ツアーナースになるための手順
実際にツアーナースとなるには、ツアーナースを派遣している看護師紹介会社(派遣会社)へスタッフ登録する事が近道です。
ツアーナースの場合、旅行に行く企業や学校が直接雇うという事はあまりない為です。旅行会社や看護師派遣会社から依頼を受けた上で、働く場合が多くなっています。
修学旅行や研修旅行等のシーズンに先駆けて、派遣会社が登録会や説明会を実施しています。そういった機会があれば、有効に利用しましょう。
登録会や説明会は、夏場の研修旅行や野外活動であれば5月から6月頃、スキー合宿や1月、2月頃の旅行であれば前年の10月から11月頃、秋口の修学旅行シーズンに添乗する場合でされば7月から9月頃にかけて行われています。
大都市だけでなく、地方でも出張登録会を開いている場合があります。こうした情報を逃さない事が大切ですから、情報はしっかりと集めておくようにしましょう。
ツアーナースになるのに必要な資格
ツアーナースになるには、看護師の資格を持っていれば、特別な資格がいるわけではありません。
ただし、ツアーナースとなるためには必要な能力があり、実際に仕事をする上で必要なすべきこともあります。
ツアーナースに必要な臨床経験
旅行添乗看護師として必要になる能力としては、臨床経験です。業務中は、看護師ひとりでの的確な判断や、臨機応変な対応が必要となるためです。
臨床経験があれば、ブランクやツアーナースとしての経験は、問われないことがほとんどです。年齢制限なども特にない場合が多くなっています。必要なのは、患者さんと接したことのある実績と経験です。
実際には、看護師の資格や経験を利用して、自分の空いた時間にツアーナースとして働くという人が多くなっています。普段の仕事の合間に働く人や、現在看護師としての仕事を休んでいる人、中には転職中で次の仕事が決まるまでの間に働く人もいます。
求人の中には、特に臨床経験を求めない場合もありますが、例えば、新卒でいきなりツアーナースを務める事は難しいでしょう。
臨機応変さ、判断力、行動力などといったものは、看護師としての経験値を積めば、ある程度身についてくるものでもあります。
ツアーナースは即戦力になる看護師が採用されやすい
ツアーナースには、看護師としての即戦力が求められています。ツアーナースの仕事は、医療器具や薬品などが揃っている病院等の医療施設で行う事が出来るものではない為です。
今ある状況、身の回りにあるものの中で代用や工夫を重ねながら、最善の看護を行うことが出来る能力も求められます。
時々刻々と変わる状況の中で、看護師としての業務実績と経験とそれに裏打ちされた臨機応変な対応、医療機関への搬送や旅行を中止して帰宅を提案する等の的確な行動や判断もする事が出来なければなりません。
旅行添乗にはコミュニケーション能力も必要
ツアーナースには、旅行者と必要な情報を的確にやり取りできるコミュニケーション力が求められます。旅行者が何を必要とし、何を求めているのか、実際のやりとりの中でくみ取っていかなくてはならないからです。
また、サービス業的な側面が強い仕事でもあるということを、念頭に置いておきましょう。
修学旅行添乗看護師になるには
その他、修学旅行等の学校行事に添乗する看護師となる為には、小児科の経験や知識を求められる場合があります。小児科の経験や能力、資格を持っている人は、有効に利用しましょう。
海外旅行添乗看護師になるには
海外旅行に添乗するツアーナースとなるには、英語や現地の言葉で日常会話をする事が出来る程度の語学力も望まれます。
また、海外旅行に添乗するツアーナースとなるには、いきなり未経験で添乗するよりも国内旅行である程度の経験を積んでおいた方が良いでしょう。
習慣や文化、医療事情や衛生事情が異なる地での業務では、ツアーナースとしての経験値が重要なものである為です。
個人良好添乗看護師になるには
近年増えている個人旅行に添乗するツアーナースとなるにも、海外旅行添乗看護師と同様の事が当てはまります。個人旅行では、旅行をする人の要望に応えていくという側面がより強くなる為です。
ツアーナースとしての経験値をより多く持っているという事、それをクライアントへ上手く伝えるようにしましょう。そういった能力が、採用される際の武器にもなります。