准看護師のスキルアップに関する事情

スキルアップを考える背景

准看護師と正看護師を比較すると、仕事の内容にはほとんど違いがないものの給料の面で准看護師が正看護師に比べても低く設定されている場合は多くあります。そういったことからも、スキルアップするために資格の取得を目指している人は多いのです。

准看護師のままでスキルアップする意味

多くの准看護師は正看護師を目指していますが、必ずしも正看護師にはならなくても准看護師のまま別の分野において専門知識を磨くことでスキルアップしていくことはできます。

准看護師はタイミングとして正看護師よりも先に現場の仕事をスタートさせることができるため、それだけスキルアップへ向けても早い段階から勉強していくことが可能です。

また、高齢者の数については今後もさらに増えていくことがわかっていて、正看護師にならなくても介護系の分野でスキルアップしていくことはできます。病院から離れても准看護師として働かなくなったとしても、介護系の資格を持っておくと看護の知識や経験も含めて十分に活かすことができます。

専門看護師や認定看護師への道

看護師としてスキルを高めようと資格を考える上でまず思い当たるものであり、どちらも目指す専門分野について極めることができると共に資格手当で給料の加算も期待することができます。

しかしながら、准看護師から目指すにあたってはまず正看護師の国家試験に合格しなければなりませんから、結果的にかなりの時間を要することにもなるのです。

准看護師から目指すことのできる資格

介護支援相談員(ケアマネージャー)

概要 准看護師の間では、最も人気の高い資格です。受験資格としては、准看護師では5年以上の実務経験が必要とされていますから、経験が浅い場合には受験することができません。
ニーズ 高齢化が進んでいる日本社会において、大きな関心を寄せられている介護や福祉といった分野に関連する仕事は大きな将来性があります。資格試験に合格しなければならず、その合格率は20%前後という低い数字ではありますが福祉分野について未経験であっても受験することは可能です。
資格保持者の仕事 介護サービスの利用者と面談しながら介護プランを作成し、それを実行に移します。それに関連して介護福祉施設や医療機関、業者などとの連絡やスケジュール調整にもあたります。

福祉住環境コーディネーター

概要 准看護師として働いている中で、興味を持つ人が少なくありません。受験資格として年齢や性別、学歴などによって制限されるところもないため挑戦しやすくなっています。
ニーズ 今後高齢者のさらなる増加が見込まれる中、介護系の資格として必要性が高まっていくであろうとされています。実際に医療現場で仕事をしている准看護師ですと、介護を必要としている人の求めている住環境についてイメージもしやすくなるところがあります。
資格保持者の仕事 高齢者や障害を持っている人のために、暮らしやすい住環境を整える上での調整役を担うこととなります。実際の環境整備にあたっては医療や福祉のほか建築分野もかかわりますから、それぞれの知識を身につけ立場を理解する必要があります。

3学会合同呼吸療法認定士

概要 准看護師も、スキルアップを考えて目指すことができます。病院内において働きながらでも、資格を活かすことが可能です。
ニーズ 呼吸療法は看護師が担当することも多いものの、それぞれの患者さんに合わせて対応することは非常に難しいものです。そのため、専門的な知識を持つ資格として生まれました。
資格保持者の仕事 チーム医療を行う中でも専門知識があることで頼りになりますし、将来性も高いところがあります。資格を取得した後には研修会や学会への参加や論文の発表が義務づけられているため、さらにスキルアップしていくことも可能です。