「患者さんと上手くコミュニケーションがとれない…」こんな悩みを抱えている新人看護師のあなた!

私は看護師歴8年。生まれ持っての人懐っこさと愛想の良さを武器に、患者さんとコミュニケーションを発展させてきました。

新人看護師の数ある悩みの中でも、この悩みを抱えているナースはとても多いでしょう。

それもそのはず。多くの新人看護師は21~22歳の若者です。だけど患者さんって、大抵おじいちゃんおばあちゃんがメインですよね。

年齢差がありすぎ!共通の話題があるわけない!それに加えて、看護技術も知識も未熟な新人看護師。患者さん達は、正直警戒しています。

採血や点滴なんかはもちろん、出来れば食事や入浴の介助だってベテランさんに付いてほしいものですよね。私だったらそうです(苦笑)

「もうこんな仕事嫌だ!」と匙を投げる前に…ちょっと待って!

私も新人看護師の時代は「早く年をとって貫禄あるおばちゃん看護師になりたい…」なんて思ったものです(笑)

でもそんなの不可能な話。一つひとつ目の前の課題を解決していくしかありません!

というわけで、このページでは、私が実際に行っていた患者さんとのコミュニケーションのコツを紹介したいと思います。

  • 孫や娘のような存在になってかわいがってもらう
  • 先輩看護師と仲良くなる
  • 出来るフリをしないで、応援してもらう
  • 学生に戻った気分で、プロセスレコードをとってみる

「な~んだ、そんなことか」と思いましたか?

でもこれ、案外簡単なことではありませんよ?

では、一つひとつ解説していきましょう。

孫や娘のような存在になってかわいがってもらう

これは年上の人との人間関係において1番有効な方法です。新人看護師の特権とも言えます!

外来でも病棟でも、患者さんは体の不調に不安を抱えています。家族と離れて淋しさや心細さを感じている方も。

そんな時に1番身近な存在になれるのが看護師です。新人看護師は若さや初々しさを売りに、患者さん達の家族の代役を担うことだって出来るのです。

看護師だからと言って「与える側」だと思うのはやめましょう。相手は何十年も多く生きてきた先輩達。実は自分が何かをしてあげるというより、いろんなことを教えてもらう立場なのです

まず患者さんの情報収集をしましょう!患者さんの得意分野を知るキーワードがありませんか?仕事・地域・家族の役割・育った環境・趣味や好きなこと。疾病だけを見るのではなく、全体像を把握するとはこのこと!会話の糸口が広がるはずです!

とは言え忙しい業務の合間に患者さんのところに足を運ぶのは難しいですよね。学生の実習のようにはいきません。

日々の業務の中で、介助中や処置・検温の間にベッドサイドに腰を下ろす習慣をつけましょう!(忙しく動き回っちゃうんですよね。)

ただ話を聞いてくれる存在、患者さんにはそれが何より嬉しいのです。

先輩看護師と仲良くなる

患者さんとのコミュニケーションなのに、何故先輩?と思う人もいるでしょう。でもこれ、実は1番の近道です!

新人看護師よりも患者さんとの付き合いが長い先輩方。その分患者さんも心を開いています。そんな先輩ナースに可愛がってもらえればしめたものです。

患者さん達は、結構見ています。先輩看護師と信頼関係が築けていれば、自然に患者さんからも信頼されるのです。

「あの子頑張ってるから」と先輩の口からフォローしてもらえると、とても助かりますしね。私は何度もそういう経験をしました。

先輩と仲良くなるには、一緒に飲みに行くのが一番早いです。素直に話しを聞くこと、正直に悩みを打ち明けることを心がけましょう。素直な新人看護師は、大抵助けてもらえます(笑)

そして他のスタッフから好かれている先輩と仲良くなるのが理想。そうすれば一遍に仲間が増えますからね。

誘ってもらえる機会があったら是非活用しましょう!とは言えお子さんがいる先輩や看護師長さんクラスになると、なかなかチャンスも少ないもの。

夜勤中は日勤よりスタッフの人数も少なく親密な話しがしやすいですから、話しかけてみてくださいね。後輩から相談されて嫌な先輩はいないと思いますよ!

出来るフリをしないで、応援してもらう

やっと勝ち取った看護師免許。「私は看護師なんだ!」と誇りを持つのは素晴らしいことです。

でも、意気込んで配属先に向かったこの数カ月。思ったより出来ないことがいっぱいで自信をなくしていませんか?それなのにそんな思いを隠して「私は看護師!」と、無意識のうちに上から目線になってしまうことも。

患者さんに信頼してほしくて、一人前を装うのはやめましょう。必死に鎧をまとっている人間に、人は心を開かないものです。

新人看護師が一人前に看護出来ないことなんて、当たり前。皆わかってくれているのです。

大事なのは成長しようという姿勢です。出来るフリをして1人で突っ張っていては、助けたくても助けようがないのです。

出来ない自分を認めてあげることから始めましょう。どんなベテラン看護師だって、何も出来ない新人時代があったんです。

患者さんにも素直になることが大切です。失敗してしまったら正直に謝ることも。そういう姿勢の人を、誰しも応援したくなるものです!

プロセスレコードをとってみる

学生の時にさんざんやらされた、アレです。ちょっと面倒な作業ですが、やはりコミュニケーションの振り返りには最適なもの。

自分の言動を振り返ってみて「どうしてこう言ってしまったんだろう?」と深く考察します。

コミュニケーションが上手くいかなかったとき、大抵の原因はこうです。

  • 患者さんへの苦手意識
  • 自分が傷付くのを恐れての自己防衛
  • 楽をしたいズルをしたい気持ち

けれど、自分のこういった本心と向き合うことは簡単じゃないんですよね。

それでも、自分の本心と向き合わない間は自分本位のコミュニケーションしかとれないと思ってください。

それこそ、尊敬出来る先輩に相談するチャンス。見たくない自分の本心を見るのは辛いです。でも大丈夫。皆そうなのです。いっぱい泣いてください。素直に泣けたら、あとは自然に成長していくだけです!

そういう新人看護師は、患者さんにとっても先輩看護師にとってもかわいいものですよ。

最後に

いかがでしたでしょうか?

実践出来そうなことが一つでもあったら嬉しいです。

けれどどうしてもコミュケーションがうまくいかなくても、気にしないでください。コミュニケーション=人間関係ではないからです。

会話が盛り上がるからって良い看護師では決してないですよね。口下手な人だっています。緊張してしまいがちな人だっています。でもそこだけで人は判断されません。

私は、大切なのは誠実さだと思っています。少ない会話の中からもそれは伝わるもの。人は案外、ちゃんと見てくれています。

まだまだ始まったばかりの看護師ライフ!小さな信頼関係を積み重ねていくつもりで、日々誠実に看護していってほしいなと思います。

頑張ってくださいね!