一般外来の看護師のメリット

夜勤がなく残業が少ない

外来で働く場合の大きなメリットは、夜勤がないということです。細かい勤務時間は病院やクリニックなどで異なりますが、7時~8時が始業時間で16時から17時には勤務が終了するため、自分のプライベートの予定が立てやすく子育て中の看護師も働きやすいのが外来勤務です。

ただ、全く残業がないかというとそうとは限りません。それは、受付時間終了間際に受診を申し込む人がいたり、様々な検査をしているためにトータル的な結果が出るまでに時間が掛かったり、点滴やその他の処置が必要だった場合は延長して業務を行わなければならない場合があるからです。

これは個人のクリニックに勤めるか、総合病院の外来に勤めるかによって事情は異なってきます。例えば総合病院に勤めた場合には、ローテーションで残業をする人を決め最低限の看護師が残業をし、その他の看護師は勤務時間が終了すると帰宅できるように体制を整えている場合が多いです。

患者と信頼関係を構築できる

生活習慣病が増加し高齢化社会となった今日では、慢性的な病気を抱えて常に体のケアを必要とする人が多く、そういったことから定期的に通院する常連のような患者さんがほとんどです。外来で勤務する場合は1回で関われる時間は病棟看護師よりは短いですが、自宅での生活を支えてくれる外来看護師は患者にとっては大切な存在です。

毎日の出来事を相談できたり、世間話をしたり仕事をしながらそれぞれの患者さんの特徴や体の事情なども把握できるため、患者さんと気心が通じ合うと仕事もしやすくなってきます。

患者の入院までの流れが把握できる

これは外来に勤務している限りメリットとは感じないかもしれませんが、今後病棟勤務を考えていた場合にはとても役立つことです。

患者さんの症状が重症の場合は入院することもあり、その場合には病棟に看護を引き継ぐことになります。自宅での様子から診察まで、どのような経過を辿って入院までに至ったのか患者さんの流れなどを把握することは病棟看護師では経験できません。その流れを知っているのといないのとでは、病棟看護に大きく影響してきます。

また、救急外来で働く時には、とっさの時に機転を利かせることが大切となってきます。このことで、緊急の場面でも対応する力が付いてきます。外来では医師が仕事をしやすくなるようにフォローすることが大切です。医師が行う治療を補助しながら見ているうちに自然に知識もついてくるのです。

広く深い知識と専門的な知識

外来であっても内視鏡検査や日帰りの手術、がん化学療法などの高度な処置を行う病院が増えています。そのようなことから外来の看護師は、広く深い知識に加えて専門的な深い知識も身に付けていきます。

一般外来の看護師のデメリット

病棟勤務に戻れるのか?

そうはいっても外来の勤務が長いと次に病棟勤務に戻れるのかという不安を抱いてしまうことは否めません。病棟勤務の経験があったとしても、しばらく外来勤務をしていると病棟勤務の仕事を忘れてしまう人もいます。

クレーム対応

患者さんの中にはクレームをつける人もいてその人に対応するのが大変です。時間帯などによるのですが、外来の待合室には大勢の人が待っていて仕事の予定があるので早く診察して欲しいという人、小さな子が泣いて困るから早くこの子を診て欲しいという人もいます。高齢の方だど「年寄りを長く待たせるな」という人もいます。

病院としても、そういった人全ての願いを叶えることも難しいです。そんな時、看護師は診察の進行状況を説明したり特別視することは出来ないことを納得してもらうしかありません。それが苦痛に感じる看護師は沢山います。

しかし、総合病院や大学病院などでは警察官OBを雇用しクレームや暴行に対して対応してくれる部門を設けるケースが増えているため、少し看護師の負担は軽減させるかもしれません。

病棟より給与が低い

病棟勤務と比較すると給料が低くなります。それは夜勤手当がないこと、残業時間が少ないことが理由です。

このことについては、「そのかわりに病棟勤務に比べてプライベートを充実させやすいのだから」と思っている人もいるかもしれません。