アメリカでの患者体験から

アメリカで看護師を目指そうと思ったのは、渡米して1年たった頃です。それまでは異国の地で新婚生活がスタートし、そして英語も0からだったので語学学校の授業についていくのがやっとの状態で、アメリカで看護師なんて考えてもいませんでした。普段の生活を1日1日送ることで精一杯だっと思います。

そんな中、暮らしに慣れてきて、言葉も少しずつに分かるようになり少し余裕が出てきた時期に、大風邪をひき体調を崩してしまいした。今までの緊張が緩んだのかなと思い、しょうがないか…と寝込んでいましたが酷くなるばかり。これはもう耐えられないと、日系のクリニックに電話をし受診することにしました。

そこのクリニックは、医師、看護師、事務員の方々は日本人で、丁寧なサービスを受けれます。

しかし、先生はアメリカで学ばれている方だったため、少し日本の考え方と違っていました。というのも、抗生物質の投与にとても慎重でした。日本だったら処方されるであろうと思うほど、私は風邪をこじらせていたので、処方されないことに驚きました。アメリカでは、抗生物質は耐性がつくため風邪ぐらいでは飲まないそうです。

しかし、日本で散々飲んできた私は、これでは治りが遅いと思い思わず希望して出してもらいました。おかげで数日後には回復しました。

アメリカで働く日本人看護師からの話

これをきっかけにアメリカの医療に関心をもち、本を読んだり、ボランティアを始めました。また、知人からアメリカで看護師をしている日本人の方を紹介してもらい、どうやって看護師になるのか、仕事先があるのかなどいろいろ聞ける機会がありました。

彼女からは、もっと英語力を上げること、日本とは形式が異なったコンピューターでの試験をパスしないとならないこと、またテストを受けるまでにも申請が必要のため1年ぐらいはかかること、そして就労ビザがの取得がかなり難しいことなどなど、中々厳しい現状を聞きました。

しかし、その方も0からのスタートで看護師として活躍されているのでとても刺激を受け、どこまでできるかはわからないけど私もやってみようと思ったのがきっかけでした。