精神対話士とは

どんな資格?

生きる気力を失ったり、精神的に落ち込んでしまった人などに対して、対話を通して前向きになれるよう、気持ちを引き出してあげることができる専門家としての認定資格となります。

臨床心理士や心理カウンセラーなどと似た部分もありますが、医療的な治療を施すことはなく、不安感や孤独感といった心の落ち込みを、対話によってのみ改善して行きます。人の心に寄り添って対話し、励ましたり気持ちを前向きにさせたりすることができるのが、精神対話士となります。

認定先

財団法人メンタルケア協会。1993年に慶應義塾大学医学部出身の医師たちによって、設立がされています。

資格保有者数

具体的な人数は公表されていませんが、高校生から80歳以上の高齢者までと、資格保持者は幅広くなっています。

難易度・合格率

精神対話士試験の合格率は、平均15%程度となっています。メンタルケア・スペシャリスト講座の基礎課程・実践課程のレポートについては、およそ80%の受講者が合格をしています。

精神対話士の資格を活かせる職場

主に心のケアやカウンセリングを行う場所が、職場となります。病院や高齢者施設、企業、学校、個人の自宅、災害の被災地など、幅広い場所で活躍をすることができます。資格を取得した後は、メンタルケア協会からの依頼によって、各職場へ派遣されて働くことができます。

精神対話士の将来性

近年では認知症を患う高齢者の増加などによって、メンタルケアが注目されています。在宅でのケアが可能な精神対話士の需要は、今後も高まるでしょう。最近では多くの定年を迎えた高齢者や主婦が、精神対話士として活躍されています。

精神対話士のお給料事情

精神対話士として独立して働く場合には月給というものはなく、受け持つクライアントの数というのが収入となります。

クライアント1人と週1回・月4回を目安として対話した場合には、月収は16,000円~20,000円程度というのが平均的となっています。クライアントが10人いる場合には、月収は16万~20万円程度ということになります。

しかし看護師として病院などで働く場合には、看護師の給料に能力給などが上乗せされるということもあるようです。

精神対話士になるには《資格取得方法》

受験資格

メンタルケア・スペシャリスト養成講座・実践課程を修了し、協会の主催する派遣業務への参加を希望するということが条件となります。年齢や性別、職業に関わらず、誰でも受験することができます。

審査方法・試験内容

10名前後による集団面接、および個人面接が行われることとなります。筆記試験などはありませんが、実践課程を受講した際に提出する、レポートも審査対象となります。合格発表は、試験のおよそ1ヶ月後に行われます。

受験日程

試験は各会場における、実践課程修了後に実施されることとなります。実践課程の講座開催日程は、会場によって異なります。試験に合格をすると「精神対話士資格証」が交付されることとなります。

資格取得後も定期的に研修へ参加することが義務付けられており、5年ごとに更新手続きを行うということが必要となっています。

費用・会場

メンタルケア・スペシャリスト養成講座・基礎課程にかかる受講料は、5日間(全15講座)で税込13万円(シラバス・テキスト代含む)となっています。

実践課程については、3日間(講義とロールプレイによる全7講座)で、税込6万円(シラバス・テキスト代含む)となっています。認定試験の受験料については無料となりますが、再受験を希望する場合には、実践課程の再受講が必要となります。

講座および試験は、札幌・仙台・東京・金沢・名古屋・大阪・広島・福岡の各会場にて、土・日祝日に開催されています。東京と大阪については春期・秋期と年2回開催されていますが、他の会場については年1回の開催となっています。

問い合わせ先

資料請求およびメンタルケア・スペシャリスト養成講座の申し込みは、財団法人メンタルケア協会のホームページから行うことができます。

電話による問い合わせは、【資料請求】03-3405-7282(年中無休9:00~18:00)【協会に関する問い合わせ】03-3405-7270(土・日祝を除く8:45~17:30)となっています。