健診センターで働く看護師は、施設健診や巡回検診車での健康診断などが主な業務になります。

健康診断の種類

健康診断は大まかに以下の種類に分けられますが、どれも病気の早期発見を行い健康づくりが主な目的となります。

  • 人間ドック
  • 生活習慣病の予防健診
  • 行政指導による健診
  • 特定健診・特定保健指導

施設健診の場合は、各種健康診断や人間ドック、PET健診、内視鏡などの健康診断の実施や結果処理になります。

一般的な健康診断では、問診や身長・体重測定、腹囲・BMI・視力・聴力検査、胸部X線検査、血圧測定、尿検査、血液検査、心電図といった項目の検査や補助を行います。

健診センターの看護師に求められること

健診は集団で行うことも多く、限られた時間内で正確な検査業務を行うことが重要です。健診で行う業務は看護師として基本的な看護技術ですが、自分が担当する業務をスムーズに行うことが求められます。

規模の大きな健診センターでは、多くの受診者への対応が求められます。特に採血業務などでは日に何十人もの採血を行うことになります。採血の技術が高く正確であることや素早さ、効率の良さが求められます。

ひとつの検査が滞ると他の検査や受診者に迷惑をかけることになります。業務の流れを掴むことや、担当業務が変わってもすぐに対応できる能力も必要になります。

人間ドッグ

人間ドックは、ゆったりしたスペースで時間をかけ、精密な検査を行います。1泊2日や半日コースなどで、じっくり全身を検査します。他にも、脳梗塞やくも膜下出血などの予防の脳ドッグや乳がん、子宮がんといった婦人科の検査を行うレディースドックなどもあります。

人間ドッグは、基本的に医療保険を適用しない自由診療になります。そのため、一般的な健診と違い特別なサービスの提供や快適な空間で受診を行うことになります。

看護師の働き方も看護技術の正確さだけでなく、サービス業のような接遇マナーが求められ、患者さんというよりお客様としての対応が必要です。基本的な業務は通常の健診業務と同じですが、データの入力や郵送手続きなど事務的な業務も多くなります。

PET健診

PET健診は、がん検査法で早期がんの発見が可能です。1回の検査で全身をチェックできる検査になります。

看護師の業務は、問診などの補助業務や放射性薬剤の投与、PET/CT検査の流れの説明や検査における介助などを行うことです。これによって、健診を受ける人の検査に対する不安や疑問を解消する対応が必要です。

内視鏡検査

胃内視鏡、大腸内視鏡といった内視鏡検査では、レントゲンなどでは発見しにくい病気をモニターを通じて発見できます。

ここでの看護師の業務は検査をスムーズに進めるための医師の介助になります。機械類の受け渡しや検査の流れの把握などの他にも、内視鏡に不安感をもつ受診者に対してのフォローなども必要です。

検診車

一方、検診車では、地域や企業などに移動し、車内で健康診断を行うことになります。

健診機関や医療機関など検診車を持つ機関での勤務になりますが、春・秋といった健診シーズンなどでの限定的な勤務の場合もあることから、パートや単発、短期・派遣といった雇用形態で看護師を募集するケースも多くあります。

検診車で移動し、目的地に向かうため拘束時間が長くなるケースもあり、移動先によっては定時での勤務が終わらないこともあります。

検診車によってはレントゲンの撮影ができるものもありますが、看護師の基本業務として、採血・血圧測定・心電図などの基本検査になり病棟勤務と違い難しい医療行為がないので経験が浅い看護師の場合でも勤務が可能といえます。

健診センターに勤務する看護師の仕事の特徴まとめ

健診センターでの業務は、病棟勤務と違い急な患者への対応などもなく、働きやすい職場といえます。健診では、業務の流れが決まっているので仕事の役割も把握しやすく覚えやすいといえます。

しかし、健診の看護業務は基本的な技術のものが多く、看護師としてスキルアップを考えている場合は物足りなさもあるかもしれません。

とはいえ、夜勤や土日が休めることとや、残業なども少ないので肉体的には働きやすい環境です。病気の患者さんではなく、健康な人が対象となるので、精神的にもゆとりをもって業務にあたることができます。

実際に求人を探そうと思っている方は、健診センターの看護師求人データのページを参考にしてみて下さい。