看護師として働いている方に「仕事を一番辞めたいと思った時期はいつ?」とアンケートを取ったところ、一番多い回答が「新人時代」だった、という逸話があるほど、1年目の新人看護師さんの多くは、仕事を辞めたい、と思う傾向にあります。

しかし、先輩の多くは仕事を辞めることなく1年目を乗り越えてしまっているため、「1年目に仕事を辞めるべきでない」と考えている方が多く、それがさらに新人看護師さんたちを苦しめているのも事実です。

そこで今回は、実際に1年目の新人看護師時代、「看護師を続けることが辛い。しんどい。」「もう辞めたい」と悩んだ結果、第二新卒として転職をした私の実体験を元に、第二新卒看護師としての転職を完全ガイドしていきます!

辞めたいくらい辛い新人看護師の悩み

数ある新人看護師の悩みの中でも、私が新人時代、「辞めたい」と思うほど辛かったことをあげてみました。

あなたもこんな悩みを1人で抱え込んでしまっていませんか?

頑張っているのに、認めてもらえない

新人看護師は全員、仕事を少しでも早く覚えるために、そして早く看護師として1人前になろうと、毎日必死に頑張っています。

しかし2か月、半年と時間が経つごとに疲れも出てきて、思うように頑張れない日もでてきます。

少しでも看護師として成長したいと思っているのに、思うように頑張れない。そしてそんな姿勢を見て、先輩たちから「勉強が足りない」「私が新人の頃はもっと勉強していた」と一方的に批判されることは、新人として本当に辛いことです。

私の場合、オフの日も自分なりに一生懸命疾患を勉強していましたが、先輩たちには「こんな勉強方法で見につくはずがない」「勉強したことだけに満足して、肝心の仕事ができない」と評価され、「なんでこんなに頑張っているのに、認めてもらえないんだろう」と辛くなり、1か月、2か月と時間が経つごとに徐々に「頑張ってもどうせまた怒られてしまう」と悲観的になるとともに、「もう嫌だ」と毎日思っていました。

他の新卒看護師と比較されてしまう

同じ新人看護師であっても、タイプは1人ひとり全く違います。

仕事を覚えるのが早く、先輩とコミュニケーションを上手にとれる人もいれば、マイペースに少しずつ、着実に仕事を覚えるタイプの人もいます。

しかし先輩の中には、自分が良いと思ったタイプのみを認め、それ以外のタイプの人は認めない方がいます。

そういう先輩が新人に対して行うのが、新人同士を比較し、「なぜできないの」と叱責することです。

新人看護師として「〇〇さんはもうできるのに、なんであなたはできないの」と言われてしまうと、それ以上何も言えず、「私はなんてできない看護師なんだろう」「同期のあの子のように動けないから、私はダメな看護師なんだ」とどんどん、看護師としての自信を失ってしまいます。

そうして3か月、4か月と時間が経つごとに比較される回数も多くなった結果、「もうこの職場で働くことが辛い」となってしまうのです。

自分自身を否定される

新人看護師は、職場の中で一番立場上弱い存在です。

そのため、先輩看護師に何か言われても反論できず、その意見を鵜呑みしてしまうが故に自分自身を肯定できなくなっていってしまう傾向にあります。

私の場合、仕事でミスをする度に「あなたは本当にダメね。親の顔が見てみたいわ」「いったいどんな教育を受けたらそうなるの?これだから大卒じゃない子は使いたくないのよ」など、自分だけでなく親や学歴まで否定するような言葉を繰り返し受けていました。

今思えば立派なパワハラなのですが、当時はまだこの言葉が浸透しておらず、先輩が言うこと=正しいこと、と思い込んでいた私は「私はこれ以上、ここにいてはいけない存在なのか」と思うようになり、看護師であること自体がしんどいと感じるようになっていました。

相談、信頼できる人が職場にいない

新人看護師にとって、頼りになるのは同期や、信頼できる先輩です。

しかしこういった人が1人もいないと感じてしまった時、残る感情は絶望感、そして、虚無感です。

私は同期に様々な相談をしていましたが、同期とどんどん差をつけられていたことで、同期の子も徐々に私へ気を使うようになり、先輩も他の同期に対し「あの子に比べ、あなたはまだ教えがいがある」と常に比較しながら指導を行っていたため、お互い気まずくなってしまい、同期同士でも職場でほとんど声をかけなくなっていきました。

