最近、子供たちの非行や犯罪のニュースを聴くことがあります。

キレる子供、子供の学校内での暴力も後を絶ちません。

そのような子どもたちに、大人である我々はどのような関わりが出来るでしょうか。

また、看護師として出来ることは何があるでしょうか。

では、子どもの情緒面、心をケアについて少し学んでみましょう。

子供の暴力

小学生の校内暴力が1年間に1万件を越えると言われています。

2000年前後の統計では、年間2000件程度であったのに対し、5倍を越える件数が報告されています。

感情を上手く抑えられない我慢の利かない子供が増えていると言う現場の感触があるようです。

また、対人関係を築き難い児童が増えている現状があるようです。

これまで、先生に声を荒げる、先生に従わないと言う児童や生徒は、問題児と言われ、指導の対象となっていました。

しかし、現代の児童や生徒は、先生に対しても友達に対しても、意見が合わない、納得がいかない、自我が通らないとなると殴る、蹴る、机を投げるなどの行為に至ることがあるようです。

怒りが爆発して、先生や友達にハサミやカッターを向ける子供もいるようです。

このような子供の特徴として、良い子であることを「良し」とされる教育や養育で強いストレスを感じている事が多く、家庭での養育が要因の一つとなっていることが多いようです。

虐待による親からの愛情不足、過干渉による親からの子供へのプレッシャー、貧困とまではいかないものの、家庭での貧しさが心のゆとりを無くしキレやすくなる、学校での友人関係等のストレスが感情コントロールを出来ない状況に至らしめることがあるようです。

子供たちのために医療従事者ができること

子どもたちは、もっとゆとりが欲しいと感じています。

塾、習い事、学校の宿題、家庭のお手伝いなど毎日の生活に窮屈さを感じています。

受験の低年齢化により、お受験戦争も勃発し、子供たちはそのプレッシャーとも戦い精神を擦り減らしています。

では、看護師や医療職者に出来ることは何があるでしょう。

子供の感情コントロールと支援

子供たちの気持ちや精神発達に原因を及ぼしているのは、大人たちです。

では、その大人たちが何とかしなければ子どもたちの正常な精神発達はありません。

子どもたちは、大人の欲望や感覚に左右され養育され、乱暴に育てられたり、傷つけられることで尖った感情を持つようになります。

大人を信用できず、安心できる場所もないという状況になります。

自分は嫌われている、自分は必要ない存在だと感じ、存在価値を見いだせなくなります。

よって、我々に一番簡単に出来ることは、子供たちに愛情を伝えることです。

医療職者でも、看護師でも、親でも、親じゃなくても、子供たちに愛を伝えることではないでしょうか。

声をかけ、軽くタッチングし、意見や思いに耳をはせるだけで子供たちの気持ちは落ち着き、安心できるのではないでしょうか。

子どもたちは、話を着てくれる、自分に関心を寄せてくれる大人を求め、探しています。

その話を聴ける大人になること、その心のゆとりを取り戻すことが我々に必要な姿勢ではないでしょうか。

発達障害

一口で発達障害といてもたくさんの種類があります。

自閉症、注意欠陥多動障害、学習障害、協調障害、精神遅滞、てんかんなどがあります。

その種類により正しく対応が迫られます。

自閉症、アスペルが-症候群(広汎性発達障害)

対人関係技能、意思伝達困難、発達水準が同年齢と劣っている等の症状があります。

視線が合わない、言葉が未発達、人のマンが出来ない、一人遊びが多い、一つの事に固執する、同一動作を繰り返すなどがあり、その状態、重症度により必要な支援があります。

軽度であれば、生活に支障が無い事もありますが、重度であれば成人してからも誰かの支援で生活をしなければならないことがあります。

注意欠陥多動障害

注意力や集中力が継続されず、そわそわしたり落ち着きが無い事が多くあります。

衝動性があり、急な行動で周囲や自分が怪我を負う事もあります。

学校生活のみでこの症状がみられる場合は、注意欠陥多動障害ではないことが多く、家庭でも学校でも同じような行動や動作に気がおけない時に疑われます。

勉強や遊びに集中できない、話しかけても聞いていない、指示に従えない、外的刺激があるとそれまでにしていたことに注意が注げない、順序立てた行動が取れないなどの症状が現れます。

また、このような症状のある子供は、危険回避が困難と言われています。

医療職者や看護師、この子に関わる人材は、常に怪我や事故が無いよう注意を注がなければなりません。

安心して生活が出来るよう目くばせが必要です。

学習障害

学習に必要な、読み、書き、計算、推論などの特定分野が障害されます。

脳の機能障害、目や耳の感覚器の障害、環境要因で発症します。

早期発見し、その障害正しく対処されれば、問題を容易に解決できる事があります。

難聴や視覚障害を早期発見できれば、補聴器や言語教育やコミュニケーションの工夫を行う事で対処出来ることもあります。

協調障害

手足の運動やバランスが上手く取れず、バランスの悪い行動となります。

不器用、何をしても遅いなどと周囲は判断しますが、その背景に協調障害を発症していることがあります。

看護師や医療職者は、その異変を早期に発見するために、疑わしい子供には観察を充分に行い、また、その子の意見や声を聴き、早期に診断されるよう情報収集の眼が必要です。

精神遅滞、てんかん

精神発達の遅延やてんかんの脳の機能障害を有する事があります。

早期発見治療により対処出来ることもありますが、多くの場合は福祉や保健、行政の力を持って正しく支援されなければ、その子を持つ親や家族の身体的、精神的、社会低負担が多くなる疾患です。

医療職者として深く観察し、その子と家族に必要な支援を考慮し、その子に関わる全ての人の生活の質を高められる協力を計画する事が必要です。

発達障害者支援センターは都道府県に設置されています。

このような症状に悩んでいる親御さんや子供がいたら、看護師としてこのセンターの情報提供が出来ることも大切です。

まとめ

キレる、感情コントロールが出来ない児童の根本原因が障害によるものであれば、医療による解決が必要になります。

看護師や医療職者は、生活や生きていく、成長する事に難しさを感じている児童や大人たちの背景が、本当に正常なのか、もしかしたら障害をもって苦しんでいるのではないかという視点を持って観察、対応する事が大切なのです。