家族手当・扶養手当とは

家族手当・扶養手当とは、配偶者や子どものいる看護師に対して基本給とは別に支給される手当のことを言います。家族手当や扶養手当など雇用主によって呼び方に違いはありますが、支給される側としては同じ意味合いだと考えて問題ありません。

扶養手当はどちらかと言うと、夫が配偶者や子どもを扶養するための生計費を補うことを目的として支給される手当といったニュアンスが強いため、圧倒的に女性の多い看護師の職場では「家族手当」と呼称する病院が多い傾向があります。

また、それぞれの呼称は支給条件によっても区別されている場合があります。

例えば、手当の支給条件が子どものみの場合では家族手当、配偶者と子どもの両方が含まれる場合には扶養手当などです。

しかし、家族手当・扶養手当の呼称に関わらず、病院独自で設けられている支給制度のため支給条件も病院によって異なるため確認することが大切です。

家族手当・扶養手当はどうしたらもらえるの?

家族手当・扶養手当は、基本的に配偶者や子どものいる人に対して支給される手当です。そのため、支給を受けるためには配偶者や子どもがいるということが条件となります。

ただし、支給条件によっては配偶者や子ども以外にも同居している親や兄弟なども扶養親族として考慮されるケースもあります。

看護師の場合で支給条件を満たしやすいケースとしては、シングルマザーであることや子どもが1人以上いること、男性看護師などがあげられます。基本的に家族手当・扶養手当は、世帯主に対して支給されるためシングルマザーや男性看護師はほぼ間違いなく支給対象となるでしょう。

子どもについては1人目から支給対象となるところもあれば、2人目以降からが対象になるところまでとさまざまです。子どもの年齢についても、就学前までや中学校卒業までと条件は勤務先によって異なるため確認が必要です。

また、シングルマザーで世帯主ではあっても、内縁関係の夫がいるなどすると支給が打ち切られることもあります。

医療機関では看護師確保のために家族手当・扶養手当を設けるところが多くなっていますが、支給条件には差があるため手当に魅力を感じて求人に応募するママさんナースなどは事前確認が大切です。

家族手当・扶養手当の相場はいくら?

家族手当・扶養手当の支給額は、配偶者1人につき10,000円、子ども1人につき5,000~8,000円というのが相場です。

しかしこれは、中規模以上の一般企業における相場で、医療機関などでは少しでも多くの看護師を確保するために家族手当・扶養手当を設けるところが多いものの、実際には配偶者や子どもの数に関係なく一律月3,000~5,000円などと低く設定されているケースも珍しくありません。

また、女性看護師の場合では、子どもに対してのみ支給されるケースもあります。家族手当・扶養手当は、最低支給額などに法律上の規定がないため、支給する側の方針が支給額を左右します。規模の大きな病院であれば手当が充実しているところも多く、小・中規模の病院では家族手当・扶養手当の審査が厳しかったり、手当自体がまったくないというところも少なくありません。

家族手当・扶養手当の賢い使い方

家族手当・扶養手当は、子どもがいる場合にはやはり子どものために使うのが賢明だと言えるでしょう。子どもを持つママさんナースの場合では、託児所や保育所など仕事中に子どもを預けるための費用に充てるというケースが多くなっています。

子どもが就学した後は、学資保険や教育費、習い事代に充てたり、子どものための買い物などに使用することができます。

家族手当・扶養手当は、基本給とは別に支給される手当となるため使わず将来のために貯蓄するという人も多いでしょう。もちろん、休日の旅行やエンターテイメントなど家族と一緒に過ごす時間に使うことも一つの使い道です。