また当時、最も信頼していた主任が、長期研修のために約半年間不在となってしまいました。

主任は私にとって唯一尊敬できる上司であり、様々な相談に乗ってもらっていたので、相談できる人がいなくなってしまったことで、私は、ますます1人で悩みを抱えこみ、自ら壁を作ってしまうようになっていました。

「仕事を続けなくては」と無理をしてしまう

新卒と呼ばれた時期からすでに10年以上たっていますが、当時のことを思い出すと、未だに胸が締め付けられるとともに、「あの状況から抜け出すことができて本当によかった」と思っています。

皆さんがもし、今回あげたような経験を一つでもお持ちの場合、まずお伝えしたいのが「仕事を続けようと無理をしないでほしい」ということです。

これらの悩みが深刻化すればするほど、心身ともに体調を崩すリスクが高くなり、その後の看護師人生に大きな影響を及ぼしてしまいます。

新卒として過ごした期間がたとえ数カ月であったとしても、これらの状態で悩んでいるのであれば、転職という新しい一歩を踏み出す勇気も必要です。

1年目の看護師が辞めるのは甘え?続けるべき?

看護師として働く人の中には、「1年目の看護師が辞めるのは甘えだ」と、辞めること自体を否定的に捉える人もいます。

実際、看護師のSNSなどを見てみると、「最低3年は同じ職場で頑張るべき。それ以前に辞めてしまうのは、自分に甘い。」と主張している方も多くいます。

では本当に、1年目の看護師が辞めるのは甘えなのでしょうか?

辞める=楽になる、ではない

仕事を辞めるということに対し、甘えと表現されているということは、つまり仕事を辞めることが楽になることだと考えていることに由来します。

そもそも、仕事を辞めるということは=楽になる、ということではありません。

仕事を辞めるということは、看護師としてのキャリア、そして収入が途絶えてしまうことを意味している他、新たな職や住居を探し、転居し、新しい職場で一から仕事を覚えなおすなど、様々な労力と時間を要します。

楽になりたいと思うのであれば、転職をするよりも今の職場に居続けることの方がよっぽど楽である、とうことが言えるのです。
辞めるということは、むしろとても大変なことです。

辞める=楽になる、ということでは決してありません。

よって、1年目でこれらの苦労を味わってでも辞めたいと思ってしまうということは、それほど悩みは深刻であることを表しており、決して甘えではない、ということが言えます。

甘えだという人と一緒の職場で働くリスク

1年目の看護師が辞めることに対し、「甘えだ」と表現する人。それは、自分の価値観を相手に押し付けている人です。

ライフワークバランスが提唱され、個々の働き方が重視されつつある現在においては、1人ひとりにおける価値観が重視されています。

しかし、「甘えだ」と表現している人は、「1年目は転職すべきでない」という自分の考えを周囲に押し付けている、ということがいえるのです。

そのような人は、たとえあなたが今回転職を思いとどまったとしても、今後もあなたの状況に応じて「看護師としてこの時期までは結婚すべきでない」「妊娠は順番でするものだ」といったような、自分の価値観を押し付けるような言動を取ってくることが考えられます。

そんな人と今後も長期にわたって仕事をすること自体がリスクのあることであり、そういった職場で働くよりも、たとえ1年目であったとしても、様々な価値観が尊重される職場に転職するほうが、自分にとって大きなメリットがあるといえます。

身体からのSOSが出る前に

仕事を辞めたいと考えている新人看護師さんは、毎日精神的な疲労を抱えています。

そんな状態が長期間にわたって続くことで、心身ともに疲労がたまり、様々な病気の元となってしまいます。

私自身、新卒として入職した職場で激しいパワハラに会い、自分は看護師に向いていない。もう看護師は辞めたほうがいいと思い込んでいました。

徐々にプライベートでも落ち込むことが多くなり、家族や友人、当時の恋人にも心配されることが増えていきました。

「このままじゃ自分がダメになってしまう」と一念発起して1年目にて第二新卒として転職をした結果、あれから10年以上たったいまでも看護師として働くことができています。

