ツアーナースの給料の特徴

日当制

ツアーナースの給料には、いくつかの特徴があります。まず、「日当」や「1回の添乗で○○円の報酬」という形でお給料が支払われる場合がほとんどです。

つまり、請け負った仕事の日当に添乗日数を乗じた金額が、添乗1回分の報酬になるという形で決まります。これは、ツアーナースの仕事のほとんどが、旅行期間中に限った単発の仕事であるためです。

時給制はない

一般の派遣・アルバイト・パートによくあるような、時給という形での給料もほとんどありません。

ツアーナース自体は、単発派遣・アルバイトでの働き方が多くなっていますが、就業時間が決められているという性質のものではなく、旅行中いざというときは24時間体制での対応が必要になるためです。

年収、月収で考えると

また、年収や月収という形で給与を示すのが、難しくなっています。仕事自体が定期的なものではなく、旅行シーズンなどに集中するという特徴もあるためです。

ほかの看護師求人の給料に見られるような、個人の経験や能力によって金額が左右される面も少なくなっています。

ツアーナースの給料は、提示された仕事を提示された金額で請け負うかどうかなのです。残業代やボーナスなどもありませんし、給与のベースアップなどもありません。もちろん、有給や健康保険、厚生年金などの福利厚生も含まれません。

ツアーナースの給料相場

ツアーナースの給料は、どのような仕事を請け負うかで決まりますから、その相場は個々の添乗によってさまざまです。日帰りでしたら10,000円前後のものもありますし、なかには日当が20,000円を超えるものもあります。

しかし、ツアーナースの給料を知る上で、何らかの基準があるとわかりやすいかと思いますので、いくつかのケース例を挙げて、お給料の相場をみてみましょう。

国内の修学旅行に添乗したツアーナースの給料

国内の修学旅行に添乗する場合は、1日あたり12,000円前後が相場となっています。年齢の大小や、生徒数の多い少ないが給料に影響することはほとんどありません。

例えば、高校の修学旅行では3泊4日が多くなってるので、ツアーナースの給料は、48,000円前後が相場です。これとは別に、事前の打ち合わせがある場合には、2,000円程度の日当と交通費が支払われます。

海外旅行に添乗したツアーナースの給料

海外旅行に添乗する場合でしたら、日当も若干高くなります。国内とは違う衛生環境や医療環境など、仕事の大変さや困難さが考慮されるためです。

学校行事でしたら、日当あたり1,000円から2,000円ぐらいプラスされます。

一方、企業などの研修旅行や個人旅行に添乗する場合の給料は、請け負う仕事によってさまざまです。これらの場合は、行先もさまざまですし、ツアーナースとして求められるものがそれぞれで異なっていて、個別性が高いものでもあるためです。

時間的なことや自身の能力も含めて、その仕事を請け負うことができるのかどうかで、給料が決まるといってもよいでしょう。

ツアーナースは高給?他のアルバイトとの比較

ツアーナースの給料は、よく高給であるといわれています。しかし、これはイメージから来る部分が大きいといえるかもしれません。

同じように看護師の単発バイトとして人気のある健診や献血のバイトの時給と、ツアーナースの代表的な仕事である修学旅行に添乗した場合のお給料を比較してみましょう。

健診や献血のバイトの場合、時給相場は1,300円から1,500円ぐらいとなっています。医療機関の場合でしたら、1,400円から1,500円が相場です。

一方修学旅行に添乗するツアーナースの給料の場合ですが、日当相場の12,000円を1日8時間勤務と考えて時給に換算しますと、時給1,500円となり、前出の看護師のパートやアルバイトとほぼ同じ金額になります。

これは、あくまでもツアーナースの仕事が1日8時間であると考えた場合です。実際は、一旦仕事が始まれば、24時間体制での対応が必要ですし、万が一のことがあればひとりで判断・対応しなければならい責任の重さも考えますと、特別に給料が高いとはいえないでしょう。

ただし、旅行代金は自分で支払わなくてもよいので得をした気分になる、空き時間を利用しての仕事で、何万円単位の給料があるという点から、効率よく収入が得られる=ツアーナースの給料は「良い」と感じているナースも少なくないようです。