デパートの医務室には、大きく分けて2種類の機能が設けられています。

  • デパートで働く従業員のための医務室
  • デパートを利用するお客のための医務室

大きなデパートでは、1つの建物内に上記の医務室が別々設置されていることもあり、有名なところでは三越グループなどの大手百貨店です。

医務室の看護師もデパート従業員と同じ扱いになり、従業員と共に働き、嬉しい特典として社員買い物割引が適応されます。

デパートで働く従業員のための医務室

従業員のための医務室の看護師の役割は、

  • 従業員の健康診断のサポート
  • 健康診断の結果をまとめて管理・健康指導
  • 従業員の心身の健康を守る(カウンセリングなど)

デパートは接客業がメインであり、従業員のストレスが重く圧し掛かりカウンセリングの仕事は重要性を増しています。特に、大手デパートでは必ずこの手の医務室を設置しており、従業員のメンタルケア、およびフィジカルケアに気を遣っています。

デパートを利用するお客さんのための医務室

こちらは医師が常駐していることが多く、常駐していない時は看護師が責任を持って処置を行います。

看護師の仕事内容は、

  • 共に働く産業医のサポート
  • お客さんの怪我や急病、体調を崩した際の応急処置
  • 突発的な出来事への動揺を落ち着かせる精神的なケア

また、子供を連れて買い物に来る客が多いため、子供相手の応急処置のスキルが必須です。痛がるお子さんを宥めつつ適切な応急処置を行い、加えて一緒にいる親御さんが動揺しないように落ち着かせておくのも仕事のうちです。

小児科の勤務経験、幼稚園、保育園などでの勤務経験があると役立ちます。

デパートの医務室の求人は全体的に少ない

求人情報で雇用形態・異動の有無の確認を!

実際にデパートの医務室看護師の求人が出されるのは、欠員が出た時だけです。中規模以下のデパートの場合はアルバイトを募集し、大規模なデパートだと派遣社員、もしくは契約社員として雇います。契約社員の場合は直接雇用のため、他店への異動などはありません。

デパートによっては本社との直接雇用となって、広く各地にある支店の医務室を回り、異動して勤務をするというパターンもあります。こちらは正社員として常勤雇用のことが多く、本格的にデパートで働きたい人向けです。

どちらの勤務形態であるのかは、デパート医務室勤務の求人情報を確認する必要があります。ずっと同じ場所で働きたい人は前者、いろんな地域を回って経験を積んでいきたい人は後者がお勧めです。ただし、後者は求人数が少ない傾向にあって、前者よりも応募する機会は少ないです。