あの時無理に職場で働き続けていたら、きっと私は心身ともにさらに体調を崩し、看護師として働き続けることはできなかったと思います。

よって、私自身の経験から胸を張って、「1年目で転職することは、甘えではない。自分自身を守るためにも、第二新卒としての転職は有効だ」といえます。

新人ナースがなかなかやめられない理由と辞め方

新人ナースは2年目以上の看護師と比べて、仕事をなかなかやめられない傾向にあります。

ではなぜ、新人看護師はより仕事を辞めにくいのでしょうか。

やめられない理由と、それらに対応した辞め方を検証してみましょう。

奨学金を借りている

新人ナースが辞められない理由としてまず挙げられるのが、奨学金を借りている、ということです。

学生時代にまとまった金額を就職先の病院から奨学金として借りていた方にとっては、3年間仕事を辞めてはいけないという条件が後から辛くなってしまうことはよくあります。

しかし、奨学金を理由にして勤務を続けた結果、心身共に体調を壊してしまっては、元も子もありません。

奨学金を借りていたとしても、職場と交渉し、一括ではなく残額を分割して返すことができることもあるほか、一時的に家族へ返却分のお金を借りて、後から返すということもできます。

奨学金だけが退職を引き留める理由ならば、「無理してでも仕事を続けること」を考えるのではなく、「どうすれば奨学金を繰り上げ返済し、仕事を辞めることができるか」について検討されたほうが良いと考えます。

新人で転職することに対して、罪悪感がある

看護師として成長するために選んだ職場を1年経たずに辞める決意をすることは、とても辛いことですし、罪悪感を覚えるかと思います。

私も数ある病院から自ら選んだ病院を1年未満で退職してよいのかと、たくさん悩み、苦しみました。

でも、本気で辞めたいと思ってしまうような病院では、きっとその後もずっと辞めたいという気持ちを引きずったまま仕事をすることになります。

職場は学校とは違い、自分から環境を変えなければ数十年にわたって働き続けることになります。

ずっと辞めたいという気持ちを引きずったまま仕事をすることは、大変なストレスを抱えながら生活することと同じことです。

むしろずるずると今の職場に居続け、体調を崩してしまうことの方があなたの為にはなりません。

罪悪感を覚えるよりも「新しいスタートだ」と前向きに考え、行動に移すことを、ぜひおすすめします。

周囲の目が気になる

新人で辞めることに対し、未だに多くの看護師が「1年目に辞めるべきでない」という考えを持っています。

そのため、新人で辞めることに対して、「周囲に何て言われるのか」という点が気になってしまい、辞めることを躊躇してしまいます。

しかし私の経験上、周囲の目や言葉を気にする必要はありません。

確かに辞める際、周囲から「なんで辞めるの」「もったいない」と言われてしまうかもしれません。

でも、辞めるに至るまでたくさん悩み、考えた結果、「転職したほうが良い」と決意した以上、周囲の声に流される理由はありません。

実際、私が第二新卒として転職した先では、1年目に転職したことに対し、批判的な先輩は1人もいませんでした。それどころか、むしろ「よく来てくれたね」「今までよく頑張ってきたね。これからは一緒に頑張ろうね」と転職を肯定的に捉えてくれた先輩がたくさんいました。

一度辞めてしまえば、もう前の職場の方と触れ合うことはほとんどありません。

だからこそ、周囲の目線が気になるからという理由で転職を躊躇するのはもったいないですし、気にする必要は全くないと考えます。

退職届を受理してもらえない

看護師の職場では、退職届を出しても「受理できません」と受理してもらえないことが、悲しい事に少なくありません。

本来、労働する側は働く場所を自由に選べるはずですが、看護師の職場ではどこも人手不足から、退職届を受理せず、引き留めようとする傾向にあります。

法律上、退職の意向は1か月前に言えば成立することであり、就業規則に退職の意向はこの時までに連絡してほしいと決められていたら、定められた時期に退職する意思を通告さえすれば、後はたとえ受理してもらえなくても、何回でも交渉し、受理してもらうことが大切です。

どうしても受理してもらえない場合は、先に転職活動を勧めておき、「この日までに退職しなくてはいけない」と期限を先に決めることをお勧めします。そうすることで、それ以上職場側も引き留めができなくなります。

「退職してブランクをあけて再就職」と「すぐに転職」どっちがいい?

1年目での転職を検討している方の中には、「少し休む時間がほしい」という理由から、仕事をしない期間を作りたいという方もいらっしゃると思います。

では、1年目では、退職してブランクを明けて再就職するのと、すぐに転職、どちらが良いのでしょうか?双方を検証してみます。

退職してブランクを明けて再就職する場合

1年目に退職し、ブランクを明けることのメリットとしては、仕事を休んでいる期間に、心身の体調を回復させることができる他、看護師という仕事そのものと距離を置くことができるので、自分自身を振り返る時間をつくることができます。

一方で、デメリットとしてはすでに社会人であるが故に、経済的に大変になってしまうこと、そしてブランクを作ることで、再就職時に不利となりやすいという点があげられます。

