形成外科で身につく看護スキル

  1. 高いコミュニケーションスキル
  2. 精神的なケアのスキル
  3. 治療に関する豊富な知識と高い技術
  4. 仕事に対する積極性

形成外科の患者さんは、精神的な悩みを抱えている

「事故や病気で体の一部を失い、見た目や機能を著しく損なうことになってしまった」

「外見にコンプレックスがあり、日常生活も円滑に送ることができない」

外見のことを気にするあまり精神的な面で追い込まれてしまうという患者さんもいます。たかが外見だけでと思われるところもあるかもしれませんが、患者さん本人にとってはとても重要な問題であるのです。

治療に人生をかけて臨んでいるという患者さんも、少なくはありません。

そのため、治療に関する知識や技術も高いものが求められるのはもちろんのことなのですが、それに加えて患者さんの心の痛みに寄り添い、その苦痛を取り除こうとする気持ちが大切になってきます。

つまり、「患者さんは何を求めているのか」

「患者さんはどうしてほしいのか」

という事をうまくくみ取り、日常のケアに反映させるというコミュニケーションスキルが必要となるのです。こういったコミュニケーションスキルは、一朝一夕で身につくものではありません。

日頃から、患者さん一人一人に合わせた極めの細かい対応を心がけることによって、初めて身に付くものと言っていいでしょう。

形成外科は看護業務が幅広い

形成外科における看護師の業務内容は、とても広いものになります。

まず、外来では医師のサポートや患者さんへの問診、状態把握、注射や採血をすることなどが挙げられます。病棟では、これらの仕事に加えて手術前の患者さんの準備、オペ出し多くの業務があります。

そのため、疾患に対する理解はもちろんのこと、基本的な解剖生理学や外科領域の看護技術、日々行われている検査に対する技術や検査結果の理解など、幅広い知識が求められることになるのです。

それに応じて、知識をアップデートしていくことも当然求められていますので、日々、広い知識を身につけようとする姿勢、自宅での自己学習や復習など積極的な姿勢が身についていくといっても過言ではないでしょう。

形成外科の分野で取得できる関連資格資格

最近注目されているものとして、皮膚・排泄ケア(WOC)認定看護師というものが挙げられます。

これは、ストーマケアや失禁ケア、創傷ケアなどに関する専門的な知識と技術を習得している看護師に対して与えられる資格であり、日本看護協会によって認定されています。

形成外科においては、寝たきりの患者さんに対して床ずれのケアを行うこともあります。床ずれによる皮膚の損傷は褥瘡(じょくそう)と呼ばれますが、褥瘡を起こしやすそうな患者さんに対して予防ケアを行うことも、形成外科の看護師にとって重要な仕事です。

また、がん治療のための手術などでストーマ(人工肛門)を付けることになった患者さんのケアも、形成外科の仕事に関わってくることの一つです。

そういった中で、専門的な知識を持ち、その上でケアにあたることは患者さんの生活の質(QOL)を高めるためにも重要になってきます。

そのための資格として、この資格が最近注目されているのです。スキルアップを把握する事の出来るものとして、資格制度が整備されているところもあります。