健診センターで働く看護師の平均年収
健診センターにおいて正職員(常勤)で働く看護師の平均年収は、380万円ほどとなっています。
基本給(月収)
年収の内訳を見ると、基本給となる月収は25万円程度が相場となっています。
ボーナス(賞与)
ボーナスや各種手当がつくところも多くなっています。ボーナスは、多くが基本給の2,3か月程度です。
各種手当
特に保健指導などを行う場合ですが、資格手当として反映される場合が多くなっています。保健師の資格自体を資格手当としているところもありますし、保健指導の実績を手当としてつけているところもあります。
出張を伴う健診であれば(特に遠方や宿泊を伴う場合)、出張手当がつきます。また、住宅手当や食事手当、中には就学前の子どもがいると保育手当がつくなど、福利厚生関連の手当が充実しているところも多くなっています。
健診センターと病院との給料の比較
健診センターでの常勤看護師の平均年収を、病院などで働く一般的な看護師の平均年収と比べてみると、
- 日勤のみで働く常勤看護師の平均年収:400万円前後
- 夜勤もこなす常勤看護師の平均年収が470万円前後
- 健診センターの常勤看護師の平均年収380万円前後
となり、健診センターの方が低めの給与になっています。
年収が低くなっているのには、2つの要因が考えられます。
まず、健診センターでの仕事は、日勤のみで残業も少ないところが多くなっています。夜勤手当がなかったり、残業手当が少なかったりする分、年収が下がってしまうのです。
そしてもうひとつが、昇給の「違い」によるものです。昇給には、定期的に基本給が上がる定期昇給と、昇進・昇級によるものがあります。病棟などで勤務する場合などが特にそうですが、経験や勤続年数、能力などによって昇進・昇級すると、それが基本給に反映されたり、役職手当というような形で手当がついたりして、年収もアップしていきます。
一方健診センター勤務の給料では、定期昇給はあるところが多くなっていますが、昇進・昇級が少なくなっています。そのため、勤続年数などによる年収の開きがそれほどありません。
ただ、日勤のみで残業が少ない、日祝休みなどの勤務時間や職場環境から考えて、こうした年収を妥当だと感じている健診センターナースも多くなっています。
健診アルバイト・パート・派遣の場合の時給相場
健診センターにおいて、アルバイトやパート、派遣で働く場合の時給相場は、1,500円ぐらいとなっています。
巡回健診を主としているか、施設での内勤を主としているかでは、時給の差はほとんどありません。ただし、巡回健診で早出の仕事が多いところでは、手当がつく場合があります。また、正職員(常勤)で働く場合と同様、保健師の資格を持ち、保健指導ができると、時給アップにつながります。
病棟勤務などに比べて、夜勤がないことや、体力的に楽なこともあり、健診センターでのアルバイトの時給相場は良いと思われがですが、他の看護師の仕事と時給相場を比べると、日勤のみで働く看護師のアルバイト・パートの時給相場が1,400円ほどなので、特に高給であるというわけではありません。
都市部と地方の時給の違い
健診センターは、働く地域によってかなりの時給の差があります。仕事内容からくるイメージや、高い方の給与だけを見て、時給相場がよいと感じている可能性があります。
確かに、都市部にある健診センターでは、1,600円を超えるような時給のところも多くいなっています。特に首都圏などで新しくできた健診専門クリニックなどでは、2,000円を超える時給となっているところもあります。
しかし、地方に目を向けると、1,300円前後の時給のところが多く、なかには1,000円前後の時給となっている場合もあります。
時給の高い健診センターの特徴
また、時給の高い健診センターを見てみると、最新機器を導入したり、施設内の設備を充実させたりして、富裕層をターゲットにしているところや、地域医療の拠点として1日に多くの人を健診しているところなど、何らかの特徴を見出すことができます。
こうした職場では、接遇面に気を遣わなくてはならないといったことや、多くの仕事をこなさなければならない、早出の仕事が多いなど、それなりの理由があって時給が高くなっていると考えたほうがよいでしょう。