どこの病院でも人手不足が問題になっていますよね。

新人看護師が就職してもその新人看護師を教える立場の中堅看護師がいないような状況も珍しくないと思います。

教育に時間かけてもらえず、半ば放置のような状態に不安を感じている新人看護師さんも多いのではないでしょうか?

このページでは、そんな新人看護師さんの打開策を紹介していきたいと思います。

話しかける勇気を持つ

新人看護師は看護学校での勉強や実習を経て看護師としていきなり人の命を預かる現場へ出ます。

働く病院や施設などによっては3ヶ月~半年の時間をかけて座学で教育をしてくれる職場もあるかもしれません。

しかし、看護の世界では座学では学べないことが多々あります。現場での経験が重要になってきます。

その現場での経験をしようにも、教えてくれる先輩看護師やプリセプター制度を儲けている職場でさえ、プリセプターである先輩看護師との勤務が合わないなんてこともあります。

実際に私が1年目の時も業務が多忙な上に人手不足ということもあり1週間の目標を決めて反省をしようにもその時間が取れないということもよくありました。

それにプリセプターとは名ばかりで一緒にケアに回ったりしたという記憶もあまりありません。

分からないことを聞きたくてもその場にプリセプターがいない、なんて事は日常茶飯事でした。

聞きたくても誰に聞いていいのか分からないと悩んでしまいますよね。職場での人間関係もできていないので当然の悩みだと思います。

しかしプリセプターがいない、話しかけられる同僚や先輩がいないと悩んでいるだけでは解決できません。

少し勇気を出してその日のリーダーや主任などに声をかけてみて下さい。

分からないまま業務をこなして失敗をするより、ほんの少し勇気を出して声をかける事で患者さんの安全を守れるだけでなく職場の人間関係も構築できると思います。

看護師の世界では待っているだけではダメです。自分から挨拶をする、話しかけることが大切です。

職場の人にそうやって自分から声をかけることで患者さんにも積極的に声をかけられる看護師になれると思います。

しっかりリフレッシュして激務を乗り切る

看護の現場に出て思うのは、時間外の多さや研修会や勉強会の多さ、休暇の取りにくさなどがあると思います。

人手不足、しかもまだ自分は新人看護師。休み希望を出すなんていいのかな?と悩んでしまいますよね。

現に私が新人の時はプリセプター看護師から1年生の間は希望の休みは出さないようにと最初に言われました。それもあって結婚して子供ができるまで休み希望を出すという習慣がなく、『いつでも可』と言っていました。

今思えば、希望して何が悪いのかと思ってしまいますが新人看護師の時は素直に希望を出せず、必要な休みでさえ師長に声をかけるのをためらいました。

しかし、最近はワークライフバランスを重要視する職場も多くなってきています。

職場によっては誕生日休暇などを取得できる場合や新人看護師を時間で帰らすなど工夫をしている職場もあります。

新人看護師だから休みを希望してはいけない!なんてことはないですし、必要な休暇はきちんと希望を出すことも大切です。

また、休みの時はしっかり休みを満喫しましょう。休みなのに家に持ち帰ってまで仕事をしていてはせっかくな休みが台無しです。

休みはあなたの為に使うことで精神的にも身体的にもリフレッシュでき休み明けからの仕事をまた頑張ろうという気持ちにさせてくれます。

その為には提出期限のある書類や日々の振り返りなどはしっかりとしておくことが大切です。忙しいからといって全てを後回しにしていてはせっかくの休みも全部潰れてしまいますからね。

仕事をする時と休む時の切り替えをしっかりできるように新人看護師のうちに習慣づけておくといいと思います。

プリセプターとのコミュニケーションは積極的に

あなたが配属された職場で最初にあなたと多くの時間関わってくれるのはプリセプターです。

そのプリセプターとのコミュニケーションがうまく図れないと仕事をしていても辛いと感じでしまいます。

人手不足でなかなかプリセプターと時間が取れない場合でも、時間が取れた時には話をするよう心がけましょう。

例えば初めて経験したケアや患者さんに言われたこと、プリセプター以外に教わったケアなどを話すことで、プリセプターも自分が関われなかった時間にあなたがどんな経験をしたかを把握することができます。

1度経験した事を最初から教えたり教わったりするより、復習しながらの指導ができたり1つ上のアドバイスなどができ、あなたにとっても効率良く仕事が覚えられます。

また、人手不足の職場では先輩看護師もかなり多忙に飛び回っていることでしょう。親身になって話を聞いてあげたくてもあなたが何も言わなければ特に問題ないのかな?と思ってしまうことも多いです。

些細な事でも、困っていることや不安に感じている事があれば声をかけて下さい。

あなたからのアクションがなければ気づいてあげることができない事もあります。

新人看護師の間だからこそ、プリセプターである先輩にいろいろな悩みや不安を相談したり分からないことを聞くことができます。

年数が経てば経つほど分からないことを聞くことが恥ずかしくなります。

分からなくて当たり前、出来なくて当たり前の新人看護師だからこそプリセプターである看護師に沢山の事を聞き解決しましょう。

またそうやってプリセプターとコミュニケーションを取り良い関係性を築いておくことで新人看護師ではなくなっても相談できる良き先輩となってくれると思います。

思いきって転職してみるのもアリ

ここまでにいくつかの打開策を挙げてきましたが、それでも、人手不足の職場で新人時代を過ごすのはとても大変なことです。

新人看護師にとって、マンツーマンでしっかりと教えてくれる人がいないということは職場での孤立感や疎外感にもつながるのではないでしょうか?

また業務が多忙では毎日充実した業務ができず、先輩と一緒に仕事をしていても迷惑をかけているのでは?とか多忙なのは自分のせいなのではと思ってしまいます。

時間外業務が増える事で身体的にもついていけないなんてこともあります。そうなってしまったら心身ともに疲れてしまいます。

上司に辞めたいと相談しても配属先を変えるくらいの解決にしかならず結局は同じ職場ですから多忙な上に人手不足にかわりはありません。

だったら思いきって職場を変えた方が良いこともあります。

転職する前にしっかりリサーチして新人看護師の教育制度がきちんと整っている職場を選ぶこともできます。

自分が何に重点を置いて仕事をするのかしっかり考えましょう。

例えば、新人看護師にしっかり教育をしてくれる、休暇がしっかり取れる、時間外が少ないなどの条件に合う職場を選ぶことで自分に合った職場が見つかり看護師としてずっと働いていくことができます。

最後に

新人看護師は初めて働く現場でいろいろな問題に直面します。

看護学生の時に思い描いていた看護の世界とのギャップについていけないと感じたり、日々進化する医
療についていけずやる気を失ったりします。

本当に自分は看護師に向いているのか?という悩みは新人看護師に限らず看護師なら誰でも感じたことのある思いです。私自身、看護師に向いてないかも?と悩んだこともあります。失敗をすれば尚更そう言った思いも強くなります。

新人看護師だからそんな思いが強くなって当然です。だけど、新人だから失敗しても先輩がフォローしてくれます。失敗が患者の命に直結しない為にも経験を積むことが大切です。新人なのに最初から完璧なんてありえません。

いろいろな成功と失敗を繰り返して、疾患や患者さん一人一人の状態に合わせた看護が提
供できるようになるのです。

新人看護師であっても患者さんからすれば一人の看護師です。患者さんから『ありがとう』と言われるような看護を提供できる日が必ず来ます。

あなたの一生懸命さを患者さんはちゃんと見てくれていますよ。