看護師の中には退院調整という仕事に魅力を感じて、今後退院調整専従としてキャリアを積み重ねてみたいと思っている人もいるでしょう。

退院調整を担当する看護師の需要はどんどん高まっているといわれています。ですから今後は看護師の求人の中でも、退院調整専従の募集は増加することが予想されています。

在宅医療が推進されている

日本では現在、入院期間をできるだけ短くして、自宅で療養してもらう在宅医療を推し進めています。高齢化社会が進んで、病院を利用する高齢者の数が増えていることが原因です。入院患者が増えてしまうと、医療費がどんどん高騰してしまいます。そこで必要性の低い入院患者を退院させようとするわけです。

退院する患者がどんどん増えていくことが今後は予測されます。このため、退院調整専従の看護師の役割は今後ますます重要になります。高齢者を中心に退院した後の生活に関して、いろいろと不安に感じる人も多いです。

また、高齢者の場合介護が必要なケースも多く、家族もどのように接すればいいのか不安に感じている人もいるはずです。そのような不安に寄り添える退院調整看護師への需要はどんどん高まってくるでしょう。

2/3の医療機関が退院調整部門を設置

現在では2/3くらいの医療機関で、退院調整部門を設置しているといわれています。その中でも特に設置率の高い医療機関であれば、退院調整専従の看護師を募集する可能性が高いです。

一般的な傾向として、最新設備の整っているようなどのような症状にも対応できるような医療機関で設置率が高いです。

たとえば特定機能病院では87%が退院調整を設置しています。また救命救急センターでみると、80%が設置しているといわれています。さらに大規模な病院であればあるほど、退院調整を設置している可能性が高いです。

500床以上の病棟施設を有している病院でみると、84%の医療機関が設置しているといいます。その他にも7対1といった看護職員の配置の高い病院で78%・急性期病院で71%といずれも高い設置率を記録しています。

退院調整専従の看護師の割合もどんどん増えてきています。日本看護協会という社団法人の委託を受けて「退院調整看護師に関する実態調査報告書」というアンケートが実施されているのですが、その中で退院調整専従の看護師は全体の58.7%を占めています。

兼任で退院調整を行っている看護師は38.3%なので、看護師の一つのジャンルとしてすでに確立されつつあることがこのデータからも分かるでしょう。

退院調整専従の求人の探し方

退院調整専従の求人を探す方法ですが、看護師専門の転職サイトを利用するのが一番確実です。

看護師転職サイトに登録すると、キャリアコンサルタントと呼ばれる人が選任でついてくれ、皆さんの転職活動をサポートしてくれます。自分で探さなくても希望する条件の求人を見つけて紹介してくれるので、例えば仕事をしながら転職活動をしたいと思っている人にはオススメです。

ちなみに看護師転職サイトでは、自分でサイト内の求人情報を探すことも可能です。まずはどのような案件が出ているか、チェックするところから始めてみましょう。