ホテルの医務室看護師の仕事内容
ホテルの利用用途により仕事内容が異なる
ホテルの医務室は、宿泊客が体調を崩した時や怪我を負った時に対処するために医師、看護師が詰めています。ちょっとした用事でホテルを利用する場合や、出張で少し利用するだけという場合だと、医務室の存在は気にも留めませんが、ある程度の規模のホテルでは医務室が普通に設置されています。
ただし、ホテルの種類やタイプ、宿泊客の傾向によって、仕事内容が大分変わってくるのがホテルの医務室勤務の特徴となっています。
例えば、ホテルと一口に言っても、基本ビジネスマンが独りで泊まるビジネスホテル、カップルから家族連れ、団体旅行客まで泊まるリゾートホテルまで幅広くあります。
ビジネスマンが出張などで利用し、医務室を利用するパターンには限りがあります。
- 接待で飲み過ぎて体調を崩す
- 仕事のストレスや疲労で体調を崩す
利用者によっては、取引先の相手を部屋に招いて簡単な交渉の席や会議をしたりとビジネスホテルの使い道も様々ですが、ビジネスホテルは全国各地にあり、出張するサラリーマンがいる限りどこでも求人が見つかります。
ビジネスホテル使用者のサラリーマンは意識していませんが、仕事を成功させる影ではこうした医務室の存在があります。
- お子さんがはしゃぎ過ぎて怪我
- 現地の食事が合わずに体調を崩す
- 宴会で飲み過ぎて二日酔い
- ペースを崩して急性アルコール中毒
ホテル側でも十分に対処していますが、こうしたケースはどうしても起こってしまいます。適切に処置を行い、常駐の医師と連携して救急車の要請をするか判断します。
ホテル医務室の看護師は従業員の健康管理も行う
仕事内容は上記の通りで、企業内医務室と同じく医務室の役割は、従業員の健康を維持し、悪化させないために従業員の健康管理と情報の入力・管理が加わります。
従業員と利用者、両方の健康を管理し、そのデータを管理します。そのために、データ入力・管理のパソコンスキルが必須です。
ホテル医務師の看護師求人
非常勤・アルバイトの求人がほとんど
ホテルは宿泊客が眠っている間も動いていて、就寝中に宿泊客の健康状態が急変する危険性があるため、勤務形態は夜勤の無い「日勤のみ」の場合と「2交代制」の場合とに分けられます。
求人が出回るのは、アルバイトやパートの場合は繁忙期の5月から7月などで、この時期は観光客が多くビジネスマンの出張が多い時期です。
雇用形態は正規の社員ではなく、非正規のアルバイト・パート、もしくは派遣社員としてという求人が多いのが特徴です。常勤の求人が無い訳ではありませんが、非常勤の方が圧倒的に多いのがホテルの医務室求人の現状です。
ホテル医務室で働くための応募条件はない
求人への応募条件は特にありませんが、ホテルによっては企業保健室や医務室、産業看護師の経験があるとよいとしているところもあります。
また、ホテルの規模により常駐医がおらず、看護師だけが常駐している医務室もあります。その場合は看護師だけで判断する能力が求められ、どの診療科目で診てもらうべきか、どのような処置が必要か、救急搬送すべきか、怪我や病気の状態が深刻なら余計にその場での判断が今後を左右してきます。
例えば、スキー場内にあるホテルだと周囲が山ばかりで山頂付近にホテルがあったりします。当然のことながら救急車を要請しても実際の搬送まで時間がかかるため、その場での処置が大きく影響し、救急車到着までの看護師の対応が重要です。