国立・公立病院の外来看護師業務内容

外来は比較的人気が高く、ブランクのあるナースでも働きやすいと評判で競争率は高めとなっています。

しかし、病院によって業務内容やナースの役割には違いがあります。その違いを理解して、より自分に合う職場を選ぶようにすると良いでしょう。

基本的には医師の診療の補助

外来看護師の仕事は、基本的に医師の診察補助が中心となります。1日に何人の患者さんが受診するかもわからないため、できる限りスムーズに診察をこなしていく必要があります。「待ち時間が長すぎる」とクレームが出ることもあり焦ってしまいがちですが、ミスをしないよう集中しながらテキパキとこなさなければいけないため、病棟とも違った忙しさや大変さがあります。

他職種との連携

入院が必要な患者さん、検査が必要な患者さんがいる場合には、病棟と連携をとったり、検査室スタッフと調整を行ったりもします。

日常生活支援

次回の診察日の案内や、検査・処置の準備や片付け、自宅で生活する際の注意点の説明など行ったりと細々とした業務が多く、同時進行でいくつもの業務を行うことが多いのが特徴です。

国立病院の場合

上記に記載した内容は一般的な業務ですが、国立病院では少し異なる業務があります。

というのも、国立病院は研究や臨床、教育などに力を入れている医療機関であるため、高度な医療を提供しており専門外来と呼ばれる特殊な診療科が設置されていることが多いためです。

また、内科や外科のような一般的な診療科でも、高度な技術を使って治療が可能な場合が多く、他の病院に比べると基本的な外来の仕事でも高度で専門的な知識やスキルを必要とします。

さらに、診察の際に特殊な機器や器具を使用したり検査を行ったりすることも多く、器具の管理や検査のサポートも行う場合があります。

公立病院の場合

公立病院の場合は、救急医療を担っていることが多いため救急外来が設置されていることが多くあります。

ここでは怪我や事故の他、突然倒れたり体調不良を訴えたりした人が運ばれてきます。そのため患者さんが搬送されてくる際はとても慌ただしくなりますが、その中でもきちんとやるべき業務をこなす冷静さが必要となります。

事故で怪我人が搬送されてくる場合にはストレッチャーを用意したり、そのまま手術になる可能性を考えて手術に必要な機械・器具などを揃えたりします。

また、患者さんの家族が付き添っている場合には、待合室を案内したり状況を説明したりすることもあります。救急で勤務するスタッフは限られているため、ナースに任される仕事の範囲は広い傾向にあります。

国立病院・公立病院と民間の総合病院を比較

業務量は民間の総合病院の方が多い傾向にありますが、業務の内容はほとんど同じです。

しかし、民間の場合には評判が病院の経営に影響するため、快適な待合室の環境を整えたり院内サービスを充実させたりすることがあります。

そのような場合には、待合室の環境整備を看護師が行うこともあり、ナースとしてのスキルを使わない業務を行うことがあります。

また、クリニックと比較してみると、ナースの仕事はクリニックの方が多い傾向にあります。というのもクリニックの場合はナースの数が少なく、1人で受け持つ範囲が広いためです。特に事務作業に関しては違いが歴然で、国立病院や公立病院の方が事務作業は少ないです。

看護師の業務には様々なものがあり、診療科や配属される部署、医療機関の形態などによって変わってきます。業務にも様々な特徴があり、体力的にきつかったり精神的な負担が大きかったり、高度な専門知識を必要としたりするものがあります。

自分の性格に合っていたり理想とする内容であったりすればやりがいを感じられ、業務がハードでも充実した日々を送ることができますが、そうでない場合にはストレスになることもあります。

そのため就職・転職などで職場を変える際には、どんな部署でどんな仕事をしたいのかを決め、実際にそれが可能な職場なのかを確認することは非常に重要となります。