健診センター勤務で身に付くスキル

的確にテキパキと仕事をこなすスキル

健診センターで看護師として働く場合、多くのナースに自然と身に付くのが「的確にテキパキと仕事をこなすスキル」です。

これは健診の仕事が、1日に何十人、何百人の人を相手に健診を行うことが日常化しているということが背景にあり、1人にかける時間を長くとることが難しいためです。

また、いくつもの健診項目があるので、どこか1か所で必要以上に時間がかかってしまうと、健診が全て終わるまでにかかる時間が長くなったり、待ち時間が長くなってしまったりすることにも繋がります。

そのため、ここではテキパキと仕事をこなすことは当たり前のことでもあり、そのスキルは自然と身に付きます。

採血、注射のスキルアップ

健診センターで勤務する場合には、「採血スキル」が身に付くことはよく知られています。採血は健診項目の1つであり、どの職場でも必ず実施されています。

職場によっては「採血が苦手な人は他の担当にする」ということもありますが、事前の教育や研修をしっかり行うことで、全ての看護師が採血の担当になれるようにする健診センターもあります。

また、教育や研修を受けることができるだけでなく、病院などでは経験できないくらい多くの人の採血を行うことも技術が身に付く理由の1つです。

採血は、人によって血管が見えにくい場合もあるので苦手とする看護師も多いですが、経験を積むことで成長できる技術でもあります。そのため、採血の技術を身に付けたり腕を磨いたりするには最適の職場とも言えます。

健診センターで働く看護師のスキルアップ資格

健診を行う機関の中には、人間ドックやがん検診なども実施している場合があります。

このような職場で勤務する場合には、通常の健診だけでなくこれらの業務の担当になることもあります。その際には、検査に関連する専門的な検査技術や知識を身に付けることができます。

消化器内視鏡技師

健診業務に携わる看護師のスキルアップに繋がる関連資格としては、人間ドックに関連するものが多くあります。よく知られているのが、消化器内視鏡技師です。

消化器内視鏡技師の資格を取得することが業務で役立つかどうかは、その職場で内視鏡検査を実施しているかにもよりますが、内視鏡検査を実施している職場では非常に役立つ資格の1つとなっています。

この資格を取得していれば、内視鏡検査を実施することができるだけでなく、介助を行う際にもスムーズに仕事を進めることが可能です。そのため、人間ドックを行う職場では、スキルアップのために取得するナースは比較的多くいます。

人間ドック健診食生活改善指導士

もう1つの資格に、「人間ドック健診食生活改善指導士」があります。

この資格は、人間ドック食生活アドバイザーとも呼ばれているもので、「健康を維持するためには食生活を見直すことが重要である」ということから注目が高まってきていて、人間ドックを実施している健診センターでの需要が高まってきています。

保健師免許

その他にも、保健師免許を取得することも業務で役立つケースがあります。

例えば、健診の際に生活習慣病やがんなどを防ぐための指導も行っているような職場では、健康管理に関するアドバイスを行う機会もあります。

求人の際に求められることはほとんどないですが、看護師と保健師の両方の観点から健診に携わることができるということは、業務範囲やアドバイスの内容も広がることに繋がります。

臨床検査技師

健診センターで長く働きたいという場合には、臨床検査技師の資格を取るのも良いでしょう。というのも、健診センターでの業務の多くは臨床検査と呼ばれるものであり、仕事の中で活きる場面は非常に多くあるためです。

保健師免許と同様に、募集の時点で求められることは少なく、取得するためには時間もお金も本人の努力も必要とするので簡単ではありません。

そのため、これらの免許・資格については、実際に勤務してある程度仕事を経験し「今後も健診に携わるナースとして頑張りたい」と思った時に取得を検討してみても良いでしょう。