重要ではないでしょうか。

認知症ケア認定看護師

認知症は、その病気の特性上、在宅看護や施設入所、入院治療問わず、療養期間や介護期間の長期化が問題となっています。

本人の負担も多いですし、そのご家族の負担ものしかかります。

認知症の経過と予後を理解した上で、その方の人格やこれまでの人生を尊重し、QOLやADLを維持、低下予防しながら、自己実現出来るよう支援が必要です。

また、その病態に与える影響を理解し、終末期、その方の最期に時間まで、さまざまな看護上の問題に対し、家族を含めた支援が必要となります。

認知症者とその家族の支援に関する最新の知識と技術を習得し、質の高い看護実践を行い、認知症ケア看護師としての専門的な知識と技術を生かし、共に働く看護師に対して指導や相談対応します。そして、認知症高齢者の生活の質や尊厳を護り、他職種と協働してより良いケアを実践出来るよう計らう力が求められます。

講義における総学習時間は、810時間、受講資格は、看護師資格を持ち、経験年数5年以上、高齢者ケアを行った看護歴3年があるものが受講でいます。

そして、終了後、資格試験に合格した場合、認知症ケア認定看護師の称号を得られます。

老人看護専門看護師

高齢者をひとりの人として捉え、その人らしいケアを提供する方法を計画し、実践し、それを他の看護師と共有します。

高齢者には、成人の方には必要としない、これまでの自分らしい生活を維持するための環境整備と危険予測をした関わりが必要とされます。

高齢者は、弱者と捉えられることがありますが、疾患を多く持っていたり、合併症や疾患の後遺症等による麻痺や機能低下があり、心も体も弱まっている人もいます。

入院により、せん妄や認知症悪化、もともとの低栄養状態や疾患による栄養状態悪化、褥瘡形成、脱水などにも対策、ケア、介入が必要となります。

それは、高齢者特有の各器官の機能低下による認識しにくい、感覚が鈍くなっている事などが関与し、低栄養や脱水、それに伴う褥創形成に至る等の特徴があります。

その方の最期の時に、ご本人とご家族が納得のできる終末期を提供し、ともに方向性を出し、関わっていくことを老人看護専門看護師の役割とします。

高齢者への質の高いケア実践、協働する看護師への指導や教育、現場での相談対応、患者さんやご家族の相談役、各種連携機関との連絡調整等の役割があります。

一人一人異なる人生を共に考え、その人らしさを引き出せる看護を実践する事を仕事とします。

資格は、大学の修士課程を修了し、看護師経験5年以上、高齢者看護3年以上を経験した看護師に講義を受ける資格が与えられます。

そして、所定の課程を修了し、資格試験合格をもって、その称号が与えられます。

まとめ

自分の最期について考えたことがありますか?

自分は、さて何歳まで生きるでしょう。

今、現任で働いている看護師であれば、もしかしたら100歳を越えて生きている事も考えられます。

その時、自分はどのような身体状況、精神状況、生活状況でしょう。

出来る事であれば、自分の事を自分で行い、周囲の手をわずらわすことなく生きていたいですね。

きっと、自分が担当している高齢者も、実はそのように感じていることでしょう。

我々看護師に出来ることは、その人らしさある生活をサポートする事ではないでしょうか。

今一度、これまでの自分の高齢者を野関わりを振り返り、自分が高齢の時にされたい看護を実践できるようになりたいものです。