1年目の看護師は、まだ看護師として未熟であり、知識、経験ともにほとんどないといっても過言ではありません。

よって、その時期にブランクを作ってしまうということは、その後看護師としてスタートする際のリスクを上げてしまうことになってしまいます。

退職してあえて何もしない時間を作ってしまうことで、自分でいろいろと考えこんでしまい、「自分がこうしている間にも、同期はどんどん看護師として経験を積んでいる」と無駄に焦ってしまう可能性もあるこ
とも考えられます。

また、経済面について、「失業保険がある」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、自分が希望して退職した場合、失業保険は3か月たたないと支給されません。

失業保険を受給するためには他にも勤務期間など様々な条件があるため、新人看護師が辞めてすぐに失業保険を受給できることはほぼないと考えてよいでしょう。

よって、退職してブランクを明けることについては、あまりお勧めできません。

すぐに転職する場合

前職と間を明けずにすぐに転職した場合、まず障害となるのが「前職を続けながら転職活動をしなくてはいけない」という点です。

新人として忙しい中、転職活動も同時に行わなくてはいけないというのは、精神的にも体力的にも大変な作業であるといえます。

また、転職後もまた一から仕事を覚えなくてはならず忙しいため、体調を回復させる時間がないため、体力的にも大変です。

しかし、すぐに転職することはデメリットばかりではありません。

間を明けず、すぐに転職することは、何より転職先へやる気を示すことができるからです。

私が1年目で転職した際、転職先の看護部長より「間を明けずにうちにおいで。体力的には大変だと思うけど、1年目だからこそ、間を明けずに来た方が絶対に将来、あなたのためになる」と言われたのです。

実際に前職を退職した翌日に引っ越し、その翌日から新たな職場での勤務開始となり、確かに体力的には大変でした。しかし、すぐに転職したからこそ、新卒時代に自分がダメだったと思える部分を自分自身でよく把握しており、入職後はダメだったと思える部分を自分で改善するように注意することができました。

また、新人時代に失敗したという思いがあったからこそ、「次は絶対に失敗したくない」という思いが強く、勉強とともに積極的に周囲とコミュニケーションをとることを心がけることで、早い段階で職場に慣れることができました。

よって私は、ブランクを明けず、すぐに転職することをお勧めします。

第二新卒看護師の転職は難しくない!その理由とは

新人で転職を検討している方の中には、「第二新卒としての転職は難しいのではないか」と思ってしまっている方もいるかと思います。

しかし実際には、第二新卒の看護師の転職は決して難しいものではないんです!

その理由を解説していきます。

第二新卒とは

そもそも第二新卒とは、法的にはっきりとした基準がなく、会社や業界によって、受け止め方は様々となっていますが、「卒後3年以内の求職者」を指すことが一般的となっています。

看護師の職場においても、第二新卒は少しでも卒後就職し、社会人経験がある、卒後3年未満の求職者であれば、「第二新卒」として扱われる傾向にあります。

第二新卒は歓迎される?それとも…

第二新卒に対し、就職先はどういった印象を持っているのでしょうか?

求職側から見ると、第二新卒は「新人看護師なのに仕事を辞めたから、新しい職場でも敬遠されてしまうのでは」と思いがちです。

しかし実際には敬遠するどころか、むしろ歓迎している職場もたくさんあるんです。

その理由として、「第二新卒は既卒者と違い、まだ経験が浅い分、早く新しい職場になじむことができる」という点があげられます。

看護師として経験を積めば積むほど、以前の職場のやり方や考え方がしみ込んでしまうため、採用側としては「看護師としてキャリアがあるため、即戦力として活躍してくれる」という期待とともに、「以前の職場から新しい職場のやり方に慣れるまでに時間がかかる」という問題を抱えています。

一方、第二新卒はまだ看護師として一人前でない方が多い分、仕事をスムーズに覚えることができ、職場になじみやすいというメリットから、歓迎する職場が多いのです。

また、第二新卒歓迎としている職場は、看護師への教育に力を入れているところが多いため、看護師として成長できる環境が整っていることが多くなっています。

第二新卒として転職した後の成功例

第二新卒として転職した私ですが、あれから10年以上たった今でも、あの時転職して本当によかったと思っています。

第二新卒として転職した先では、私は自分から希望して、2年目の新卒看護師として扱ってもらいました。

他の新卒看護師同様にプリセプターも付けてもらい、看護師として一から再び学びなおしたのです。

新卒として就職した際、私は先輩とのコミュニケーションにおいて「もっとあの時こうしておけばよかった」と思うことがたくさんありました。

例えば、取り扱う病気について勉強するように言われた際、私はその勉強法がわかりませんでした。

このときプリセプターの先輩に相談すればよかったのですが、「勉強法を聞くのも」と勝手に考えてしまい、相談せずに自分で間違った勉強法をした結果、先輩が考えていた勉強するポイントとは違った部分を勉強しており、「勉強もまともにできないなんて」と先輩たちから叱責を受けていました。

