認知症ケア専門士とは

どんな資格?

認知症の患者やその家族に対して、質の高いサービスを提供することができる、認知症ケアのスペシャリストとしての資格です。

認知症に苦しむ患者や家族をケアするほか、病院や高齢者施設などで、現場の職員に認知症ケアに関する知識や技術の指導を行ったりもします。

認定先

一般社団法人日本認知症ケア学会が認定する、認定資格となります。「認知症ケア専門士」「認知症ケア上級専門士」の、資格認定が行われています。

資格保有者数

2013年6月現在、全国に53,000人以上の資格保有者がいます。資格保有者の8割以上が、介護福祉士や介護支援専門員など、介護に携わる人となっています。

難易度・合格率

ここ最近の合格率は、40%台で推移しています。1回の受験ですべての試験に合格する人は少なく、分野ごとに受験して合格を目指すという人が多いようです。

認知症ケア専門士の資格を活かせる職場

病院やクリニック、介護福祉施設、保健センター、地域の社会福祉センターなど、おもに認知症の患者やその家族を対象とする施設が、活躍の場となります。

認知症ケア専門士の将来性

近年は高齢化が進み、高齢者が認知症を発症するというケースも増えています。認知症患者は将来的にも増え続けて行くことが予想されているため、専門的な知識と技術でケアを行うことができる認知症ケア専門士の需要は、今後も高まって行くと言えるでしょう。

認知症ケア専門士のお給料事情

多くの事業所では、介護福祉士などの国家資格に応じて、給料が設定されているというのが一般的となります。

認知症ケア専門士は基本的にプラスアルファとしての資格となるため、追加で資格手当が出されるというところは少ないようです。しかし認知症の入居者を多く抱えるグループホームなどでは、給料面で優遇されるというケースもあるようです。

認知症ケア専門士になるには《資格取得方法》

受験資格

認知症ケア専門士認定試験を受験するためには、 試験実施年の3月31日から遡って過去10年間に、3年以上の認知症ケア実務経験があるということが必要となります。

また資格は5年ごとの更新制となっており、更新に際しては、講座などへの参加によって、30単位以上を取得するということが必要となります。

審査方法・試験内容

第1次認定試験として筆記試験が、第2次認定試験として論述・面接試験が実施されることとなります。

筆記試験は、「認知症ケアの基礎」「認知症ケアの実際Ⅰ;総論」「認知症ケアの実際Ⅱ;各論」「認知症ケアにおける社会資源」といった4分野における、五者択一のマークシート方式となっています。

各分野で50問ずつ、計200問が出題されます。各分野ごとに70%以上の正答率で、「合格」となります。第1次試験突破には4分野すべてでの合格が必要となり、各分野の合格有効期限は5年間となっています。

論述試験は、事例に対する論述を行う試験となります。面接試験では6人ずつが1グループとなって、テーマに則した1分間のスピーチとディスカッションを行います。論述・面接試験の総合評価によって、最終的な合否判定が出されることとなります。

受験日程

第1次試験の受検日程は、2014年7月6日(日)9時30分~16時10分となっています。

第2次試験の受験日程は、論述が2014年8月20日(水)~9月25日(木)までに論述用紙を提出、面接が2014年11月30日(日)に実施予定となっています。

費用・会場

第1次試験の受験料は、3,000円×受験分野数となっており、4分野受験する場合には計12,000円で、第2次試験の受験料は、8,000円となります。

第1次試験の試験会場は、札幌・仙台・幕張(千葉)・名古屋・京都・小倉(福岡)の6都市、第2次試験の試験会場は、札幌・仙台・東京・名古屋・神戸・博多(福岡)の6都市で、開催予定となっています。

受験地は選択することが可能ですが、希望者が多数の場合には、希望受験地にて受験できないこともあります。

問い合わせ先

日本認知症ケア学会事務センター
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂4-1-1オザワビル(株)ワールドプランニング内
TEL:03-5206-7565/03-5206-7431(平日10:00~12:00、13:00~17:00)
FAX:03-5206-7757(常設)
E-mail:d-care.senmon@nqfm.ftbb.net