夜勤専従看護師の仕事には、主に3つの特徴があります。

夜勤のみを専門に働く看護師

1つ目の特徴はその名の通り「夜勤のみを行う」ということです。

二交代制の場合は夜勤のみですが、三交代制の職場では、準夜勤や深夜勤の時間帯に勤務することもあります。しかしどちらの場合でも、よっぽどの緊急時でない限り日勤に入ることはありません。この点は夜勤専従で働く看護師最大のポイントとなっています。

勤務日数が少ない

2つ目の特徴は、「月々の勤務日数が少ない」ということです。通常のナースであればシフト制で週に5日程度勤務しているケースが多いですが、夜勤専従看護師の場合の勤務日数は基本的に週に2回で、多くて週に3回程度です。

というのも、労働基準法で規定されているというわけではありませんが、日本看護協会では夜勤のみで働くナースの1ヶ月あたりの勤務時間は144時間を上限とするよう呼びかけているためです。夜勤1回あたりの勤務時間は16時間(休憩2時間を含む)としている職場が多いので、日本看護協会の推奨する勤務時間の上限を守るとなると1ヶ月あたりの勤務回数は9回となります。

三交代制であったり夜勤の勤務時間を短めにしていたりする職場の場合には、1ヶ月あたり10回の勤務となるケースも見られますが、通常の勤務形態で働く看護師に比べると1ヶ月あたりの勤務日数は非常に少なく休みの方が多くなっています。

高収入の仕事

3つ目の特徴は、「高収入を期待できる」ということです。夜勤専従看護師は月々の勤務日数が少ないですが、夜勤1回の勤務時間が長いのでその分1回の勤務でもらえる給料が高くなっています。特に首都圏や大阪府といったナースの給料が高い地域では、1回の勤務で3万円以上の給料が支給される職場もあります。

夜勤手当が支給されるということも給料に大きく影響しており、夜勤手当の金額が高い職場では基本給が少ない看護師でも高収入を期待することができます。夜勤1回でもらえる給料が高いからといって、仕事が特別ハードというわけではなく、業務内容は通常の勤務形態で働く看護師が夜勤で行う場合と同じ内容です。

また、通常の勤務形態で働く場合や日勤のみで働く場合は短時間で高収入を得ることは難しく、担当する仕事が専門的であったり特別な資格を必要としたりすることも多くありますが、夜勤専従の場合特別な資格や技術を必要とするケースもそれほどありません。それでいて、夜勤専従看護師でも資格手当などを支給する職場が多く、業務の負担が大きいということもあって待遇は比較的良い傾向にあります。

さらに、職場によっては月に2回~3回の勤務が可能な場合もあり、収入アップのためにダブルワークとして夜勤看護師として働く人もいます。

こういったように、夜勤のみで働く場合は効率的に高収入を得られるので、夜勤に慣れている人の中には夜勤のみで働くことを希望する人が増えています。

通常の常勤看護師であれば日勤と夜勤・準夜勤をシフト制でこなすことになりますが、その場合は生活リズムが不規則になって体調を崩してしまう人も多く、人によっては休職や離職に繋がってしまうケースも見られます。一方で夜勤専従の勤務では、生活リズムは一定に保ちやすくなっているので業務中の負担はそれなりにあってもこの方が働きやすいという人もいます。

意外とストレスフリーの仕事!?

3つの特徴と合わせてお話しておきたいことが、夜勤専従とストレスの関係です。

夜勤の仕事は、少人数で長時間勤務するのが基本で精神的・体力的な負担が大きい傾向にありますが、その分勤務日数が少なく日勤に入る必要が無いということでプライベートの時間を大切にすることができます。そのため夜勤のみでも、日頃の疲れやストレスをためにくい環境で仕事をすることができます。

また、緊急時に日勤に入るようお願いされることがまれにありますが、このようなケースは月1回程度であることと厚生労働省から通知がなされています。そのため、夜勤のみで働くという条件で採用されているナースが日勤に入るよう頻繁にお願いされるということはありません。そのため、予定外の勤務もほとんど無く予定を立てやすいというのもストレス軽減に繋がります。