病院で働いている方にとって、クリニックのお仕事はなにかと関心や興味を寄せている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
やはり看護師として働くうえで、仕事が楽しいことが何より!だと思います。
私は、病院で10数年勤めた後クリニック看護師へと転職しました。
そこで、クリニックに従事してわかった仕事が楽しいと思える場面をご紹介します。
些細な患者さんの変化に気づけるのが楽しい
病院で活躍する看護師は24時間、数日~数か月にわたって患者さんの毎日のバイタルサイン測定や視診、触診等から患者さんの様態の変化にいち早く気づき対応しますよね。
クリニックでは患者さんとは数十分の関わりになりますが、数か月、数年と通われる患者さんを見ていると、ちょっとした変化でも気づくことができるんです。
クリニックに通院してくる患者さんは入院中の患者さんに比べ、比較的軽症あるいは予防医学的観点から元気な方も多いのが特徴です。
病院で勤めていた時のようにあれこれと自分でいろいろ視診や触診、問診など五感を通して異常の発見をするというよりは、患者さんと話をしたり患者さんの普段の様子と比べて「なんかいつもと違う」と気づくことが多いように思います。
先日私が経験したのですが、私の勤めているクリニックに通い始めて半年の60代の患者さん。
いつも大きな声で笑顔で挨拶しながら診察室に入ってきてくれるのが印象的な方です。その方が来ると思わずこちらもいつも以上の笑顔になってしまうんです。
その患者さんが、いつもに比べては、声が小さいような気がして、でも笑顔は欠かさず挨拶して入ってきてくれました。それでもどこか医師と話しているときも声が小さいような覇気がないような感じがしたんです。
診察する医師はあまり気にしていないようでした。私はなんとなく気になって、診察が終わった後、待合室で会計を待っているその患者さんのところへ行って話を聞きました。
そうすると、「先生に言わなかったけど、実は元気がなくて食欲もわかないんだ。暑いしね。」と話し出したんです。
よくよく話を話を伺うと、「たいそうかわいがってきた娘さんの結婚がようやく決まったっと思ったら、海外へ転居してしまうとのこと。それがショックで、食欲もなくなってしまった」とのことでした。
その日は暑い日でしたし、クリニックまで15分歩いてこられていました。熱中症の心配もありましたので、話を伺った後、調剤薬局で経口補水液の購入を勧めました。
そうしたらその患者さんから「よくあんたきづいたね。聞いてもらえてよかったよ。買ってくよ」と話してくれたんです。
クリニックに勤める今は必要な患者さんしかバイタルサインは取りませんし、問診も主に初診の患者さんや特別大きな変化がある患者さんに限られてきています。私が率先して触診や打診をとることもなくなりました。
しかし、このように医師も気付けなかったちょっとした患者さんの変化に気付くことができたんです。
自分で言うのも気が引けますが、病院でいつも患者さんのそばにいた看護師の経験があったからこそ気づけるものなんだなと思えて、やりがいにもなり、楽しく思えます。
地域の患者さんがまるで自分の家族のよう!
クリニックに長く通っている女性の患者さん。お孫さんが生まれ、嬉しそうに話をしていたのが2年前の事でした。
それから、お孫さんをベビーカーに乗せてお散歩途中に顔出してくれたり、クリニックの日にスマホをひらいてお孫さんの写真を見せてくれました。
今では、患者さんとお孫さんがお散歩の途中で手をつないで「おねーたーん」と顔を出してくれます。
つい最近まで、抱っこされて泣いていたのに、一生懸命歩いて「おねーたーん」と話す姿にクリニックのスタッフみんなメロメロです。
こんな風に患者さんとその家族の成長を一緒に見ることができるのは、まるで患者さんの家族になったみたいでとても和みます。
これも地域に根差したクリニックならではのエピソードですが、楽しい思い出としてずっと覚えていると思います。
看護師として活躍している満足感が楽しい
病院で勤務していた時の私は、何人もいる看護師の中の一人でした。しかしクリニックでは、少人数の看護師のうちの一人です。
私の代わりになる看護師はいないので、より自分のスキルを活かして、クリニックの看護業務を行うことになります。
そうです。クリニックでは看護師のあなたがいないと仕事が回らないんです。てきぱきと仕事を柔軟にこなして、スムースな診療へとつなげられるかは看護師であるあなた次第になり、腕の見せどころといってもよいでしょう。
私にとって、採血や点滴、心電図検査などは私がやるしかない(ほかの看護師は問診や診察介助担当に専念)ので、任されている感覚、使命感が病院で働いていた時よりも看護師の人数が少ないクリニックでより強く感じています。
この任されている感覚や使命感が大きなやりがいになっていて、仕事の楽しさにつながっているんだと思います。
少人数のスタッフだからこそ温かく和気あいあいとした人間関係
クリニックに勤めて気づいたのですが、私は大人数の中で仕事をするよりも、少ない人数でスタッフ一丸となってまるでチームのように働くのが自分にあっていたようなんです。
午前のみだったり、週に2日のみだったりと、クリニックではご家庭の事情に合わせていろんな働き方をしている方が多いように思います。
そのためあまり業務終了後のお付き合いはほとんどなく、プライベートなことにはあまり突っ込んでこないで、お付き合いできているように思います。
病院で働いていた時は、仕事の後もお付き合いで食事に行くことも多くプライベートなことも話す機会が多かったので、今はとても気が楽です。
またクリニックという少ない人数ですので、医師も看護師も医療事務もそれぞれが連携を取りながら、和気あいあいと楽しく仕事ができています。
昼休憩が長いので、時間の有効活用ができる
私はずっとOLさんがお財布を持ってヒールはいて、外のカフェやごはん屋さんにランチに行くのを憧れていました。
私が病院で勤めていた時のお昼ごはんといえば、職員食堂か休憩室で食べていましたし、休憩時間もままならず、ゆっくり食べられたもんじゃありませんでした。
クリニックに勤める今は午前診療と午後診療の間の時間(大抵どのクリニックも2時間~3時間)が、お昼休憩の時間になります。
クリニックに勤めた今のお昼ごはんといえば、お昼休憩の時間になんと外へランチに行けているんです。
といっても節約中なので、自分へのご褒美に月に1度か2度の外でのランチですが、ゆっくり食べて、本を読んだりやネットサーフィンをして気分転換でききるので最高です。
休憩時間も長いので、ランチタイムの混雑時間を避けていくこともできるので、助かります。
またお昼の休憩時間を食事だけでなく、銀行に行ったり、ちょっとした買い物を済ませたりと有効活用できています。
何より、お財布もって、ヒールはいてランチを食べに行く夢がかなったのはかなりテンションあがっちゃいます。
こんな楽しみがあるのもクリニック勤務ならではないでしょうか。
クリニックの仕事は楽しいことがいっぱい
どこで仕事をするにしても、新しい職場仕事内容や人間関係になれるまで気疲れしたり大変なことも多いですよね。
しかし、少人数で和気あいあいと仕事をすることを好む方にはクリニックの仕事は向いていると思います。
クリニックは業務内容も複雑ではないので比較的仕事に慣れるのも早いと思います。職員の数の少ないのですぐに打ち解けやすい人間関係であると思います。
クリニックで仕事をしてきて楽しいと思う場面のほんの一例に過ぎないのですが、私はたくさんの仕事の楽しさを経験させてもらっています。
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