日本人の看護師が海外で就職するにあたってポイントになるのが、英語力です。医療スタッフや患者とコミュニケーションをする時に必要です。

特に医療スタッフとコミュニケーションをとるときには、専門用語を使って話をしますので専門性の高い語学力がどうしても必要になります。もしコミュニケーションがうまくいかないと、医療ミスを引き起こす可能性が出てきます。

では具体的にどのような英語力が必要になるでしょうか?

TOEFLで必要なスコア

世界中で認定されている英語力を証明するテストに、TOEFLがあります。日本国内でも年に数回TOEFLが開催されています。

アメリカで看護留学をするためには、TOEFLのスコアで580点以上が必要と言われます。これはかなり高いレベルの語学力でないと記録できないスコアですから、日本国内で英語の勉強をしっかり行う必要があります。

カナダで看護師として就職する必要があるのですが、正看護師認定のための審査を実施します。この時英語力がどの程度あるかについて、TOEFLの点数が必要になります。カナダの場合でも、アメリカと同様の英語力のレベルである580点が必要になります。

ただしカナダの場合、パスウェイプログラムと言って、カナダの大学で実施している授業を受けることで認定基準を満たしたとすることも可能です。そして看護師試験の受験資格を得ることも可能です。

IELTSで必要なスコア

イギリスやオーストラリア、ニュージーランドなどでは英語力を証明するにあたって、IELTSという試験を受ける必要があります。

どの国でも各カテゴリーで5.5以上・かつ全体で6.5以上のスコアを獲得することが条件とされています。こちらについても、かなり高いレベルの英語力が要求されると思っておいた方が良いでしょう。

ちなみにオーストラリアやニュージーランドの場合には、もう一つOETと呼ばれる試験も受ける必要があります。このOETとは、医療関連英語に関する試験とも呼ばれて医療現場で働くにあたって必要な英語力を証明するための試験になります。

日本にいる段階で英語をマスターしておく必要がある

このように海外に留学するとか、就職する場合には高いレベルの語学力が必要になります。そこでもし今後海外に就職してみようと思っている看護師がいれば、日本にいる段階で英語の勉強をしておいた方が安心です。

日本の英語を教えている教室の中には、医療英語など専門性の高い授業を提供しているところもありますからこのような所で受講しておきましょう。そうすれば海外で勉強をするとか、仕事をするにあたって戸惑うことも少なくなります。

英語の勉強をするにあたって、日本人が重視しておきたいのはリスニングです。日本人はどうしてもリスニング苦手な傾向があります。

まずは英語を聞くことになれるところから始めましょう。そのためには、英語を常に聞ける環境を作ることが大事です。たとえば英語のリスニングCDを毎日聞くようにするとか、2か国語のテレビ番組を見るときには英語にして聞くといった感じで英語を聞く習慣をつけることが大事です。

その他には、留学する前に語学学校に通って、基本的な英会話力をつけるという方法もあります。海外には語学学校がたくさんあって、日本人で語学留学をしている人の中にはそのような語学学校で勉強しているケースもたくさんあります。

語学学校の中には、医療関係の専門的な英会話について勉強できるようなクラスを用意しているところもあります。その他にも趣味をしながら英語の勉強ができるようなコースも見られます。

まだ仕事をするには十分な語学力がついていないというのであれば、このような語学学校に通って英語の勉強をまず行うことも検討してみると良いでしょう。海外で生活するためには、英語力は絶対に必要になることを頭に入れておくべきです。