認定看護管理者とは

どんな資格?

認定看護管理者とは、保健医療福祉に貢献できる資質と看護の水準の維持向上を図りながら、多様な健康の維持や健康管理を必要とする個人、家族をはじめ地域住民に対して、質の高い看護サービスを創造的、組織的に発展させる能力を持っていると認められた人のことをいいます。

認定先

認定看護管理者を認定しているのは公益社団法人日本看護協会であり、認定看護管理者認定審査に合格する必要があります。

資格保有者数

2014年1月現在、日本全国では1,961名の登録があり東京都、大阪府、兵庫県が登録数上位3都府県となっています。

難易度・合格率

日本国内において就業している看護職者は百数十万人がいますが、そのうち認定看護管理者は0.1%程度の千数百人です。合格率は60%から70%ではありますが、そもそも受験するにあたって条件がいくつかあり、働きながら受験することは容易ではありません。

認定看護管理者の資格を活かせる職場

認定看護管理者という資格を取得することによって行政やそのほか、地域などにおける活動まで活動範囲を拡大することができます。

看護管理者であるという客観的な評価が得られたことによって周囲からの評価向上につながること、役割意識を向上させることや職場の業務改善への貢献がメリットとして挙げられます。

周囲からは病院経営への参画や病院内の人材育成といったことについて非常に高い期待がなされていることを踏まえると、確実に活動の幅が広がるでしょう。

実際に、所属する施設外の活動を多くの管理者が経験していて、看護管理分野に関する研修会の講師や看護協会、学会などの役員や委員、他職種や市民を対象とした研修会などの企画や講演、行政の審議会等の委員といった活動が挙げられます。

認定看護管理者の将来性

総人口に占める65歳以上の老年人口が21%以上となった超高齢社会となった現在、また健康志向が強くなっていること、企業等ではワークライフバランスやメンタルヘルスに関する課題を抱えるなど、ヘルスケアに関するニーズは将来に向けて高くなる一方です。

ヘルスケアに関する課題は山積していて、人々の関心もとても高くなっていることは、テレビ番組や行政の催しなどからも容易にわかります。このような背景にあって、認定看護管理者の目的と実際の活動の幅を踏まえると、この資格を有することの将来性はとても高いでしょう。

認定看護管理者のお給料事情

資格取得者は、看護部長相当の役職が多く、また看護管理も十年超の経験を有するいわゆるベテランであり、そもそも平均年収が700万から800万円にもなるため、資格を取得したことが給料アップに直結しているとも断言することはできません。

しかしながら活動範囲が拡大すること、職場や病院からの期待が高くなること、病院経営への参画などといったように任される仕事のレベルが確実に高くなることから、自然と給料が高くなるものと考えられます。

つまり、より稼げる術を手に入れるということであり、平均年収700万円から800万円にプラスアルファというところが相場でしょう。

認定看護管理者になるには《資格取得方法》

受験資格

看護師免許を有しており、看護師免許取得後の実務経験が5年以上あることが必須です。

その上で、

  • 「認定看護管理者教育課程のサードレベルを修了」
  • 「看護系大学院において看護管理を専攻し修士号を取得している者で、修士課程終了後の実務経験が3年以上ある者」
  • 「師長以上の職位で管理経験が3年以上ある者で、看護系大学院において看護管理を専攻し修士号を取得している者」
  • 「師長以上の職位で管理経験が3年以上ある者で、大学院において管理に関連する学問領域の修士号を取得している者」

のいずれかの要件を満たしている必要があります。認定看護管理者教育課程はファーストレベルで150時間、セカンドレベルで180時間、サーレベルで180時間の教育時間が必要となりますから、この時間を確保するには病院等の職場の協力が必要となるでしょう。

審査方法・試験内容

認定審査は、書類視差と筆記試験があります。筆記試験は、客観式問題(マークシート方式・四肢択一)、一般問題、・状況設定問題として40問に加え論実問題が1問出題されます。試験時間を120分となります。

受験日程

2014年5月20日(火)午前が予定されており、詳細は4月に発表される予定です。試験会場は、全国で5会場が用意されています。

費用・会場

申請は、「資格認定制度 審査・申請システム」でWEB申請し、5万円の審査料振込、認定審査申請書類をオンラインまたは郵送で提出します。手引き・申請書類は、2014年1月下旬に掲載される予定です。なお、審査合否も、このWEBシステム上で発表されます。会場は宮城会場がTKPガーデンシティ仙台、東京会場はベルサール汐留、愛知会場は名古屋国際会議場、大阪会場は梅田スカイビル、福岡会場はエルガーラホールです。

問い合わせ先

日本看護協会認定部 直通電話03-5778-8546となっています。