各医療機関、もしもの時に備え火災訓練や防災訓練を行う事があります。そのマニュアルや連絡体制、自分たちの役割について理解し、その時に備えられていますか?

訓練の際は、真剣に話を聞き、自分の知識として周知出来る態度で望めていますか?

時に、経験を重ねた看護師は、これまでそのような事は無かったと、訓練に参加しますが、上の空であったり、真剣さに欠けたりしている職員がいます。

特に、経験を重ねた看護師は、万一の際に主導権を握り、その現場の指揮、指導を行わなければならない重要人物となることもあります。

万一の頼りに出来る先輩看護師として、防災や災害対策をしっかりと講じられる知識を得ておきましょう。

医療機関は特定防火対象物

11月9日から一週間、全国火災予防運動が開始されます。この運動により、各医療機関でも防災訓練や火災対策を周知する現場が増えてくることでしょう。

医療機関等は、特定防火対象物として安全対策の徹底が重要項目として提示されています。

近年では、医療火災として福岡県内の診療所における火災や、東日本大震災による震災を経験し、震災時の医療機関の対策の甘さが問題となっています。

耐震性や免震性の低い医療機関や福祉施設もあり、その強化や改善も必要とされ、以下についても改善強化が必要とされています。

  • 防災管理体制の充実化
  • 避難施設や消防用設備の維持や管理
  • 防災管理点検制度の周知

初期消火の重要性

多くの患者さんが入院する医療機関において、火災発生時に全員を安全に病院外に脱出させることは可能でしょうか。

多い病院では十何階と高い階層の医療機関もあります。このような時、必要な認識は患者さんの安全と考えますが、「初期消火」の重要性が指導されています。

火元を確認し、その火を拡大しないよう、蔓延させないよう消化する事が必要な認識です。

誰かを探している間に火は拡大します。

よって、医療用携帯電話を持って看護活動をしている看護師が多いでしょうから、それで知らせたり、大声で周囲に火災を伝える、その間自分は初期消火を行っていることが大切です。

火災を知らされた医療職者は、消防に連絡し、患者さんを非難へと導きます。

医療安全対策室の機能

医療安全の管理者として、医療機関では医療安全対策室を設けることがあります。ここに勤務する看護師は、医療安全に特化したエキスパートです。

看護師の進むべき道として、どの疾患や病態にも幅広く対応できるジェネラリストへの成長、特定の疾患や病態を専門的に看護できるスペシャリスト、看護管理者として働く看護師があります。

その中で、医療安全を講じる看護師は看護管理者の一人として院内の安全のために働きます。

医療安全対策室の役割

医療事故や医療過誤への対策、患者さんやご家族にクレーム対策、医療訴訟への対策と関与します。インシデント報告やアクシデント報告を拝見し、その事故が再発所ない為の対策を考え、現場と共に再発予防を行います。

また、感染対策や感染管理を行い、流行する感染症を院内に蔓延させないための予防策、院内感染対策や感染症を発症しない為のマニュアルを作成します。

そして、高齢者が多くなった医療現場では転倒転落事故が多発するようになっています。

転倒転落をしない為の予防策や、個別性に応じたケアを考え、転倒転落事故が起こった際は、その状況と前後背景を捉え、何を対策していれば防ぐことができたかも振り返る事で次への対策を行います。

また、今回題材としている防災対策を講じます。

防災に対するマニュアルを作成し、新人教育や定期的な防災訓練を開催し、各部署へその周知徹底、院内研修を持って知識の統一化を図ります。

いつ起こるかわからない災害に対し、全員が迷うことなく正しく対処出来るよう、繰り返し研修を行い、その認識を高めます。

医療安全対策室で勤務する看護師

現場看護師を離れ、管理職として異動や勤務を命ぜられた看護師は、時に喜び、時に現場から離れることを悲しむ看護師もいます。

看護は実践の科学という言葉もありますが、管理職となる事を「机上の空論になる」と悲観する現場主義看護師もいます。

しかし、管理職の魅力として、患者さんの真の安全と安心を考え、対策を講じられるやりがいがあります。現場でも多くを考え対策を講じますが、そのことに熱を入れて熱中して考える時間はほぼないでしょう。

よって、誰かがその事を中心に考え、現場と共に悩むことが出来れば、より安心で安全な医療に尽くすことが出来るのではないでしょうか。

安全対策室で考えた事を現場で実践し、そこで工夫して貰う事でより良いケアを実践できれば、安全対策室で考えられたことが意味を成します。

そのように、現場の安全の足掛かりを考えられる、引いては、患者さんのより快適で安心できる療養環境の設定が医療安全対策室で働く看護師のやりがいでしょう。

まとめ

医療安全について理解できたでしょうか。なにより、いつ起きるかわからない事件や事故に対して「起こるはずが無い」と考えてしまう事も無理ないでしょう。

しかし、平和ボケしていると、いざとなった時に、多くの犠牲者と被害者、死亡者を出し、もしかしたら、その一人が自分であるかもしれません。

防災訓練や、安全対策の関する研修は、自分が看護師をしている人生の間には、なにも事件や事故が起こらないかもしれないけれど、もし何かが起こった時に、「自分が」冷静に、「周囲に」安心を与えられる人材であれるよう参加し、理解しなければなりません。