皆さんの身の回りのことを想像してほしいのですが、スマホやパソコンなどOA・IT化が進んでいると実感しませんか?

仕事場でもパソコンを使っていろいろと作業することも多いはずです。実は医療業界でもこのようなOA・IT化がどんどん進められています。

医療サービス以外の事務作業を効率化させるために活用されています。具体的にどのようなシステムが医療の世界では導入されているのかについて、以下でいくつか実例を紹介しながら検証していきます。

電子カルテを導入する病院は多い

少し前に医療機関を受診すると、紙のカルテに医者がいろいろなことを書き込んでいる光景を見たことがあるでしょう。

しかし大手の病院をはじめとして、電子カルテを導入するところも増えてきています。予定を含め、平成28年段階で一般病院の42.5%が電子カルテの導入をしています。

ちなみに400床以上の大規模病院に限定すると、その割合は79.8%となって大多数の病院が電子カルテに踏み切っていることになります。

電子カルテにすることによって、業務の効率化を図ることが可能です。また電子カルテを一つの病院だけでなく、他の医療機関とネットワークでつないで情報を共有することも可能です。

そうなれば、たとえば患者がセカンドオピニオンを求めて別の病院を受診した際にも、患者データをネットワーク上で取り寄せることができ、情報の把握がスムーズになります。

電子カルテを導入すれば、地域ごとの医療格差を埋めることも可能で、どこに住んでいようとほぼ同レベルの医療サービス・情報の提供を受けられます。

電子カルテは費用対効果やセキュリティ上の問題など、課題はあります。しかし大手の病院を中心として、主流になりつつあるシステムです。

レセプトオンライン化

平成18年4月にレセプトオンライン化に関する省令が厚生労働省過多告示され、平成23年4月までにレセプトオンライン化が原則義務化されています。

レセプトは医療機関が保険組合に対して報酬請求をする際に出す明細のようなものですが、一貫してオンラインシステムにしてしまう試みになります。

レセプトオンライン化にすれば、ナショナルデータベース化を進めることが可能で、保険事務が効率化されます。その他にも適切な医療費にでき、医療サービスの質も向上できると言われています。

しかし現在レセプトオンライン化が広く日本で普及しているかというと、実際にはなかなか進んでいないのが現状です。

なぜかというと診療報酬の請求システムが、あまりに複雑になっていることが問題です。診療報酬の中でも加算項目というのがあります。すでに90%以上の医療機関で導入の進んでいる韓国の場合、加算項目は48しかありません。

では日本はどうかというと、実に500前後もの加算項目があります。韓国と比較して10倍もの差です。これだけ細かく加算項目があると、オンラインで請求すると言っても作業がかなり手間取ります。

しかも診療報酬のルールが変更することもあります。そうなるとシステムも変更しなければならなくなり、このような面倒さが導入を阻む大きな壁になっています。

オーダエントリーシステムはかなり進んでいる

電子カルテやレセプトオンライン化は進まない部分もありますが、オーダエントリーシステムについてはかなり普及しているといえます。

医療の業務の一部を電子化することで病院業務を効率的にする手法です。それまで歯医者が検査内容や処方箋を指示する場合、口頭や紙に書いて伝えていたものをこれからはコンピューターを使って指示します。

こうすることでネットワークを通じて情報が伝わり、それ以降の病院内の処理がスムーズになります。

受付業務を簡略化し、患者にとっては病院における待ち時間を短縮できます。さらにはデータを蓄積することで、より質・安全性の高い医療サービスを提供できるようになります。

このように厚生労働省では情報化グランドデザインを医療機関に対して提示しています。しかし現状のところ、部門ごとで進んでいるところとなかなか普及しない所が出てきています。