大学病院が働きやすい理由

スタッフが多く心強い

大学病院となると、敷居が高く選ばれた看護師が勤務する場所と思われがちですが、実際は付属の看護大学を卒業した看護師にとって、最初に勤務する職場となる場合が最も多くなっています。

実習も病院で行っていますし、ある程度病院の中も知っているのでスムーズに勤務することができるからです。同期の看護師や実習で教育係だった先輩看護師も大勢いるので、励みになったり相談に乗ってもらったりできるのも新人看護師にとっては心強いことです。

また、採用人数も多いため、同期や仲間が多くできます。励ましあい、支えあい、仕事をするうえではとても心強いのです。

最先端の医療技術が学べる

多くの診療科目が設置されていますし、最先端医療を提供する為の設備も整っていますので、一般病院では経験する事が出来ない仕事も大学病院であれば経験する事が可能です。

設備や規模が大きいだけ、扱われる診療科目もより専門的なものになっていきますので、日本国内においては症例が少ない病気や難病、重症、重篤、難しい症例などに苦しんでいる患者さんも積極的に多く受け入れられています。そのような患者さんの看護をすることによって経験と実績を積むこともできますし、違った面で患者さんから学ぶことも多くあります。

潜在看護師の育成にも力を入れている

新卒看護師だけでなく、潜在看護師の教育や育成にも力を入れているので、復職する際に大学病院を希望する看護師も少なくありません。

いくら過去に臨床経験があったとしても、ブランクが長ければ長いほど復職する時にあたっての不安は大きくなります。今の看護状況についていけるか、日々進歩する医療についていけるかなど心配な点は様々です。

大学病院は教育の場でもありますので、プリセプター制度や研修、最新医療の勉強会など復職に際しての教育も充実しています。地方にある大学病院ではUターン就職先として大学病院を選ぶ方も増えています。

新卒はもちろん、転居や結婚などで引越しした先の大学病院を勤務先として選ぶのです。全国的に看護師は不足していますが、特に地方になるとさらに深刻さを増してきます。地方で勤務地を探す場合、大きい病院ほど求人条件がいいですし、採用もされやすい傾向にあります。

男性看護師の人数が多い

最近では男性看護師も増えてきていますが、看護師の95%が女性であり、まだまだ「女の世界」です。やはり、女ばかりの職場では現場の雰囲気がギスギスしたりしていることも多くあります。

しかし、そこに男性看護師が1人いるだけで現場の雰囲気はガラリと変わります。

また、療養上の世話を行う上で、男性患者の入浴介助・陰部洗浄など、女性スタッフが行うには患者自身が抵抗がある場合もあります。そんな時には、同性である男性看護師の出番です!!

様々な患者のニーズに対応できるようにスタッフが揃っていることは、看護師が働くうえでも重要なことになってきます。

また、女性に比べると男性には妊娠・子育ての役割が少ないため、それに伴う突発的な休みも少ないです。突発的な休みで予定のスタッフが1名欠けてしまうと、残された側は大きな負担となります。そのため、多くの男性看護師がいる大学病院では、働きやすいと言えるでしょう。

保育施設が確保されている

大学病院は、看護師のみではなく様々な職種の人が勤務しており、合わせると職員数は1,500人前後になります。小さい子供がいる看護師にとって一番の強みは院内保育になるでしょう。

一般の保育所よりも長い時間子供を預かってくれますし、保育料も安めに設定されています。同じ病院の敷地内にあるので送迎の負担も減らせます、熱を出したときなどは病棟に連絡をくれるので、すぐ様子を見に行くことができます。状況によってはそのまま子供を引き取って早退することも可能です。

夜勤者のために24時間対応の院内保育を設置している病院もあります。子どもが発熱などでも働かなければならない時は、小児科で病児保育も行っているところもあります。

自分が働いている近くで子供を預かってくれるのは働くお母さんにとっては安心して仕事ができる環境といえます。

福利厚生の充実

産休、育休などの休みもしっかり取得できますし、短時間勤務やフレックス勤務も選択できます。これらは誰もが平等に取得できるも当然の権利と病院全体で考えられているからです。

父親が男性看護師の場合もすべての休暇を取得することが可能です。

もちろん院内保育等の施設も利用できます。突発的な休みのときは、別の病棟から応援の看護師がきてフォローしますし、子供の学校行事の都合で休暇を取りたい場合も、周りの看護師と調整を取りながら休むこともできます。

このような環境が整えられる事は、大学病院という大規模な組織であるからこそ可能になっている事です。また福利厚生が充実しているからこそ、どのような状況の看護師であっても勤務することができるのです。