国家試験に合格し、新人看護師としていざ職場へ!期待と不安を胸に働きだした病院での仕事はいかがですか?

入職して1~2ヶ月経つと、始めは緊張でなんとか保たれていた精神面も徐々に疲れが見えてくる頃です。

「まだ何もできない」とストレスでいっぱいになっていませんか?中には辞めたいと思っている新人看護師さんもいるかもしれません。

一生懸命にがんばっている新人看護師さんへ向けて、応援メッセージを送りたいと思います。

働き出して1~2ヶ月ってどういう時期?

私が新人看護師として働いていたのは遠い過去ですが、それでも入職1~2ヶ月の頃辛いと感じていたのをよく覚えています。

社会人として初めて働き出した職場。そこで覚えることの多さといったら!

同期の仲間とはようやく打ち解けてきたころかと思いますが、先輩は名前と顔が一致しない人もちらほら。

それに加えて日々移り行く患者さんの名前なんて全く頭に入ってこないし、さらに薬や病名など勉強が追い付いくはずもありません。

全体研修が終わって、プリセプターの先輩看護師の後ろを追いかけるこの時期。ひたすらトイレに行くタイミングをうかがっていたのを思い出します。

一日中動きっぱなし、立ちっぱなしで足は棒のよう。

学生時代の看護師のイメージと今の自分の姿があまりにもかけ離れていて、心身ともに疲れ果ててしまい、帰宅後はベッドにばったりと倒れる毎日。

やらなきゃやらなきゃと思いながらも、勉強や予習復習に充てる時間は睡眠で消えてゆくのです。

本当はもっと先輩の質問にもちゃんと答えられるようになりたいし、患者さんにも看護師らしく接したい。

それなのにできないことが多すぎて、というよりできることが少なすぎて、そんな自分が悲しくなっていました。

先輩看護師が入職1~2ヶ月の新人看護師に期待すること

入職1~2ヶ月、私が感じていたように自分は何もできないと悲観してしまう新人看護師さんは多いのではないでしょうか。

では、一度見方を変えてみましょう。

一体、先輩看護師はどう思っているのでしょうか。

先輩看護師が入職して1~2ヶ月の新人看護師に期待することをまとめてみました。

社会人としてのマナーは身についている?

社会人としてのマナー。挙げればきりがありませんが、一番の基本は「挨拶」です。

看護師としての仕事ができなくても、先輩や患者さんに笑顔で挨拶をすることはできますよね。

え、そんな基本的なこと?

と思われるかもしれませんが、元気な返事ができる新人看護師はとても評価が高く、教える方も嬉しいものなのです。

挨拶はお互いのコミュニケーションを円滑にし、自分の評価もあげてしまう一番手っ取り早い方法なのです。

報告連絡相談はできている?

2ヶ月ほどすると、日々の業務で少しずつ任されることもでてきたかもしれません。自分で考えて実践する機会もあるでしょう。

しかし自立はもう少し先です。自分で考えて行動することももちろん大切ですが、この時期に求められているのは報告・連絡・相談する習慣が身についているかどうかです。

分からないことは恥ずかしくありません。むしろ分かっているふりをしてしまうと、患者さんにも先輩にも迷惑がかかってしまうことがあります。

この時期ならではの特権と思ってどんどん先輩に相談しましょう。

日々の業務の流れが身についた?

毎日病棟に出るようになって1ヶ月ほど経つと、一日の流れが少しずつつかめてくると思います。

検温にまわる時間、採血をする時間、点滴を混注する時間、セットする時間、オペ出しの時間・・・などなど、病棟によって様々な流れがあるはずです。

それらの流れが把握できると、次にどのような準備をすればいいのかが分かってきます。右も左も全く分からなかった時と比べると、とても仕事がしやすくなるはずです。

そうなると、この子は仕事の流れを把握できてきたなと評価されます。次のステップへも進みやすくなるのです。

それでも辛い…辞めたい…と感じているあなたへ

先輩があなたに求めていることは分かっていただけましたか?実はそんなに難しいことではなかったのではないでしょうか。

なあんだ、そんなことできてるわ。

っていうくらい軽い気持ちになってもらえれば良いのですが、それでもやはり「辞めたい」と感じているのであれば、その気持ちは受け止めて対処するべきですよね。

私が実際にそう感じたときに、そしてそう感じないように行ったおすすめの対処法をいくつかご紹介しましょう。

同期と語り合う

きっとみなさんもすでに行っていることでしょう。とにかく同期はとても大切な仲間です。

年齢や経験値は違うかもしれませんが、この先も看護師として働く以上ずっと同期という関係は続いていきます。そして同じ悩みを共有し解決することができる心強い存在です。

私も事あるごとにたこ焼きパーティーや勉強会という名の飲み会などをして日ごろのストレスを解消していました。仕事の後に楽しみがあると、病棟での辛いことも解消するものです。

先輩と仲良くなる

私が一番おすすめなのはこれです。とにかく先輩と仲良くなること!

先輩と仲良くなるメリットはたくさんあります。仕事でわからないことがあった場合に気兼ねなく先輩に質問することができますし、先輩を通して先生や他職種の人と話しやすくなります。

飲み会などの行事は先輩との距離がぐっと縮まります。そういう機会があれば、ぜひ一度参加してみると人間関係作りに役立つ新たな発見があるかもしれませんよ。

師長さんに相談する

辞めたいと感じる理由は人それぞれ。友達や親に話したりすることで解決できることもあれば、しっかり休養をとったり、分からないことを勉強したりして解決できることもあります。

しかし、職場の人間関係のことであったり、精神的に立ち直ることができないような状態であったりした場合、まずは師長さんに相談してみるのが一番でしょう。

師長さんは今までたくさんの新人看護師と接してきていますし、経験値は誰よりも豊富です。解決の糸口を見つけてくれるかもしれませんよ。

どうしても解決できないときは、「転職」という道だってある!

入職してすぐは、まだ仕事の全体像が見えていないため、転職するのはあまりおすすめではありません。

しかし、病院や病棟の研修制度があまりにも整っていない、また職場での嫌がらせやいじめがあるといった場合は転職を検討するのも一つの手段です。

その場合、次の職場でも失敗しないように、転職経験のある頼れる人看護師専門の転職サイトなどによく相談しながら行うのがよいでしょう。

新人看護師としての出だしの一歩。この病院でよかったと思えるような職場環境、人間関係に恵まれるといいですね。

今はバリバリと働いている先輩看護師にも、新人時代がありました。きっと誰もが「辞めたい」と一度や二度・・・いや何度も思ったことがあるはずです。

それでもこうして続けてこられたのだから、あなたにできないはずはありません。

一度大きく深呼吸。

肩の力を抜いて、少しずつあなたの理想の看護師に向けて進んでいけるといいですね。