酸素療法を行う患者さんは、急性疾患による低酸素状態を治療するために行われたり、呼吸器疾患や循環器疾患による呼吸症状緩和の為に行われたり、慢性呼吸器疾患による呼吸機能低下の患者さんなどの生命維持に行われます。
酸素療法は、患者さんの呼吸困難感に対応し、安楽な呼吸を支援しますが、その程度を越えると、Co2ナルコ―シスや、過換気症状などの治療による障害を生じる場合があります。
また、その方法や実地の注意点が守られないと、必要な効果が得られいなかったり、実施による事故の危険性があります。
看護師は、患者さんの身体状況と酸素療法の知識を持って、安全な呼吸介助を支援する必要があります。
では、患者さんの安楽な呼吸を実現するために必要な知識や技術について学びましょう。
「酸素吸入療法中の管理」項目達成のためのポイント
酸素療法により、低酸素状態を改善し、呼吸状態、各臓器や組織の機能障害を軽減させます。
また、呼吸が安楽に行える事で、心肺機能の安定化と患者さんの精神的安楽に繋げます。
適応は、ショック状態や心不全患者、手術後などの全身の循環動態に異常が生じている、または、循環動態の変化を来たす恐れのある患者さんに行われます。
また、慢性呼吸器疾患により動脈血酸素飽和度などの、血液ガス検査データに異常がある患者さんにも行われます。
方法の選択肢
酸素療法は、病室での中央配管を利用した酸素療法と、酸素ボンベを持ちた酸素療法があります。
その方法は、患者さんの自立度や安制度などにより変化し、一般の方法は、中央配管を利用した酸素方法です。
歩行や活動に制限のない患者さんは、酸素ボンベを利用する事により、医師の指示範囲内で病棟内を酸素ボンベと共に動くことができます。
その方の自立度や安制度により個別性ある酸素療法が必要です。
また、その患者さんの呼吸状態により、吸入方法も選択肢があります。
鼻腔カニューレ、酸素マスク、リザーバーマスク、陽圧酸素療法等が選択できます。
必要物品
・酸素流量計
・投与すべきマスクやカニューレなどの物品
・加湿器
・蒸留水
中央配管利用の酸素療法
【1】加湿器に滅菌蒸留水を水位ラインまで入れ、酸素流量計に接続します。
加温加湿器は、酸素療法による口腔内の乾燥予防や痰の喀出を促進するために行われます。
また、適正な過失がなされないと、粘膜損傷の原因となったり、正しく酸素化がなされないことがあります。
加温が出来た方が、粘膜ケアにはつながります。
そして、酸素4L/分以下の場合は、加湿の必要性はありません。
【2】酸素流量計の接続部を、中央配管供給口に「カチン」と音がするまでしっかり押し込にます。
音がしないと、正しく接続できず、エアリークの原因となります。
【3】酸素流量計の開閉口を開き、酸素の流量状態を点検したら、再度開閉口を閉めます。
【4】鼻腔カニューレや酸素マスク、リザーバマスクを接続し、指示された流量を投与します。
酸素投与の方法は、患者さんの呼吸状態やSPO2の測定値などにより選択します。
医師の支持がある事もある為、指示の確認と患者さんの状態のアセスメントを基に決定します。
流量のチェック方法
ボール型は、ボールの中心がそのメモリとなり、流量指示の中心をボールの合わせます。
ロタ型浮子の場合は、浮子の上面と同じ目の高さで目盛りを合わせます。
注意点
酸素療法中は、火器厳禁です。
引火するようなものや火の出る物を近くに置かないようにし、患者さんと家族にもその必要性を説明します。
乾燥しないよう加湿器を使用しますが、その滅菌蒸留水の清潔を保持するために、少なくなっていなくても、一日1回は滅菌蒸留水の交換をします。
また、正しく加湿されるよう必要水分ラインを必ず越えているよう足します。
酸素療法の観察点
・物品
カニューレたマスクなどに破損や閉塞が無いか、汚染が無いかを確認します。
支持された酸素量が設定されているかを確認します。
・患者さん状態
バイタルサイン、顔色、チアノーゼの有無
呼吸状態とSPO2
頭痛、嘔吐、嘔気、意識状態
精神状態
肺の音
検査データ
まとめ
呼吸に不安のある意識のある患者さんは、生命の危機を感じ精神的不安定を生じる場合があります。
よって、精神的に安定できるようなメンタルケアと、確実で正しい酸素療法環境の設置が必要です。
また、意識の無い患者さんには、身体、組織の損傷がないよう、正しい酸素療法によって身体を護るケアを行わなければなりません。
取り扱いにより危険な事故や酸素療法の不徹底となりえる為、知識を充分にもち、安楽な呼吸療法の実施が必要です。
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