皮膚科看護師になると身につくスキル

皮膚科の看護師になる事で周囲の状況について正確に把握するスキル、処置を素早く行うスキル、受付等を含めた幅広い業務を行うスキル等を身につけることができます。

皮膚科は総合病院内にも診療科として設置されていますが、街中の小規模な医院やクリニックが多数を占めています。診療科の中でも特に患者さんの数が多く多忙な科であるため、勤務している中で多彩なスキルを自然と自分のものにする事が可能です。

周囲の状況について正確に把握するスキル

皮膚科における看護師の仕事は患者さんの誘導、医師が行う診察の補助、薬を塗布する等の簡単な処置が中心になっています。小規模な医院やクリニックでは、受付業務も任される場合が珍しくありません。多くの患者さんが日々診察を希望する為、それぞれスムーズに診察を受ける事が出来るようテンポ良く動く事が求められます。

例えば、患者さんの患部が衣服の下にあれば診察の前に服を脱がせておく、受付で得られた情報から必要な診療器具を事前に用意しておく等の行動が求められます。

処置を素早く行うスキル

患部が患者さんにとって恥ずかしさのある部位にあれば、恥ずかしさを感じさせないように毅然とした態度で素早く処置を行う事も必要とされます。こういった処置については回数を重ねて慣れることで、患者さんが恥ずかしさを感じる前に処置を完了させる対応もする事が出来るようになります。

受付等を含めた幅広い業務を行うスキル

看護以外の業務に関連しては、業務として受付が含まれている場合にはパソコンを使った事務処理作業のスキル、保険や診療報酬等に関する知識も身につきます。

美容皮膚科であれば、レーザー脱毛やタトゥーの処理等を目的として行う施術に関するスキルも自分のものになります。医院やクリニックによって仕事の内容には若干の差があるものの、スムーズに仕事をこなすスキルは他の診療科と比べて身につきやすいと言う事が出来ます。

皮膚科看護師の関連資格

皮膚・排泄ケア認定看護師

皮膚・排泄ケア認定看護師は、皮膚に起こるトラブルのケア、排泄に関するサポートを行う為に必要な専門知識や技術を持っている看護師に認定される資格です。主に医療機関で入院している患者さんの皮膚・排泄トラブルに対処する他、退院した患者さんが自宅でもセルフケアを行う事が出来るよう指導にもあたります。

具体的には、ストーマを造設している患者さんに対してストーマの周辺に起こる皮膚トラブルへの対処や予防、失禁トラブルの解決等への取り組みについて、専門的に対処する事が出来ます。

皮膚・排泄ケア認定看護師の資格を取得する為には、

  • 看護師としての実務経験が5年以上
  • 日本看護協会によって行われている審査に合格

上記の審査を受けるには、

■実務経験の内3年以上が専門領域での経験である事

つまり、皮膚・排泄ケア認定看護師を目指している場合には、地域にある小規模の医院やクリニックでなく、患者さんの入院施設がある総合病院等で勤務している事が望ましくなります。

福祉皮膚美容士

福祉皮膚美容士は、一般財団法人社会福祉エステティック推進協会が認定している資格です。介護を必要としている高齢者や身体障がい者が外見の美しさをキープする事によって、精神的にもより充実した生活を送る事が出来るようにする為のサポートをする資格です。

具体的には、介護ケアと美容技術を兼ね備えていて、心身ケアのエキスパートとして活躍します。

福祉皮膚美容士の資格を取得する為には、

■規定のカリキュラムを受講した後で筆記試験と実技試験を受験し、合格

通信講座も用意されている為、仕事をしながらであっても資格の取得を目指す事は可能です。

3級ですと誰でも受験する事が出来、2級以上になると看護系職種の実務経験や国家資格が求められます。福祉皮膚美容士の需要は将来的により高まる事が予想されていますから、看護師の資格と一緒に保持しておく事で将来的に役立てるチャンスは十分にあります。