その反省を生かし、第二新卒でつけてもらったプリセプターの方には、自分で疑問に思ったこと、不安に思ったことは勉強法でもなんでもその都度必ず相談し、先輩の意見を参考にしながら動くように心がけました。

その結果、私は比較的早い段階で職場に慣れることができ、看護師として働く楽しさややりがいを見つけることができました。

このように、第二新卒として転職すれば、自分の経験を元に、また看護師として一から成長できるきっかけを作ることができるのです。

よって、第二新卒の転職は決して難しくないですし、むしろ悩んでいる方に対しては、ぜひおすすめしたいです。

第二新卒看護師におすすめの転職先

第二新卒の看護師におススメの転職先には、どういったものがあげられるでしょうか?

サイトなどで比較的よく見られる転職先を、種類ごとに解説していきます。

未経験可、第二新卒歓迎を掲げる職場

看護師求人の中には、未経験可、第二新卒歓迎を掲げる職場があります。

この中でも、第二新卒歓迎と書いてある職場の多くは、看護師として再び教育してくれる体制が整っている職場が多いため、お勧めです。

一方で「未経験可」と書いてある職場は、「その領域について未経験でも大丈夫」という意味であり、決して「看護師未経験でも大丈夫」という意味ではありません。

よって、第二新卒として転職を希望し、看護師としての経歴に自信がない場合は、未経験可はあまりお勧めできません。

クリニックや介護施設も大丈夫?

第二新卒の方の中には、「病院はもうこりごり。クリニックや介護施設でゆっくり仕事をしたい」という方もいらっしゃるかと思います。

しかしクリニックや介護施設、このどちらも第二新卒の方にはあまりお勧めできる職場ではありません。

クリニックは病院と違い、スタッフの人数が必要最低限であるため、看護師一人ひとりのスキルが要求される職場です。

よって、病院など教育体制が整っているところに比べ、フォローは少なく、求められるスキルはより高度になるため、第二新卒にとっては厳しい職場であるといわざるを得ないのです。

また介護施設も、看護師の人数が少ないため、もらいたいフォローがもらえない、ということが考えられます。

中には看護師一人で数十人の入居者様を見なくてはいけない施設もあり、看護師としての責任もより重いものとなっています。

よって、クリニック・介護施設ともに第二新卒の方にはお勧めできません。

経験からお勧めする、転職先

私の経験上、第二新卒の方におススメなのは「第二新卒歓迎」としている、総合病院です。

総合病院ならば、教育体制が整っている職場が多く、第二新卒であってもプリセプターをつけてくれるなど、手厚くフォローしてもらえるからです。

また、看護師として今後働いていくために必要なスキルや知識についても、総合病院ならば幅広く得ることができる、という点からも、おススメです。

転職サイトの活用

新人看護師が第二新卒として転職を考えるのは、とても不安が大きいものです。

「経験も未熟なのに、受け入れてくれる職場はあるんだろうか」
「今の職場を辞めることはできるのだろうか」
「今転職してしまったら、今後看護師として成長することはできなくなってしまうのではないか」

そんな新人看護師さんたちへぜひおすすめしたいのが、「転職サイトの活用」です。

転職サイトは、豊富な看護師求人情報を持っているため、第二新卒として知りたい、

「第二新卒をどこまでフォローしてくれるのか」
「教育体制は整っているのか」
「寮や引っ越し費用負担など、福利厚生はあるか」といった細かい情報も教えてくれます。

これらの情報はネット上で探してもなかなか見つからず、また非公開となっていることも多いため、より詳しい情報を得るためには、転職サイトを使うのが一番、というわけです。

実際に私も新人看護師として転職活動した際には転職サイトを利用し、自分が出した「2年目だけど、新人看護師として扱ってほしい」という条件にあう職場を探しだし、転職することができました。

誰にも相談できないことだからこそ、転職について相談できる人がいることはとても心強いものです。

ぜひあなたも転職サイトを使って詳しく情報を集め、自分が納得できる転職をしてくださいね。